#一夜

暗闇に咲き乱れる花々は

私を残して消えてゆく＿＿

どんな君でも好きだよ

痛いほどに愛して
愛されたいと目を背けて
固い固いフローリングと
君に挟まれて
夢を見た

寒い夜

家出少女のように君は言った
「ファーストキスは16才だけど」って
僕は軽くうなずき
身体を絡めて愛した
翌朝、寝息をする君の姿が
胸が苦しかった…

一夜だけ

朝カーテンを開く度に

くしゃくしゃのシーツと空になったベッドに

一夜限りの愛へ想いを馳せるの

カンパリソーダ。
一夜だけでも貴方で満ち足りたい。

放置プレイに疼く身体が
ずっと恋しいと願ってた。

部屋に残る
あの柔らかな匂い
君のいちばんはあの子なんでしょ？

もしも
子供のままでいたなら
あたしは貴方の隣にいたのかな＿＿

暗くなり始めた街の灯が
ぽっぽっとついていく。

あっという間に
色とりどりの光が闇に浮かんだ。

あそこは帰る場所のない大人達が
立ち寄って寂しさを
紛らわす場所だったりするんだろう。

街路樹の花壇にこしかけて
そんな様子をぼーっと見てたら
涙が出てきて困ってる。

スーツ姿のサラリーマンが
泣いてるあたしをじっと見ながら
歩いていった。

お願い。
あたしを見ないで。
絶対話しかけないで。

家に帰ったらまた
怯えて過ごさなきゃいけない。。
それならいっそ

そんな考えに
飲み込まれてしまいそうだから。