はじめる

#短編小説

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全2562作品・

一口小説「妹の居ない日常」

「俺は…バカだなぁ」

アルバムの写真を見ながら
俺は1人泣いていた。

昔の写真だ。小さな頃の思い出が詰まった
妹との思い出の写真だ

その写真には笑顔で笑ってる
妹が居る

何故、俺はあの時止めてあげられなかった
何故、俺はこんなにも大事な妹を

助けてあげられなかった…

「兄~?行くよ!起きて!」

今日も可愛げのない妹が朝

俺を起こす。

そっか買い物に付き合う
話ししたな

「はーやーくー!」
「欲しい物があるんだから!」

「あー!まだ起きたばかりなんだよ!
 もうちょっと待ってくれ!」

「ふーんだ!外で待ってるから!」

「そうしててくれ」

寧ろケンカまでして、泣かせて、
仲良くなくなって。

「ごめん…ごめんな…」

今になって泣きながら。
謝り続ける。

「妹ちゃん!妹ちゃん!」

「母さん?おい、嘘だろ?嘘だ…夢だろ??」

失って手遅れになった今
やっと気づいた

そこには見るも無惨な妹が居た

刺された大量の跡…

羽音が恐怖を奏でてた…

「俺が…俺が外で待ってろ言ったばかりに」

大好きだった妹を
助けられなかった後悔

そして幸せにしてあげられなかった
守ってあげられなかった
罪悪感が押し寄せた

「うぅ……うわぁぁぁん!!」

ぐしゃぐしゃな顔になって
泣き続ける。

心が苦しい、あぁ…もう…

どうしたら良いのだろう…

俺は…

俺は…

泣き疲れて眠りにつく。

チュンチュン…

朝になって、目が覚める。
コレからは
もう妹が居ない、
親の声が聞こえる…

俺は部屋を出て下に降りる。

そして妹の居ない人生が

ココから始まった。

何年たっただろう?

俺はまたアルバムを眺めてた

そこには妹の元気な姿が

あった…

俺はまだ忘れられない

小さい時イジメた事

ちゃんと謝らず、それでも

俺の事を好いてた妹

「今も昔も馬鹿だな…俺は…」

俺は庭に行き白いユリの花を採る

「かーさん行くよ。今日はお盆だ」

「妹を向かいに行くよ」

提灯を持ち
妹の墓の前につく

花瓶に花を添えて

「ごめんな…」

そう言って、悲しみの呪縛に
包まれた

「にゃーにゃー」

何だ?墓の近くで猫の声がした

後ろを覗くと仔猫が居た

小さい黒い猫だ。

何か弱ってる…

他人事じゃない気がして

俺は母と話しその子猫を家に

連れて帰った。

餌をあげ幸せそうに丸くなる子猫

俺は飼うことにした

きっと妹の生まれ変わりだと

そう思い込みたくて…

だから…これからは大切な

家族との日々が…

ココから始まるのだ。

ー終ー

ひまたん(。>ω<)ノ@6月浮上中・2024-07-18
短編小説
見つからないもの
ポエム
悲しい
辛い
内容
です
リメイク
教えて!〇〇先生!!

短編小説「恋心はメロンソーダ」

登場人物

舐瓜 蒼(メロン アオイ)
高校2年生
とにかく前向きな 
純粋な女の子

御剣 翡翠(ミツルギ ヒスイ)
高校2年生
ちょっと頼りない所も
あるけどケジメを
しっかりつける
男の子

女友達
蒼が中学生の頃
いじめてた本人

おばあさん
いつも優しい人
最後の最後まで
よく見てくれる
面倒見の良いキャラ


私の初恋は
甘くて何処か爽やかだ
シュワシュワ弾けるこの思い
君は見てくれるかな??

