書くとココロが軽くなる どうしようもないくらい
君に恋をした。
どうしようもないくらい
叶わない恋だった。
短編小説
君の透明な雫に触れたいと思った。
秋を感じさせる雲の下に、
微笑みながら流す涙。
ただただ綺麗で、美しかった。
君の涙に触れたかった。
涙の理由に触れたかった。
揺れる白いワンピース。
裸足の白い足、
細すぎる身体、
傷だらけの皮膚。
彼女に何があったのか。
それは僕にはどうしようもないのか。
僕に救えるものか。
君に未来はあるのか。
「どうして、泣いてるの？」
僕は手を伸ばす。
彼女の雫に触れる。
彼女の温度がじんわり伝わる。
彼女はそっと僕の手を払った。
「嬉し泣きだよ」
その笑顔は崩さない。
それは本物に見えた。
何もかもを振り切った、
本物の笑顔に見えた。
「君は、何をする気なの？」
「最期、あなたにで会えてよかった。
優しさの中で、
サヨナラを言いたかったから」
彼女との出会いは偶然。
それとも、
腹黒の神が定めた運命か。
どちらにせよ、未来は変わらない。
そっと、彼女は仰向けに倒れた。
彼女の空気が消える。
彼女の存在が消える。
世界が、彼女を忘れた＿＿。
今でも、僕はあの日を思い出す。
騒ぐ野次馬の声を、
急ぐ救急車の音を、
別世界のように、遠くに聞いた。
あの日初めて出会った少女が、
もうこの世に居ない。
頭の隅にぼんやりと、
あの日の温度を思い出す。
あの日の笑顔を思い出す。
たった数分。
名前は知らない。
過去も知らない。
最期しか、僕は知らない。
それでも、
僕は、彼女に恋をした。
その恋は、気づく前に、
どうしようもなく、終わっていた＿＿。
END
｢好きな人いる？｣
そんな事聞かないでよ
私の好きな人は君なのに……。
｢君は好きな人いないの？｣
｢いるよ｣
｢学校の人？｣
私はゆっくり聞いた。
｢……うん｣
｢そうなんだ！頑張れ！！！｣
こんな恋、叶うわけない。
そうだよね、私と君はただの友達
ただ同じ習い事で少し仲が良いだけ。
私は何をそんなに期待していたんだろう
初めから無理ってわかってたのに
今更……気持ちを伝えたって遅いのに。
｢今日、話したい事あるから……。｣
｢うん？｣
｢あの……、……………ずっと、前……
から、好き!!付き合って下さい……｣
｢あー………気持ちは嬉しいけどごめん｣
｢そ、だよね。ありがとう、ごめんね｣
分かってた、知ってた、無理な事。
叶わないと知ってた。だけど、好きって気持ちがおさえられなくて、苦しくて、
初めからしなきゃ良かった。
こんな恋したくなかった。
苦しくなって傷つく恋なんか……。
泣くなよ私。
分かりきってた事でしょ？
泣く必要なんかない。
ずっと自分に言い聞かせた。
それでも、涙が止まることは無かった。
今、私と彼は仲良くしています。
これからも友達として仲良くしてね？
諦めようと思ってるのに
どうして諦められないんだろう
叶わない恋なのに
本当の恋だと
気づいてしまった
生まれ変わったら
先生の隣がいいな
視界いっぱいに広がる薔薇の庭。
溢れ出す涙の理由なんてひとつだけ。
「王子様とお姫様だけの場所なんだよ」
月に一回私の前に立つ王子様。
小さい頃に差し伸べてくれた手。
誰より彼を愛しても
彼が花束を渡すのは私じゃない。
真紅の庭に似合わないリナリアの花束を
そっと入口に残した。
もっと言って言われても
叶うはずもないのに
言わないでよ
本当はもっと好きですって
言いたいのに
好きだよ、好きなんだ
大好きなんだよ
こんなに想ってるのに叶わない恋
辞めたくても辞めれない恋どうすればいいの
あなたを想うことができてよかった
私のこと好きになってくれませんか
好きになってはいけない人を
好きになっちゃったみたい…
今日でもっと好きになった
明日はどのくらい好きになるのかな？
好きなんて相手は思ってないのに…
なんで期待しちゃうんだろう…
すぐ近い距離にいるのに
ポンって背中に
触れることができる距離にいるのに
どうして遠く感じちゃうの？
物理的な距離とココロの距離じゃ
測る物差しが違いすぎた
私たちは、一人ひとりの持つ
言葉の力を信じています。
