#手を伸ばしても届かない

今日行った夏祭り。人混みの中に、先輩を見つけた。

見つけた瞬間、心拍数が一気に上がり、先輩を目で追ってしまった。
白いTシャツを着た先輩は爽やかだった。

今はもう卒業し、高校生になってしまった先輩。
もう逢えないと思っていた。
あたしが難病になって退部してから、ずっと逢っていなかった。

友達と話していて、先輩があたしに気付くコトはなかった。

白いTシャツを着た人を見ると、つい先輩じゃないかと思い、振り返ってしまう。

先輩が離れて行くと、あたしはそっと気付かれない様に、先輩の後を追った。
でも、その途中で思った。あたし、何やってるんだろう？　叶わない恋だと知っていた。後を追ったって、話し掛ける勇気なんてないのに……。

先輩を見れて、嬉しかった。

でも、あたしが病気にならなかったら、もっと先輩と一緒に居られた。
急に、病気の自分がイヤになった。

病気にならなかったら、この恋は叶ったかも知れない。

もう逢えないような気がして、でも手を伸ばしても届かない。
近いようで、遠かった。

でも忘れませんよ、先輩。
忘れられるワケ、ないじゃないですか。

手を伸ばしても届かない、蒼い空。
それはまるで、貴方の様で――。

頑張って手を伸ばした先には君はもう居なくて

－急な卒業発表－

から一夜明け。

だけどまだ気持ちの整理はつかないまま

卒業後をイメージできずにいた。

これからの乃木坂46を担っていくだろうって

勝手に思ってた

でも未央奈は別の道を歩むんだね、？

未央奈が選んだ道だから

もう後戻りはできないって分かってるから

だからちゃんと卒業までに

｢ありがとう｣｢お疲れ｣｢サヨナラ｣

未央奈へそう伝えられるように
頑張るね


いつまで経っても





サヨナラに強くなれない＿＿。

不意に届くんじゃないかって期待して、
分かっているのに手を伸ばす。
やっぱり今日も届かなかった。

どれだけ手を伸ばしても、

届かないと分かっているのにな。

暗い空、調子外れのモーニングコール

きみの瞳は星に昇格

慣れない道
自転車を走らせる私
見慣れない貴方のスーツ
そしてブルーのネクタイ
遠くでちら見する私
気付かない貴方
目が合わないふたり
届かない距離
会うことさえ出来ない私

貴方がいない日々

まるで百合の花のように美しくて

誰もが見惚れるそのキレイさに

みんな釘付けになってしまう

そんなキミが世界一好きで

遠くて届かない存在で

嫌だよ
君と離れたくないよ
あれが最後なんて
私は信じない

まだ伝えてないのに
まだ話したいのに
会いたいよ

自分の感情を相手に伝えられない……





どんなに手を伸ばして話そうと思っても中々掴めない






星に向かって叫べ

分かっちゃったんだ。どんなに手を伸ばしても
君には届かないってこと。

どれだけ手を伸ばしても
君には届かないのかもしれない