木々に緑が色付き日差しが
強くなる…
今日この頃
私は今日も走っていた。

「こんにちは!」通り行く
近所のお婆さんに挨拶して行く
「あぁ…こんにちは。蒼ちゃんは
いつも元気だねぇ…私もこんな頃が
あったとよ」
「あ!お婆さん遅刻しゃうから!
じゃあね!」
「こけないでねぇ」

私はいつも遅れて家を出る
理由は簡単だ
彼に会うためだ

「よう!蒼!またお前も遅刻か?」
やっときた、その声に私は振り向く

「もう!遅いよ!
本当に遅れちゃうよ!翡翠!」

彼の名前は御剣 翡翠高校2年生
私、舐瓜 蒼の
隣の席の男の子

「ほら!走るよ!」
「おう!」

私は翡翠に恋をしてる
彼は気付いてないけど
初めてだったから…

ー過去ー

「メロンちゃんだ!
もう片方居ないからスイカになら
無いじゃんw」

私は中学時代イジられてた
流行りのフルーツゲームで
メロンとメロンが重なるとスイカに
なって点数が増える。

だからいつもイジられてた

私はソレが嫌だった

「あの…もうそういうのやめ…」

「は??メロン2つ持ってるのにスイカに
ならないメロンちゃんが何言ってるの??
頭大丈夫??」

本当…嫌っ誰か…

そこに彼が来て私にこういったのだ
「何やってるんだお前辞めろよ?
蒼さんが嫌がってるだろ!」
一度も話した事無い隣の男子が急に
来てそういったのだ

「なに?彼氏?私さメロンちゃんと
話してだけだしー?」

「ってか何かもう良いや
じゃーねメロンちゃんw」

興が削がれたのか
彼女はその場立ち去った

「あの…ありがとうございます…
えっと…どうして…下の名前を…」

私は彼に質問した。
「あ、いやさ…えっと…
俺も言いにくいだけど
舐瓜さんの近所で、
たまたまだよ!?
たまたま名前知ってて
そんで廊下歩いてたら
聞こえたからさ…」

私の滲んでた瞳から
見えたその景色には

凄く照れくさそうな
蒼瞳の君が居たのだ。

きっとこの思いは
炭酸の様に弾けていつか
消えるだろう

甘くて爽やかなメロンソーダの
様に…

「おい!蒼?何ぼーっとしてるだ?
急ぐぞ!」

「う、うん!」

でも私は今を走る
甘くて爽やかな青春を…

キキーッ!!

「蒼!危ない!」


俺は片想いをしてる
俺御剣 翡翠は… 
舐瓜 蒼に恋をしている

ずっと声すらかけるも
難しかった 
どうやって話そうか?
嫌われたくない
俺なんて…

そう思ってた

そんな時彼女が絡まれてた
嫌そうな顔をして
泣いてたのだ

そしたら体が勝手に動いてた

「何やってるだお前辞めろよ?
蒼さんが嫌がってるだろ!」

そしたら成り行きで
蒼と仲良くなれた

当たり前だと思ってた 
一緒に過ごしてきたから

高校2年の登校中に
俺が急かしたばかりに…

蒼は交通事故に
巻き込まれて植物人間状態と
なってしまった…

手遅れだった…

俺は怒られた。
蒼の両親にも俺の親にも
人生が崩れる音がしたんだ

それでも一番辛いのは
蒼だ
こんな状態でずっと息をして
生きているのだから…

ーーーーー

何処かで… 
誰かが…
私を呼んでいる。

誰が私を呼んでいるの?  
 
いつからだろう?

