#大丈夫の哀言葉

後を追っては来てくれないのね？



気付いてた

知ってたけど

あまりにも呆気なくて

こんなにも当たり前のように

終わっていく恋だったなんて…ね

片思いは本気

両思いは奇跡

 ︎︎
 ︎︎


 ︎︎


頬を刺す冷たさ

吐いた白息が漂う

僕を見下ろす信号機

今日も踏切が泣いている
　　　　
無色透明の日々に藍を

助けての4音が言えないけど

大丈夫の5音は自然に出るの

目覚めたら当たり前のように君はいない

“大丈夫俺が傍にいるから”

そう言ってくれないのは

分かってたけど

そうきみに言って欲しかった

「大丈夫」

そう告げた君の顔は

優しい雨に濡れてたね

"私なら大丈夫だよ”

あれはいつのだっけか

機嫌、切れちゃったかい

もう少し頑張ってよ

ご機嫌な心が望んでる

君との電話中落ち着かず歩き回って居た

｢大丈夫｣って繰り返す度

私の涙は遠のいていった

『俺なら　だいじょうぶ』

『俺のこと　　心配するなよ』　って

言い張るときの　　あなたほど


実は　　全然

だいじょうぶじゃなくて……

ねぇ、どうか

人の死に名前をつけないで

大丈夫に命を沈めないで

憎しみに人生を受け渡さないで

当たり前の日常が終わった時

自分の表情はいなくなる。

さっきまでの笑顔が嘘かのように。

その表情は誰も見ることは無い。

大丈夫なんて口先だけだ。

哀しいから

言えない…


寂しいから

言えない…


「一緒になれないけど…良いのかい？」


その応えは、いつも

「大丈夫…。」



倫なき恋を…

しちゃ…だめだよ


本気で墜ちちゃうから…

哀しみで溢れちゃうから…ね

呪文のように口にする名前

空に手を伸ばし瞑る目から一粒

心に生きてるなんて綺麗事切り裂いて

矛盾だらけの大丈夫

躓いて呟く名前

僕と君の哀言葉