何時からかはもう分からないが
昔から『○○と一緒だね』とか
『○○と似てるね』とか
誰かと同じにされることが
嫌いだった
もうこれはしょうがないこと
なのだが
私はよく父親に性格上
似てるところが多い。
(血液型が同じなので)
外見は母親に似ているのだが。
幼い頃は姉とよく
お揃いの服を着せられていた
そして、毎回私は
ピンクのものを着せられていた
(姉は黄色ってなってました)
別にピンクが嫌いという
わけではないが、
別の色も着てみたいし
固定みたいになっていたので
言いにくかった。
どういう訳か思春期になると
自分と同じような性格や思想の人に
苦手意識が出た
もちろん、顔にも声にも態度にも
そんな事は出さないのだが
心では薄らとその
苦手意識が芽生えていた。
同じ考えなのが嫌というわけではない。
でも、自分がマイナス思考の
持ち主ゆえのせいで
どうしてもその人が
同じことを言っていると
無性に腹立たしくなってしまう。
まるで、その同じ思いを持っている
自分を叱っているように。
『そんなこと言うもんじゃない』
『そんなこと考えるんじゃない』と
頭の中で
ぐるぐると注意をされる。
例えばその人が
『わからない。自分の思いが』と
言っているとする
私も分からないのだ。自分の思いが。
そうすると急に人が変わったように
『そんなの考えたってなにもならなかろうに』
『誰かにそんなこと言っても無駄なのにな』なんて
思ったりしてしまうのだ。
自分のことを否定している人や
責めたりしている人を
見たり聞いたりすると
『なんて弱いんだろう』と
まず思ってしまうのだから
心の汚さがはっきりと見えてしまう
どんなに相談に乗っていても
どんなに話を聞いて共感していても
本当は心は矛盾した思いを
持っているかもしれないのだ
“優しい性格”
“素晴らしい態度”
“可愛らしい行動”
“温かい言動”
その全てが偽ったものでも
いつまでも崩さなければ
本当のものになるんじゃないかなんて。
そんな淡い期待を抱いている
私にだって感情はある
いつでも無感情というわけではない
もらい泣きもした事はある
怒りに任せて怒ったこともある
我慢ならなくて相手を庇ったこともある
…ただそれはいつまでも
そうではないのだが
その感情に余韻はなくして
スっと消えていく
私は冷たい人なのだ
汚い心の持ち主なのだ
闇に飲まれてしまった弱い心の人なのだ
優しさなんてすぐに消えて
またいつもの冷酷を取り戻し
作った笑顔と声で今日を過ごす
『楽しい』なんて思っていないのに
『嬉しい』なんて感じていないのに
……また嘘をついた。
なんて。ちょっとした闇のあるお話。
ごめんね