「舐瓜ちゃん!おはよう!」
「あ、おはよう!」
 
そうだ私は学校に向う途中だった  
今日も変わらない町並み
いつもの仲良しの友達と

楽しい青春を送ってる

それだけ…のはず…

「舐瓜ちゃん?どったの?」
「うんん…何でもないよ」

頭の中でキーンと音がした気がした

そんな気配を感じただけ…

ーーーーーーー
お昼休み
ーーーーーーー

授業を受けて
お昼休み
私は瓶のメロンソーダを飲む
何処か懐かしくって
まるでガラス玉が私みたいだ

「めーろーんちゃーん!!」

「わっ!ど、どうしたの?」

「来週、テストだってぇ…」
「どうしよう…」

「授業ちゃんとやってたら大丈夫だよ」

「んなぁー寝てたよ…」

「しょうがないな」
「後でテスト勉強しよう?」

「えっ!いいの?」

「だって友達…だもんね?」

「舐瓜ちゃん大好き!」

「もう!飛びつかないで!」

あれ?コレで良いんだよね?
耳元でノイズ音がした
スイカニナレナイジャンw

体が震えた…なんでだろう?
わからないよ…

「舐瓜ちゃん?大丈夫?」

「ううん、大丈夫だよ放課後ね」

ーーーーーーー
放課後
ーーーーーーー

「ココはねこーして…」

「なるほど流石舐瓜先生!
分かりやすい~!!」

「褒める事じゃないよ」

そう仲良しの君と…

「舐瓜ちゃん…」

「えっ?何?」

「私達ズッ友だよね?」

「うん!そう…」

「ズッ友だよね?」

「そうだよズッ友だよ!」

「良かったぁー舐瓜ちゃん」

「もう何でそんな事聞くの?」

「舐瓜ちゃんがどっか行きそうな
感じしたから…」

「私はどこにも行かないよ」

「ありがとう舐瓜ちゃんって
やさしいね」

「だって友達だもんね」

「そうだよ!ズッ友だよ!」

あれ?何だろう?目が重く…

「舐瓜ちゃんまた明日ね」

ーーーーーーー

ーーーーーーー
 
「舐瓜ちゃんー!おはよう!」

「あ、おはよう!」

そうだ私は学校に向う途中だ
あれ?
何か忘れてる気がする。

「どったの?舐瓜ちゃん?」
「いや…何か忘れて」

「気のせいだよ」

「え?」

「舐瓜ちゃん天然さんだから」
「何か勘違いしてるんだよー」
「ほら!行こう?遅れちゃう!」

「そ、そうだね!」

私達は走り出す

信号…あ、あれ?

ーーーーー

俺は毎日蒼に会いに行った
蒼の両親に最初は嫌がられたが
俺の熱量に負けて
途中から許してくれた

高校も卒業し短大に行き
俺は気づけば20歳になっていた
蒼はまだ生きている

「蒼?起きてるか?」

「今日は花束を持ってきたんだ
珍しいだろ?緑の花なんだぜ」

「俺のせいで苦しい思いさせて
本当にごめん、何度謝っても
許されないよな」

だから、蒼にコレ…

ーーーーー

「舐瓜ちゃん!おはよう!」

「あ、おはよう!」

何か永遠ループしてる気がする
誰かが私を呼んでいる

「舐瓜ちゃん?どったの?」

「え、な、何でもないよ」

「ふーん、学校行こ?」
「遅刻しちゃうよ?」

「そうだね」

「あっ…」

道端に緑の何か落ちてる
何だろう…何か懐かしくって
安心する…

「ナニシてるの!?」

「え?この緑のキレイだなって」

「拾わないで!」

「え?何で?」

「だめ!」

そう君が叫ぶでも
それでも…
私は
触れたのだ…

ーーーーー

小さな青い箱俺はソレを蒼の前で開けた
「結婚指輪、エメラルドの…」
俺は蒼の小指そっとはめて

ーーーーー

蒼!蒼!
何だろう?この溢れ出る
甘くて爽やかな感覚
シュワシュワと弾ける
懐かしい感じ

「蒼…ごめん…ごめん…」

誰?誰が泣いてるの?

お願い泣かないで

私も哀しくなっちゃうよ…

「蒼!今日は蒼のすきなメロン
ソーダ持ってきたんだ!」

わー大好き!飲みたいな…

でもなんで言葉に出来ないだろう?
君は誰なの?教えて?  

私の手に持ってる
 
この緑の何か…
石…だよね?

そこにいつものお婆さんが
歩いてきた

お嬢ちゃん、こんにちは。
あ、いつものお婆さん
お嬢ちゃんにはちっと
こちら世界ははやいからねぇ…
 
え?お婆さん?
その石の名前は翡翠石

お嬢ちゃんに訪れるは【幸福】

翡翠石…翡翠…私の好きな人

もうさよならの時だねぇ
いってらしゃい
ありがとうお婆さん!
私っ!!いってくる!!!

