#メトロノーム

君の事を忘れられないのは

君との想い出が好きだったから

あなたがいてほしいんだ

今日がどんな日でも
何をしていようとも
僕はあなたを探してしまうだろう＿

あなたが今どんなに幸せでも
忘れないで欲しいんだ

僕の中にはいつも…

14ー2

いつものように

ボクの部屋に行って

キミは紙袋から

持ってきたものを

取りだします

それは先っぽのとれた

三角の形をした機械

細くて平たい棒が

ついていて

さらにその棒には

おもりのようなモノが

ついています

14ー4

キミが思い出している間

ボクは機械を手にして

何に使うのだろう

考えています

ようやくキミは

機械の名前を思い出して

ポンと両手をたたきます

この機械の名前は

メトロポリタンだよ

うれしそうに言います

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ずっと
叶わない想いばかりを
募らせていては
互いに傷つけあって
責め立てあった
「ただ想ってた」だなんて
言い訳も出来ずに
去りゆく裾さえ掴めないでいた
弱かった僕だ

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これから僕達はどこへ行くのかな
全て忘れて生きていけるのかな
あなたが今どんなに幸せでも
忘れないで欲しいんだ
僕の中にはいつも

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今日がどんな日でも
何をしていようとも
僕はあなたを愛してしまうだろう
伝えたい想いが募っていくまま
ひとつも減らない僕を
笑い飛ばして欲しいんだ

あなたがいて欲しいんだ

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┷

14ー3

これはなにとたずねたら

キミは名前を思い出せず

腕を組んで

天井を見上げて

ウーンとうなっています

ボクはこの機械は

ウーンという名前なの

ふざけてそう言ったら

キミはボクの頬をつねって

今思い出そうと

しているんでしょと怒ります

14ー1

今日もキミは

紙袋を抱えて

ボクの家にやってきます

また面倒なことに

まきこまれたくないので

キミが玄関に入ったら

ワザとブーッと叫びます

何かあったの

キミがたずねたので

重すぎて入れないから

紙袋は外において

そう答えたら

エレベーターじやないよ

キミは怒ります

14ー5

ボクは機械の名前は

知らないはずなのに

どこか間違っている

そんな気がします

この機械は

何をするものなの

キミにたずねます

分からないから

いっしょに考えてほしい

キミはそう言って

機械を手に持ちます

14ー10

やぶれたらイヤだ

ことわったら

世紀の大発見だからと

言いくるめられます

ボクはしぶしぶ

旗を持って来ます

キミは旗を受けとって

機械の棒の先に

旗の棒をテープで貼りつけます

機械を動かすと

旗は右に左に振られます

14ー11

でも世紀の大発見とは

言えません

これでどうするの

キミにたずねます

キミは得意げに

マラソンとかで

旗を振って応援するけど

これなら手が疲れないよ

そんなことを言ったので

一生懸命に走っている人を

応援するのだから

しっかりと手で振らないと

いけないんだよ

ボクの声が

少し大きくなります

14ー7

これで何をするの

キミにたずねたら

それをボクが考えるのだと

そう言って怒ります

怒られながら

考えるのは

とてもイヤな気持ちです

キミが勉強ぎらいなのも

うなずけます

14ー8

この機械の動き

どこかで見たことあるね

キミが言います

たしかにどこかで

見た気がします

棒が右や左にゆれる動き

ボクは腕を組んで

ふと窓を見て

思い出しました

自動車のワイパーです

キミにそう言ったら

これは窓を拭く

機械だったのね

うれしそうに言います

14ー10

どうやら窓ふきには

使えないみたいだね

キミは機械を見つめて

つぶやきます

そしてなにかを

思いついたみたいに

ボクの大事にしている

お子様ランチの旗を

もって来るよう

言いつけます