#澄んだ灰色の瞳

ほら、波が＿＿＿＿＿＿

冷たい海が、"僕"を呼んでる

月明かりに照らされ

彼女を、真っ直ぐ見つめる彼

彼を、優しく見つめる彼女

分たれていた＿＿＿

結ばれるはずのない二人が＿＿


今宵、夜を共に過ごす＿＿＿＿＿。

僕は君がいい

君じゃなきゃ、嫌だ。

君以外、触れたくない＿＿。

君を誰にも奪われたくない。

少し離れた彼の唇は、私の耳元に近づいて






"ベッド行こう"


そう、囁いた＿＿＿＿。

ふいに、肩がじんわりと濡れた。

ポロポロと、涙を零して
声をあげずに泣いている貴女を見て焦る。

嗚呼＿＿＿また、僕は
貴女を傷つけたのか。

思わず自分の視界までぐにゃぐにゃ歪んでくる。
＿＿＿ダメだ、泣いたら
必死に、必死に堪える。

＿＿＿＿＿僕はただ、

壊れそうな貴女の背中を＿＿＿
擦ることしかできなかった。

惚れた女には、幸せになってほしい

少し、痩せた彼女

肩幅は弱々しく震えていて

声も以前と比べて少し低くなっていた


そんな彼女を傍で守って寄り添い逢いたい。