何処か懐かしい
こんな私を変えてくれた
一生で一度の大好きな君に

私は走り出した。

口の中はあのメロンソーダの
味でいっぱいだ

翡翠…翡翠…翡翠!

「私の大好きな人」

いつの間に私の小指に
緑のキレイな宝石がはめられた

光が見える方へ
君の声がする

「好きです。結婚して下さい」

翡翠の声だ
私は声に出す

「翡翠!私も好き!」

ーーーーー

そしたら奇跡が、起きた。
蒼が泣いてるのだ
今まで何も反応すらなかった
蒼が…
口を動かして何か伝えようとしてる

先生!先生!
蒼さんの意識が!
一緒にいた看護師が慌てて
部屋を出ていく

「ヒス…ワタ…ス…」
何か小さい声で聞こえた
間違え無く蒼の声だった

ー数日後ー

私は何年間も寝てたらしい
起きた事が奇跡だと言われた
お母さんとお父さんが泣いてる
隣に君が居た

「翡翠…ありがとう
また助けてくれたんだね?
大好きだよ…これからも
末永くよろしくお願いします」

「お父さんお母さん…
 蒼は必ず幸せにします
 コレかも彼女を支えて
 生きて行きます。」


あの時の青春の甘くて爽やかな
恋心はクリームと混ざり合い
奇跡を、起こしたのだから…

その後翡翠と結婚して…
今は一人の子供が居る

名前は空(そら)

きっとこの子もこの広い青い
世界で誰かに恋をする
もしかしたら不幸な事が
あるからもだけど

きっと私達の子だもの

爽やか風が思いを届け
きっと幸せは巡り合わせて
くれる。

だって恋心は

「メロンソーダだからな」

「もう!貴方ったら!」

ひまたん(。>ω<)ノ@6月浮上中・2024-08-01
短編小説
恋心はメロンソーダ
夏休みにやりたいこと
ポエム
教えて!〇〇先生!!

何処かで、
私を呼んでいる。

誰が私を呼んでいるの?  

3口小説
恋心はメロンソーダーLost Memoryー
 
いつからだろう?

