#恋仲

失って初めて気づくんです。


心から好きになれる人が

生まれた時から側にいてくれるのが

どんなに幸せなことか。


当たり前みたいに側にいた人が

ある日突然いなくなる。


それがどれだけ辛いことか。


何かしてあげたいと思っても

いなくなってからじゃ遅いんですよ。

叶わぬ恋に期待してたかった

誰かが言った



“その腕”は誰かを抱き締める為にあるのだと

“その足”は大切な人の元へ走る為にあるのだと

鳴り止まない鼓動。

ドクドクと早い脈の心臓。

身体の火照り。



この病気にさせた人が居ます。


それは他の誰でもない"君"


君にかけられた不治の病。


病名は…【恋煩い】

【言わないと】

夢斗「夏波の好きな人って誰？」

夏波「うーん、優しい人だよ」

テニススクールで話す夢斗。
私たちは小学6年生。

コーチ「じゃーボールアップして集合！」

ああ、今日も練習終わっちゃった…

「ありがとうございました！！」コートにあいさつする。

今日は友達から聞いたあることが気になって仕方なかった。

夏波「今日も寒かったね」

はぁーっと手をあたためる。

夢斗「おう。これしとけよ」

迎えの車が来てる場所まで意外と距離がある。
私はいつも夢斗とそこへ向かう。

はい、と差し出された手袋を受け取ろうか迷った。
すると夢斗が私の手を引っ張って手袋をはめた。
あったかい。

今度は夢斗が手をこすっている。
優しいな、夢斗。
好きな人、いるんだろうな。

駐車場は2つに別れている。

夢斗「じゃ、俺あっちだから。手袋はしてていいよ」

聞くタイミングなんて、たくさんあった。はずなのに。
行っちゃう。どうしよう。
会えなくなっちゃうなんてやだ。

夏波「夢斗！辞めるって、ほんと？」

夢斗は一瞬戸惑ってからうなづいた。

夏波「やだ！なんで辞めちゃうの！」

夢斗「そりゃ中学入ったら忙しいし」

夏波「でもこのまま終わりなんて寂しいよ！私は夢斗が好きなのに」
ポロッと隠してきた気持ちがこぼれた。
そして頬を涙が伝った。

夢斗「ちょ、おい」

夢斗は私の手袋がはめられた手を掴んで少し電灯で明るくなっている場所に行った。

私は色々と気持ちがあふれてしまう。

夏波「なんで辞めちゃうの⁉」

夢斗「さっき言ったじゃん」

夏波「最後だから言う。私、夢斗のことが好きだよ」
今までで一番の笑顔ができたと思う。

夢斗はしばらく黙っていた。
そしてやっと口を開いた。

夢斗「ごめん。辞めるの、なかなか言い出せなくて。俺の気持ちが夏波を傷付けるだけなら、このまま終わりでいいかな、って思って」
夢斗は私の目を真っ直ぐ見つめて続きを話した。

夢斗「でも俺も、言わなきゃと思った。俺は、夏波が好きです」

私は声が出なくなった。
その代わり、夢斗を抱き寄せた。
夏波((夢斗だいすき))

君がくれた夏 その奇跡 僕は忘れない
溢れそうな想いあの夕日に隠して
so,why...
気づいていた

君と俺は

所謂、恋仲ってものだった。


すれ違う時も多くあったけど、

そんな時でもお互いに愛し合ってた。


それこそ、

最期の別れを言えなかったのが

名残惜しいの。

甘いものは嫌いです。

ねるねる博士と、あの魔女の関係…

表向きは友達ということになっているが、
私は疑っている。

一つ言えるのは、
あの人たちは恋仲ではありえないということだ。

もう嫌だよ、こんな想い。
私が君の横にいるのは、
ダメなんじゃないかって。
君と恋仲にはなっちゃ、
ダメじゃないかって。
何度も何度も思った。
だから何回も諦めようとした。
でも、私には無理だった。
君を"好きじゃない"って思う程、
"好き"っていう気持ちが
増えていくんだ。
君に対する"好き"は、
もう止められないんだ。

光

いつも笑顔で、

誰にでも優しく、

誰の味方でもあり、

誰にも迷惑をかけない私。





影

それは誰にも見せない裏の私。

いつもの表情に隠された感情。

誰にも悟らせてはならない、

光しか知らない人たちに。

影も受け入れてくれる人と、

恋仲になりたい…

指切りして
キミとボクだけの愛を繋ぎ止めよう

踊るカーテンコールをくぐり抜けたら
僕が主人公、君がヒロイン

さぁ、開演の時間だ

あなたの心の声を私に聴かせて

遠慮なんてしなくていいんだよ。


私とあなたの仲なんだから…


それでも、遠慮しちゃうあなただけど

ゆっくりで大丈夫だから…

私はあなたをまっているからね。






〜

君がくれた夏

この奇跡

僕は忘れない