#生かされた意味

私の中を通り過ぎた人達を
順番に思い出し
そして順繰り見送る

そうか
これは走馬灯なのか
ふとそう思った

失くした月の
名前の記憶を
早く消したい
この脳裏から

偽善と利権で
この世の七割が出来ている

こういう世界だから
信じるものが全くなくても
別に今更思うところすら
ないんだけれどね
そろそろまた消え時かなぁ…

ただでさえ派手な
色彩溢れた
この時期なのだから
皆各々好き好きに
自分なりのフィルターで
世界を覗いて見たらいい

私は俯瞰で眺めているよ
この色無き幻みたいな世界を

『ごっこ』だらけの
世の中に
いい加減
飽き飽きしている昨今

距離や経過時間の
長さなんかじゃない

人はそれぞれの
自分なりの旅路の途中

だから私は
『良い旅を』と
この変わらぬ籠の中から

流れに抗うかのように
淡々と
終活の日々へと回帰する

2005年8月20日
私の詩集が出版された日
奇しくも私の誕生日だった
ふと懐かしき
記憶の旅路を巡りつつ

お世話になりました。
このアカウントはこのままで破棄します。
ありがとうございました。

紫色の雨を纏った君と
深い空色で包んだ私と

不意に襲った悲劇が
一瞬で何もかも
引き裂いてしまったね

もうあれから
五年近くの
月日が流れたんだよ

私のピルケースは
今夜も嬉しげに踴っている

車椅子越し
120cmから眺める世界には
淡い色彩が漂っているばかり
静かに穏やかに…

先日『月』を捨てたから
新しく『星』くらいは
拾いたいな

わがままな水は
手ですくっても
指の間から
いとも簡単に
逃げて行ってしまう
砂粒なら
きちんと残るのに