書くとココロが軽くなる
チアキ先輩は
白いドレスに身を包み
桃色のブーケは可憐に香る
綺麗な鎖骨のラインを見せ
白ドレスを揺らし
後ろを向く
私の顔を見てニヤリとしたのは
間違いない
バトンを渡してくれる気だ
しっかり受け取らなきゃ
気合い入れなきゃ
ヒールをそっと脱ぎ
一歩前に出る
裸足になった私に負けはない
準備が進む中
どうも、先輩と意見が
合わないとこ発見！
恐る恐る進言してみたら…
なんだ！
すんなり受け入れられて
通ってしまった
お手柄、お手柄^ ^
その日は一人で乾杯したんだ
暑っチーな！
ネクタイ緩めながら
自販機を見つけて
立ち止まる
んっ！って
アゴを突き出して
選べって、言ってくる
何なんですか、その態度…
垣根がめっちゃ低くなった感じする
ニヤけるのを我慢して
「麦茶」のボタン押した
気を利かせたつもりだった
よく気付いたと
言われるつもりだった
だけど、違ったの
独りよがりの未熟な後輩は
まだ、まだ先輩の右腕じゃない
いい気になり過ぎてた
私は特別じゃない
私は特別じゃない
私は特別じゃない
心の中で繰り返し、呟いて
唇を噛み締めた
泣けない悔しさは
あの時に知った
ヤキモチって
何だろう？
先輩が人気なのは
誇らしい事ではないかっ
うん、私の目に狂いはないって
そう言う事だよ
はぁー、
そういう綺麗事はいいからさ
先輩…
私の事は見えてますか？
チアキ先輩は課長の
Instagramを覗いている
そこで、フットサルする
課長の姿をみつけたんだって
その姿を見たいから作戦立てた
私も先輩の姿見たいもん
利害関係は一致した
スポッチャ大会に決定！
そして、
それからのBQの流れ
うん、完ペキだっ！
先輩のお役に立っていると
いい気になっていた私
遠雷が鳴っていたのに
気付けなかった…
「思い上がり」
そんな名前の雷は
突然、落ちて来たっ！
もう、立ち直れないくらい
私と心を
真っ黒に焦がした
今日、私は会社で
「時の人」となっていた
理由は先日のチアキ先輩の
結婚でのブーケトス
社内結婚だったから
出席者が多かったの
みんなに見られていた
花嫁のブーケトスをゲットした
あの気迫を！
よっぽど、
凄かったのか、酷かったのか
定かではないが（笑）
反響はかなり大きかった
私が気になるのは
先輩の反応なんだけど
いつもと変わらないんだ
イジられないのを
寂しく思うなんて
私の感情はワガママで困る
週末になると現れる病気
「会いたい病」
平日は会社があるから
毎日会える
みんなは週末を
心待ちにするのに
私は月曜日が待ち遠しい
買い物に出ても
リア充住民に圧倒され
敗北して帰路に着く
待ち合わせをする
一緒に歩く
一緒に食事する
一緒に映画を見る
これは大変
貴重な事なんですよ
出来てる人
幸せ噛みしめてよね
先輩のInstagram
海の写真ばっかり…
楽しそうだね
台風来てたハズなのに
サーファーの情熱は
アツすぎる❤️🔥
知ってる顔
知ってる顔
知らない顔
知ってる顔
知らない女の顔
目を凝らしてチェックする私
歪んでる
この時間の私、最低です
披露宴の会場で
妖艶な女先輩の姿を見て
私は…
半開きの口のまま
ボーッと
見つめてしまった
彼女の魅力に取り憑かれたのだ
女先輩は私に近づき
こう囁いた
「私はあなたの敵じゃない
私の狙いは課長なのっ」
って、
悪戯っぽく微笑んだ彼女は
本当に美しかった
さらに、私の口が開き
呆然としたことは
言うまでもない…
それから、
チアキ先輩は
私の『姉さん』になったのだ
今度の企画は先輩が
リーダーを任された
私もサポートの一員になれた！
よーーしっ！
全力の全力の全力を出すぞっ！
やる気みなぎる女になるっ！
コミュニティの輪って
だいたい決まってるよね
会社関係、
住んでる場所、
趣味やサークル、
まっ、こんなとこだね
交わりを持ちたいと思ったら
積極的にいかないと
永遠に接点はない
どこまで踏み込めば
いいのだろうか…
これが悩ましいところだ
あなたに笑ってて欲しい
欲を言えば私が笑わせたい
ただずっとそばに居れる存在になりたい
あなたの為のものです
私の「好き」は
あなたにとっての幸せは
私にとっての幸せで
時に悩んだりする日もあるけど
笑え、笑え、笑え
あなたにとっての幸せが
私にとっての幸せで
私にとっての幸せが
あなたにとっての幸せでありますように
あなたがこれからもずっと
笑えますように
〜幸せあれ/川崎鷹也〜
※一人称変えてます
私たちは、一人ひとりの持つ
言葉の力を信じています。
