#想像

「大丈夫」
と言った君の声は震えていた
それが本音だって事僕は知ってる

死んだら駄目なんて言うけれど
死を選ばせているのは貴方達でしょう

君の向日葵みたいな笑顔
名前を呼んだだけでその笑顔を見せて

君の目に映る花火を見て
君は花火を見てるけど
私は君を見てる

クリスマスの翌日の朝、インターホンが鳴る

雪の積もった外へ出ると君が居て婚約指輪を

開いて言ったあの言葉。

その返事の代わりに

私は君に抱きついて｢＿＿＿＿｣と言った。

♡♡


ミライ…

こんな景色

眠りとリンクして

ぼやけて…

あとは脳が勝手に

想像し作りはじめる




♡♡

空に舞い散った

言ノ葉たちは

どんな風なら辿り着けますか

どんな言葉なら届いてくれますか

安アパートで

安酒を飲んで眠る。

せめて夢のなかでは

素敵な色を練れると

想像して…

いつか君と乗った

夢の観覧車

こんな日が来ること

知らないでいた

今僕の隣に優しかった

君はもういない

想像する。


僕は、想像をする

特定の何かを捉えることなく

頭の中で、記憶を探る

探す。


何も捉えていない想像上の視界は

白くぼやけている


雪がチラチラと舞うのを

敢えて、ピントを合わせず

あるがままを映す様だ


掃除もされず誰も触れず

世界から切り離されていた

誰かの大切な部屋に踏み入り

その白いカーテンをめくる

埃が舞う

光が舞う

湿った香りとくすむ色の様


ゆったりと動く心臓

息に合わせて張る左側の肺

髪の重みさえ、感じる


時の流れに逆らうように

僕は記憶へ飛び込む


あった。


転がる何かを掴んだ僕は

途端に視界が鮮明になる感覚に

興奮を覚える


心臓が力む

肺が気配を消す

髪が軽くなる


聞こえていた秒針の音

見えていた白い世界

静かに置いていた、この手


どうでもよかったあの日の欠片を

特別なもののように包む僕は

白くくすんだ想像手前の世界を、忘れる。



『一歩手前の蜃気楼』

古民家カフェの午後

磨かれたアンティークのガラス越しに
差し込む光
ほんの少しだけ開けた窓から聞こえる
笹竹の葉の擦れる音
どちらも夏とは違い柔らかい
目の前には
和栗を使った栗きんとんに
淹れたての抹茶
午後のお茶も温かいものへと
変わっている
ゆっくりと流れる時間を
秋の甘味で味わう贅沢なひと時。

星のものがたり

新月の夜は星が美しい
夜空の大河を渡る物語を
独り想像してみる
冒険者のわたし、、

１つ１つの星を渡り歩く
冒険者が集める物語

退屈とは一生縁がなくなるだろう
休みたくなったら
地球に帰ってくれば
いいのだから。

私の知らない間に、

あの人とあの子が談笑して、

いい感じの雰囲気になって、

そのまま付き合ってしまえば
いい。



笑っておめでとうって言うからさ。

精一杯の拍手を送るからさ。

馴れ初め話も聞くからさ。


2人の幸せな雰囲気に隠れて、

私の強がる心には気付かないで。

多くの人は、「練りたい」と言う。

言うが、実行に移す人は、とても少ない。

練らない人たちは、想像の中で色が変わって、それで満足している。

そして、それは別に、悪いことではない。

想像の中で練りすぎた彼女は

ささいな日常の

小さな色の変化など

見向きもしない。

今日も彼女は

バーチャルな世界で

あでやかな色を

楽しんでいる。