「舐瓜ちゃん!おはよう!」
「あ、おはよう!」
 
そうだ私は学校に向う途中だった  
今日も変わらない町並み
いつもの仲良しの友達と

楽しい青春を送ってる

それだけ…のはず…

「舐瓜ちゃん?どったの?」
「うんん…何でもないよ」

頭の中でキーンと音がした気がした

そんな気配を感じただけ…

ーーーーーーー
お昼休み
ーーーーーーー

授業を受けて
お昼休み
私は瓶のメロンソーダを飲む
何処か懐かしくって
まるでガラス玉が私みたいだ

「めーろーんちゃーん!!」

「わっ!ど、どうしたの?」

「来週、テストだってぇ…」
「どうしよう…」

「授業ちゃんとやってたら大丈夫だよ」

「んなぁー寝てたよ…」

「しょうがないな」
「後でテスト勉強しよう?」

「えっ!いいの?」

「だって友達…だもんね?」

「舐瓜ちゃん大好き!」

「もう!飛びつかないで!」

あれ?コレで良いんだよね?
耳元でノイズ音がした
スイカニナレナイジャンw

体が震えた…なんでだろう?
わからないよ…

「舐瓜ちゃん?大丈夫?」

「ううん、大丈夫だよ放課後ね」

ーーーーーーー
放課後
ーーーーーーー

「ココはねこーして…」

「なるほど流石舐瓜先生!
分かりやすい~!!」

「褒める事じゃないよ」

そう仲良しの君と…

「舐瓜ちゃん…」

「えっ?何?」

「私達ズッ友だよね?」

「うん!そう…」

「ズッ友だよね?」

「そうだよズッ友だよ!」

「良かったぁー舐瓜ちゃん」

「もう何でそんな事聞くの?」

「舐瓜ちゃんがどっか行きそうな
感じしたから…」

「私はどこにも行かないよ」

「ありがとう舐瓜ちゃんって
やさしいね」

「だって友達だもんね」

「そうだよ!ズッ友だよ!」

あれ?何だろう?目が重く…

「舐瓜ちゃんまた明日ね」

ーーーーーーー

ーーーーーーー
 
「舐瓜ちゃんー!おはよう!」

「あ、おはよう!」

そうだ私は学校に向う途中だ
あれ?
何か忘れてる気がする。

「どったの?舐瓜ちゃん?」
「いや…何か忘れて」

「気のせいだよ」

「え?」

「舐瓜ちゃん天然さんだから」
「何か勘違いしてるんだよー」
「ほら!行こう?遅れちゃう!」

「そ、そうだね!」

私達は走り出す

信号…あ、あれ?

ーーーーーーー

「舐瓜ちゃん!おはよう!」

「あ、おはよう!」

何か永遠ループしてる気がする
誰かが私を呼んでいる

「舐瓜ちゃん?どったの?」

「え、な、何でもないよ」

「ふーん、学校行こ?」
「遅刻しちゃうよ?」

「そうだね」

「あっ…」

道端に緑の何か落ちてる
何だろう…何か懐かしくって
安心する…

「ナニシてるの!?」

「え?この緑のキレイだなって」

「拾わないで!」

「え?何で?」

「だめ!」

そう君が叫ぶでも
それでも…
私は
触れたのだ

蒼!蒼!
何だろう?この溢れ出る
甘くて爽やかな感覚
シュワシュワと弾ける
懐かしい感じ

「蒼…ごめん…ごめん…」

誰?誰が泣いてるの?

お願い泣かないで

私も哀しくなっちゃうよ…

「蒼!今日は蒼のすきな
ソーダ持ってきたんだ!」

わー大好き!飲みたいな…

でもなんで言葉に出来ないだろう?
君は誰なの?教えて?  

私の手に持ってる
 
この緑の何か…
石…だよね?

そこにいつものお婆さんが
歩いてきた

お嬢ちゃん、こんにちは。
あ、いつものお婆さん
お嬢ちゃんにはちっと
こちら世界ははやいからねぇ…
 
え?お婆さん?
その石の名前は翡翠石

お嬢ちゃんに訪れるは【幸福】

翡翠石…翡翠…私の好きな人

もうさよならの時だねぇ
いってらしゃい
ありがとうお婆さん!
私っ!!いってくる!!!

何処か懐かしい
こんな私を変えてくれた
一生で一度の大好きな君に

私は走り出した。

口の中はあのメロンソーダの
味でいっぱいだ

翡翠…翡翠…翡翠!

「私の大好きな人」

いつの間に私の小指に
緑のキレイな宝石がはめられた

光が見える方へ
君の声がする

「好きです。結婚して下さい」

翡翠の声だ
私は声に出す

「翡翠!私も好き!」

ー数日後ー

私は何年間も寝てたらしい
起きた事が奇跡だと言われた
お母さんとお父さんが泣いてる
隣に君が居た

「翡翠…ありがとう」
「また助けてくれたんだね」
「大好きだよ…これからも」
「末永くよろしくお願いします」

私はその後翡翠と結婚して…
今は一人の子供が居る

名前は空(そら)

きっとこの子もこの広い青い
世界で誰かに恋をする
もしかしたら不幸な事が
あるからもだけど

きっと私達の子だもの

爽やか風が思いを届け
きっと幸せは巡り合わせて
くれる。

だって恋心は

「メロンソーダだからな」

「もう!貴方ったら!」
 
ーendー

ひまたん(。>ω<)ノ@6月浮上中・2024-07-20
弾けた青春の味
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短編小説
恋心はメロンソーダ
見つからないもの
大好きな人
ポエム

