#列車

｢好き｣
という簡単な言葉も言えずに

言葉を探していた
次に何かを壊してしまいそうで

包まれる沈黙の底を這う僕の秘密
君だけが座る列車の座席

窓の外の流れては消える景色が
加速する焦燥に似ていて
その上の緩やかに流れる雲は
すくんで立ち止まっているようで

その全ての景色は自分だけ見えていた
その全ての景色は君に見えなかっただろう

高鳴る音を知らない

君の声は到着を教える

"君と同じクラスの子が”


羨ましい


私も一緒になりたい



"君を思う度”


泣いて


嘘笑いして


嘘ついて


落ち込んで




"だけど”


話したくて


遊びたくて


一緒に笑いたくて


びっくりさせたくて


一緒に勉強したくて


走る姿を見たくて


笑いかけて欲しくて




"好きで”


君が私の前を通る度


一瞬だけ君を見つめれて…





風を吹かせに来た


"君”と言う名の列車


私の中の沢山の気持ちを


わざと出させる様に


私の前をいつも通過するんだ。

ひとり夜間列車にゆられ

意味の無い背徳感にひたる


嗚呼、『ひとりのひとり』とはなんと楽しきことか

令和列車しゆっぱつおしんこ！

＃恋の列車


私の行先は


やっぱり君


君の行先は


誰なのかな？

静かなこの街に

問い掛ける

この世界の幸せは何処へ

行き先が決まらないのでは無く

目標が定まらない

タグ紹介𓂃◌𓈒𓐍

＃終点＿＿。あの世逝きの列車

みんな使ってね！

愛の形は様々 だから美しい

君に貴方に幸あれ

表現方法は自由だ

心の列車旅に君も乗車しよう

寂れた列車
知らない子供が駆けてゆく

笑みを浮べる陽炎が
もいだ脚を差出して

「止まれば終り
お前は何時か千切れるよ」

恐怖は何処か遠くまで
寂れた列車が運んでく

子供が転ぶ
其の脚は多分ない

汚濁した言葉は届かずに
ノイズの水溜まりへ

其処で初めて気付くのだ
僕の脚がもう無い亊に

列車の窓に書いた縦の文字


す
き


結露の文字に君は気付かない

星屑列車
別名 安楽死列車

このまま終電まで乗っていれば
星屑となりそのまま忘れられ消えていく
安楽死をするのだ


「乗ります、お金は…」

「いらないですよ、死にたいのに
最期までお金を払うのは嫌ですから」

「…分かりました…」

私は列車の中に入って椅子に座った
椅子は私に孤独を感じさせるようにとても冷たい
他にも少し人がいる、あの人たちも死ぬのか
同じ目的の知らない人と最期に皆で星屑になるのか
少し不安だ
だが、私が不安になったところで何がある
何も無い
終電まで時間がかかるので他の人に
話しかけてみることにした

「あの…隣…いいですか…」

「…ど…うぞ」

フードを被った小さな女の子だった

「外の景色、きれいですね」

「ほ…んとだ…う…まれては…じ…めて
こんなきれ…いなのを…みるの」

恵まれない子だったのだろうか
まだ幼い為、言葉も上手く話せていない
気の毒である

「そうですか…もし、次に生まれ変われるなら
何になりたいですか？」

「ゆに…こ…ん…がいい」

「ユニコーンですか？いいですね」

「か…みさまみたいに…とべる…でも…かみ…さま
に…はなりたく…ない」

「どうして？」

「かみ…さま…わたしを…すくってくれ…なかった
あんなに…いのっ…たのに…いじ…わる…」

「…」

意地悪なのは神様ではなく
今の社会なのかもしれない

「私たち、星屑になるんです」

「ほし…きれ…い」

「そう、そして宇宙をさまよって
神様に生まれ変わらせてもらうのです」

「…か…み…さま…」

「いい神様もいるんですよ」

「ほ…んと？」

「はいっ」

「…あのさ…おね…ちゃんは…どう…して…ここに…」

「…私は社会のごみくずに捨てられたのです」

「…くず？…ほし…くずと…にてる？」

「いえ、全然似てませんよ…ごみくずはごみです」

「ひとに…ごみ…」

「あー、すみません…
こんな子にごみなんて言葉…」

「い…や…ままも…ぱぱも…ごみくず…だ…った…
わたしも…いわれた…もん…」

「…ままとぱぱは好きですか」

「…す…き…だよ…」

「……あなたはごみくずじゃありません」

「おね…ちゃん…」

「今の私たちは孤独なんかじゃありません…」

「だ…い…すき…」

「もうすぐ終電です、ご準備をー」

「…さ、一緒に星屑になってきましょう
そして、ユニコーンになりましょう？」

「うん！」

「おやすみ…」

そうして私たちは眠りにつき星屑となった

この道を進んだ先には何があるかって
誰にも分かるわけがない

でもただレールに沿うだけなのは
味気なくてつまらない
時には脱線したり
違う方に行ってもいいだろ

色んな駅を通過してきたけれど
次の駅は何があるんだろう
どんな場所？どんな景色？
そこで僕はどんな自分に出会えるのかな

まだまだ先は長いし
ここは1つの通過点
景色も楽しみつつ
次の駅までもうひと踏ん張り、かな

この度は××列車にご乗車頂き、
誠にありがとうございました。

本日は勝手ながらこの列車の歴史について
振り返らせて頂きます。

この列車はお客様が過ごした時間、
思い出により車両が増えています。

小さな思い出は色々なところに
置かれています。

本日は時間がないので大きな思い出
だけ紹介させていただきます。

1号車は誕生。
お客様がこの列車にのられた日です。

20号車は成人。"大人"になった日です。
社会人にもなられましたね。

29号車は結婚。
大切な人を支える覚悟をしましたね。

31号車は出産。
初めて守るものが出来ました。

59号車は孫の出産。自分がいなくても
世界は回ることを知りました。

70号車は夫の死。
身体中の水分が無くなるほど泣きました。
これ程泣くことは無かったですね。

そして78号車。癌になり、必死に治療しました。
苦しくて、辛くて色んな人に
八つ当たりしてしまいましたね。
ですが家族は傍にいてくれました。

80号車。
家族が悲しんでいること。
あなたは知ることは出来ません。

まもなく終点。終点です。

思い出の忘れ物がないように。
要らない思い出などありませんので。

終点、終点に到着致しました。

お疲れ様でした。良い旅はできましたか？

ご乗車頂き誠にありがとうございました。

寂しげな君が
駅の改札で
何度も振り返る

彼の気持ちが
離れそうで
表情は硬く

虚ろな瞳は
何かを訴えかけている

彼を忘れるために
階段を駆け上がり

どこへ向かうかわからない
ホームで暫く立ち竦む

生まれた瞬間発車した

【人生】という名の列車

いつかは終わりが来る

そんな事なら今すぐにでも

途中下車してしまおうか