#妖怪

午前4時44分､
夜明け直前の
不思議な感じ｡


きっとおばけも妖怪も
歩いているよ､
見えないだけで｡

春は､来たのだろうか？？


例年､この季節になると､
急に暖かくなった空気がざわめき､
空間を揺らす｡


夜ならば､
妖怪へんげも冬眠を終えて､
百鬼夜行が今年も始まったかのような｡


昼ならば､
生暖かい空気にいざなわれ､
そこの角を曲がったら､
異世界に突入してそうな｡



突風が吹いて
桜を散らす頃､
ちょっと変な人が
変なことを叫びながら
街を歩いてたりするよね｡
急に生暖かくなった空気のせいで､
なんか､おかしいことが起こるのも､
当然のように思えてくるような､
この季節｡
春分を迎えると
昼と夜の長さが
同じになるから
昼でも夜でもない
異世界への扉が開くのさ───！



















なのに､
今年は､
それがない｡
風は吹いても
空気は生暖かくならず
妖怪が歩いている気配もしない｡
ちょっとおかしい人が
街を歩いていないのは
ほんとうにコロナのせいだけか？？
異世界への扉は閉鎖され､
何の変哲もない物質界で今､
ウイルスだけが猛威を振るう｡



春は､来るのだろうか？？

この世界で何が出来るのか
僕には何が出来るのか
ただその真っ暗な目から
涙零れ落ちないように


願う未来に何度でもずっと
食らいつく
この間違いだらけの世界の中
君には笑って欲しいから
もう誰も傷付けない
強く強くなりたいんだよ
僕が僕でいられるように

帰るのかい？

誰もお前を

待っていないのに

人間ってのは普通

子供を無条件に愛する生き物

だと思っていた

なのにどうしてお前は

愛されないんだろうね

生気のない眼差し

空虚な愛の囁き

冷たい体で女を抱き寄せ

魂を喰らう妖怪

あなたの真の姿

薄ら笑う面を剥ぎ取り

滅する呪文を唱えよう

私が流す涙と引き換えに

女たちの魂を返しなさい

着物を纏い､
狐の面を被り､
鬼火が灯る。妖怪達が飲み喰らう。
あの世界で舞い散りましょう。

妖怪のしわざかな

君ならきっと、私を大切にしてくれる
本気でそう思ってたの。

あの優しい笑顔に何度も助けられた。

初めてだった。
あんなに心が安らいだのは。


でも全部、嘘だったんだ？

【以津真天】

叶わない恋と分かっていた
決して結ばれないと
だけど、私は恋をしてしまった

妖怪である貴方に＿＿＿＿＿

冷めきったこんな心じゃ

君に愛なんて伝えられない
伝わらないかも

君の愛なんて答えられない
答えられないかも

いつか旅立つ君と
どこへも逝けない私

永遠なんて無理だね
「ごめんね」

【雪女】

地獄の妖怪達が

現世にやって来る

ハロウィン

夜の街の人々は

コスプレの人なのか

本物の妖怪なのか…？

嘘を吐くたびに目が増えていく
それと同じく、包帯も増えてく

君に心配をさせないように
嘘を吐く

包帯が増えて

そしてだんだん
君も一緒に見えなくなる

傷付くだけ傷付いて

また、独りぼっちのバケモノ

【百目】

僕ね
青行灯
っていう
妖怪さんが
大好きなんだ
百物語言えないけれど
出て来ておくれ

ハロウィンの夜は

妖怪達がいっぱいだから

家でほのぼのと

ハロウィンパーティーしよう