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ガラッと開けた扉をくぐれば
驚いたように私を見つめた君


「 扉は静かに開けましょう 」
「 はーい、せんせい! 」

「 先生じゃないって 」
「 一緒に帰ろ!! 」

「 いやだ 」
「 えっ…"考えとく"って
OKって意味じゃないの!? 」

「 キミは言葉もわかんないの? 」
「 いや分かるけど 」


そんな会話をしながらも
廊下をスタスタと歩く君に
私はトコトコと着いていく


「 だからOK出してないよね? 」
「 なんで着いてくるの? 」

「 一緒に帰れると思って
友達の誘い全部断ったから 」

「 なんでそこまで 」
「 一緒に帰るの楽しいから! 」

「 別に前回楽しくなかったでしょ 」
「いや?私にとっては楽しかった! 」

「だって色んな話してくれるもん 」
「 …はぁ、いいよ、勝手に着いてくれば? 」

「 いいの?やったー! 」


下駄箱に着いて
靴を履き替えていれば
他クラスの子と
話している君が見えた

話に頷く君の横顔が楽しそうで
見つめていれば君の目が私を捉え

「 またな 」

と友達と別れていた


「 帰るんじゃないの 」
「 か、帰るよ 」

「 じゃ、早くして 」
「 ぁ、はい! 」


友達に向けていた顔を
私にも見せてくれるかなんて
期待した私が馬鹿でした

ぶっきらぼうにそう告げた君は
足早に玄関を出た


「 待ってってば! 」
「 遅い 」

「 友達と話してたようだから
待ってあげてたんですけど? 」

「 それはそれはお気遣いどうも 」
「 でもキミが遅かったから
声掛けられたんじゃないの? 」

「 ……あーもうやっぱいいや! 」
「 私一人で帰る!じゃ!! 」


わざと言ってんなら
言わなくていいじゃん

自分から誘って期待しけど
敗れて何も無くなったので
一人で帰ろうと思います

ホーム画面にしていた
君の寝顔を消そうとするほど
嫌な思いしたので

そう思っていたのは
後ろから声が聞こえるまで

「 ごめん 」

はっきりと聞こえた謝罪の声に
バッと振り向けば
君が頭を下げていた


「 ごめん、言うつもり無かったんだけど」
「 余計なことまで言っちゃった、ごめん 」

「 …一緒に帰りたい…、です 」


ちょこちょこと近付いてきて
反省してそうな顔でそう言えば
私が釣られると思っているのか
このツンデレくんは


「 いいよ、 」


そうですよ
こんな簡単に釣られますとも


「 ありがとう 」
「 …というか、急にデレ出さないで頂けます? 」

「だってそうしないと、
キミのこと釣れないでしょ? 」

「 分かりきってやっていやがった…!! 」
「 そりゃあね 」

「 …よし、帰ろー! 」
「 思考を放棄したな 」

「 いやいや私そこまで心狭くないよ!笑 」
「 いやさっきまで拗ねてたのはキミでしょ 」

「 あやっぱ反省してない 」
「 いや反省してます 」


うさ耳がぺしょ…となっている
様子が浮かび上がる君の頭上

もういいやと足を進めた私は
またもや車に轢かれそうになりました

運転手さんへ
大変申し訳ございませんでした



ーーーーーーーーー

7月に書いたタグのお話の続きのようなもの

ネタに走りました、すみません

🌸🌻🍁❄️・2024-10-16
ツンデレ男子に恋をしました
短編小説
光の中で輝く星
↬10月

体育終わりのズボンのまま

"あちぃ~"とか言って

入ってくる男子たち


好きな人、まだかな…

なんて次の授業の準備をする


最後に入ってきた君は

服をパタパタしながら席に着いた


前の前の席を座る君の背中を

無意識にじーっと見つめてしまって

後ろを見た君と目が合った


その間少しだけ見つめあって

耐えきれなくなったように

笑いをこぼした君が

後ろ向きで前の席に座った


"俺になんか用?"

少し笑いながら私を見つめる

"ううん、特になんでもない"

同じように少し笑いながら答える


"ほんとに?"

さっきより口角を上げた君が

前のめりになって服の中の肌が

チラリと視界に入った


バレないように視線を落とせば

その下は何も着ていない

何も着ずに露になるその肌を見て

私は少し羨ましくなった


"あ、どこ見てんの"

ジト目だけど口元は笑っている

"なにが?"

