#下手でごめんなさい

ー もし魔法が使えたなら ー


私も愛してるよ。大好きだよ。


ここに来るのは何度目だろう。自然と足が向かうのだ。何をするわけでもなく、木にもたれかかり海を見つめる。誰も来ず波の音だけが響き落ち着く場所。


数ヶ月前、彼から突然の電話がかかってきた。これが最後の電話になるなんて、彼からの電話が最初で最後だなんてあの日の私は思ってもいなかった。


「もしもーし。」

『もしもし。急にごめんな。』

「ぜーんぜん！珍しいね。どうしたの？」

『いや、特に用はないんだけどお前の声が聞きたくなって。』

「ふふ、なにそれー。ほんと珍しいね。」

『…なぁ、よく聞けよ。』


彼の声はいつになくとても真剣だった。


「うん、なに？」

『俺はもうお前を守ってやれねぇ。でも見守ってる。』

「え？どうゆうこと？」

『愛してる。ずっと。ありがとな。』


ここで電話は切れた。私は胸騒ぎがしてすぐかけ直す。

なんで、なんで出ないの。

不安だけが募る。


翌日、この世で1番聞きたくない言葉が私の耳に届いた。


“彼が死んだ ”


そして追い打ちをかけるかのように


“自殺だった ”


死…んだ…？自殺…？なに…それ、ほんとに？嘘、だよね？悪い夢にも程があるよ。

私はしばらく受け入れられなかった。いや、受け入れたくなかったのだ。


彼のいない現実だけが過ぎてゆく。


なんであの時止められなかったのだろう。
なんであの時気づかなかったのだろう。
なんであの時気づいてあげられなかったのだろう。

何を思っても後悔しても彼は戻って来ない。彼はもういないのに。


ごめん、ごめんね。

私はただ溢れ出る涙を流し続けることしか出来なかった。


もし魔法が使えたなら私は＿


ー 完 ー

全てを偽って仮面を付けるしかない僕は


成るものでもなく、成れるものでもなく

"成り果てた"もの

何度も何度も

先延ばしにしたくせに

結局告げた別れの言葉




｢あなたに出逢えたことが

私の人生で1番の幸せでした｣

君の些細な一言が
私の中で大きな感情になって

その感情を知るときには
もう手遅れで

誰かが傷つく。
誰かを傷つける。
そんな事最初からわかってたのに。

口を開けば
出てきそうで。

人を愛する事はこういう事なのかな。

言葉は誰かに勇気を与えたり

励ましたり、笑顔にさせることもできる

魔法のようなもの。

それでも、使い方を間違えれば

簡単に人を傷つけることもできる

恐ろしいものでもある。

君に紫陽花の毒を触れさせて

俺のものだけにしてしまおうか＿＿＿

君とサヨナラした果てに

見えてきたものは

「後悔と嫉妬」に渦巻く"闇"でした

　


「願う、僕等のハッピーエンド」











　








君と二人のバットエンドなら、

それはきっとハッピーエンドだ。






































三ヶ月前、





彼女が死んだ。










「死ぬときくらい、一緒に死にたいね」

「一緒に死のうよ」

「本気？」

「本気」








いつの日か交わした会話。

信じていたのは僕だけで。







君はさっさと逝ってしまう。









僕は、君が嫌いだ。





どうしても憎みきれない、

僕も嫌いだ。















どうして勝手に居なくなる？

どうして勝手に楽になる？
















「別に、親が死んだとか、

　学校でいじめられたとか、

　超能力が使えるとか。

　そんなことはないのに、

　どうしても、この世界が嫌いなんだ」



　
　




僕もだよ。







何もなくて、それが嫌で、


こんな世界が嫌いだった。











それはきっと、幸せな悩みかもしれない。


でも、そんな悩みが、彼女を死へ落としたのだ。











「君は、生きてよ」


彼女が残した、留守電の遺書。



その言葉を聞いた瞬間、

這うようにして階段を上がり

引き出しを漁って錆びたカッターを取り出した。










「死ぬよ」







　




僕は、なにも考えず手首を切った。


自分の手から、血が滴る。

痛みすら、もう感じなかった。










《何してるの》







彼女の声が聞こえる。

幻聴だろうか。



　




「死ぬんだよ」

僕はなげやりに言う。

どうでもよくなった。

何もかもが。










《バカなの》

「本気」





今度はすこし、笑いを含めて言う。


多分、他の人が見たら、

気持ち悪いと逃げる笑みだと思う。




僕は、僕が可笑しいと思う。



普通、だとも思う。


　





《君は幸せにならないと》

「お前がいないと不幸だよ」






そこで、僕の意識は飛んだ。






気づいた頃には、懐かしい君がいた。





「何で死んだの」

僕は死んだのか。






「君だけでも、私は生きてほしかった」






自分勝手だな、そう思う。

　





「僕は、

　君と二人なら幸せだよ」
















「こんな私たちでもさ、幸せになれる？」




どうだろう。ここは天国。



わからなかった。







「作るんだよ」

結局、出てきたのは意味不明の言葉だけ。









彼女が僕の手を握った。

僕も握り返した。







　
幸せだ。


きっと、天国で気付くなんて遅すぎだ。



それでもいい。



場所なんて関係ない。










この幸せを、噛み締めていよう。












end

僕が黒で君が白

全く正反対だけど

僕達はお互いに惹かれあったんだ

いつしかこの世界が黒と白ではなく

"恋"というカラフルな色で

染められていった＿

｢さよなら＿。」


来世でも

出会えることを

願って...。

君を追い詰めていたのは


『僕』だった＿

溢れだす涙拭う頃

　　　　　君の顔はもう見えない


思う言葉は " ありがとう "

君が私に咲かせてくれた
｢アイの花｣

その花を枯らさないように
ｱｲ
私は水を注ぐよ

君がいなくなって
心はすっかり雨模様。
君にまた会えたなら
　　その時は
　君へ好きだと伝えよう。

あのとき、僕は

ガラリと変わった。





君に愛されたくて

見た目を変えて



君に愛されたくて

中身も変えて



君に愛されたくて

気持ちを伝えて



君に愛されたくて

頑張ったのに



君に僕の気持ちは

届かなかった。




元の自分に戻ろうとすると

自分が分からなくなってて



全部 全部

壊れてしまった。