しらばっくれてみれば

"服の中見てたでしょ、えっち"

目を細めて言う君の表情に

少し戸惑って俯いてしまった



戸惑ったのが分かったのか

"照れた?"

なんて笑って聞いてくる


"照れてない"

絞り出した声で返答すれば

"耳、真っ赤"

なんて言われて私はもう

どうすることも出来なくなっていた


真っ赤と言われた耳を隠せば

尋常じゃないほどに熱かった


ふと覗かせる君の魅力には

惚れ惚れしている

そして君の仕草に男の色気を

感じ取ってしまったのだ

🌸🌻🍁❄️・2024-07-19
ふと覗かせる魅力に男の色気を感じる
タグお借りしました
タグ使わせて頂きました
四季、超楽しい!の巻
短編小説
やっぱり君には敵わない
↬7月

昔昔、運命の女神様が一人の女の子の赤ちゃんに目をとめた。
「なんて可愛い赤ん坊だこと……そうだわ!あの子に魔法をかけて遊びましょう」

かつて可愛かった女の子は、くぼんだ両目に痩せぎすな身体をもつ少女に成長した。
通りがかった同い年くらいの子供たちには言われる。
「化け物!お前は同じ人間じゃないんだ!」

『悲しいなんて思わないわ……だって思えばほら涙が溢れてくるんだもの。』
『もしも願いがひとつ叶うなら……世界で1人だけの友達が欲しい……』
『生きることは素晴らしいと、思ってみたい』


別の日も少女はまた言われる。
「近づくな!きたない!」
その時ある少年がやってきた。
<ネズミはなぜ嫌われるのだろう>
彼らは笑って言う。
「汚いからだろ」
<それなら答えて?目の見えない僕のために……>
<見て見ぬふりに理不尽な差別……それってネズミとどっちが汚いと思う?>
後ずさるこれらに続けて言った。
<二度とするな!>

『嬉しいのになぜなのかしら……また涙が溢れてくるわ……』
『もしもなりたいものになれるのなら……あなたの前でだけは普通の女の子になりたい』
『思うほどに胸が苦しくなるわ、どうして私は私なの?』

親しくなったふたりは木の下で語らっていた。すると少女は寝落ちしてしまう。
<……君は優しい女の子。なのにすぐ自分を責めてしまう……>
<慰めてあげたい君を……そうだ>
<ここに咲いたきっと綺麗な花をあげよう>
それは見事な白いユリの花だった。
少年は少女のそばにそっと置いていった。

運命の女神様は意地悪だ。
「醜いあの少女の姿を見たら彼はどんな顔するのでしょう……」
「見ものね、“目よ治れ”」
花は闇のように黒く染まった。それは不吉な黒いユリの花。
「彼からの贈り物だよ?そら拾いなさい…」

『ああ、きっとこれは罰ね……私が身の程知らずに恋をしてしまったから……』
少女は泣き叫ぶ。
『いっそ私なんか死んでしまえばいいのよ!!』
『誰からも愛されないのなら……必要とされないのなら……』

少年がその声を聞き、その声のする方へ……しっかり前を見ながら走っていく。少女の醜い姿を目に映す。そして

<泣かないで!僕がずっと死ぬまでそばにいる>
<だから君は今日から普通の女の子さ>
彼は初めて手に取る手鏡に彼女を映す。
<それに見なよ、悪夢のような魔法はほら……解けたみたい>
そこには美しい心をもった美しい少女が映っていた。

瑠唯・1日前
短編小説
罪の名前

夏を待ち侘びるその庭に
ある幸せな夫婦はひまわりの種を蒔いた。
たとえ着物が色褪せても、2人の今までの思い出は色褪せなかった。
「来年は何を植えようかしら」
『そうだね……僕が気に似合う花を見つけてこよう』
二人は幸せそうに笑いあった。

向日葵が芽を出し始めた時、夫の元へ一通の手紙が届いた。
それは色鮮やかな薔薇の赤の色。

妻は崩れ落ちた。
降り続ける雨の中で涙を零した。

『泣かないで、僕のこの手に守れる命があるのなら』
『喜んで戦場に出向くよ』
『君が輝く未来のために』

「行かないで、私を置いて……あなたがいない未来なんていらないから」
「ただそばにいて……」

別れの汽笛が鳴る。
か細い白く美しい手は緑の服を着た男を引き止める。
男はその手を優しく払い、穏やかに話す。

『泣かないで……この尊き手は美しい明日を掴むんだ』
『だからせめて……最後は僕に美しい笑顔の花を手向けておくれ』

「逝かないで……私を置いて、惜別の餞なんて送らないんだから」
最後に妻はとびきりの笑顔の花を涙を零しながら夫に手向けた。

「私はずっとここにいて向日葵の花が開くのを待っていよう」
犠牲となった命の雨に打たれながら。

瑠唯・18時間前
惜別の向日葵
短編小説




『ベールアップ』





 かわいいレースが編み込まれたカーテンの向こう。

 昇ってきた朝日が透けて、少しずつ部屋の中に優しい光が満たされていく。



 目の前で、泣き出しそうな彼女の顔が見えた。



 おもちゃの指輪を嵌めてあげると

「いつの日か、本物をください」

と笑われてしまった。




 ベールの代わりに掛けた、淡いレースカーテンの裾に手を伸ばした。




 嗚呼。なんて贅沢な誓いの儀式だろう、と思う。



 互いの目尻から、雫の一つが滑り落ちていく。




 未明の霧を梳く。

灰宮 凪・2024-08-06
未明の霧を梳く。
ぴったり200文字で小説書いてみようチャレンジ
過去に投稿したタグ紹介から、小説でも書いてみるかと思い立ちました。
自分で考えたタグとはいえ、我ながら気に入ってる((えへへ
小説
灰と游ぶ。
短編小説
創作
独り言
苦しいくらいに優しい君
恋愛

私は毎日くだらないいじめや争いに心を痛めていた。
[女神様]なんてろくなものじゃない……。なぜそんなに傷つけ合うのかしら。
その時ある一人の可愛い赤ん坊が目に映った。
『そうだわ……あの子に魔法をかけて遊びましょう』
どんな魔法にしましょう。人から愛される魔法?なんでも上手くいく魔法?

その時私は考えた。
そんな魔法をかけてしまったらあの子の中身を見てくれる人なんていなくなってしまうかもしれない。
人間は見た目だけに惑わされ、好きであると錯覚し、捨てていく。
せめてこの可愛らしい子にはそんな思いさせたくない。きっと綺麗な心をもつ女の子になるもの。
『そうだわ、醜くなる魔法なんてどうかしら』
『そうすればあの子の心を見てくれる人が現れるかもしれない』

そう簡単には行かなかった。人間たちは『醜い』ことを理由にいじめ始めた。
なぜなの?なぜ心を見てくれないの?あの子は綺麗な心をもつ美しい少女なのよ?
私のせいであの子が苦しんでいる。魔法を今からでも解いた方があの子のためかしら……。

その時ある少年が彼女を助けた。彼は盲目だった。
私は希望を持った……。
『あの男の子なら心だけを見てくれる』
少女はあるとき呟いていた。
「世界で1人だけの友達が欲しい」
それならあの男の子になってもらえるかもしれない。

少女はやがて少年に恋をし始めた。そして少年も少女に恋をしている。
あの男の子……彼女の姿を見ても気持ちが変わらないくらい綺麗な心をもっているのかしら。
もし、あの子が真の愛を手に入れられなければ……。
『確かめてみたい。あの少年があの子に害をなすかどうか』

私は魔法をかけた。“目よ治れ”と。

『あの子も軽い気持ちで男の子に気持ちを寄せていたらどうしましょう』
『どれくらいの愛をもっているのかしら』

私は気づけば白い美しいユリの花を黒く染めていた。
『お前に彼から贈り物だ。そら拾いなさい……』
大丈夫……これだけでお互いの愛を確かめられる。全てはあの子のため。

その時あの子は叫んでいた。
「いっそ死んでしまいたい」

私がそんなことを思わせたの……?
そんなつもりじゃなかったのに……!どうしましょう。このままじゃ……!

<泣かないで……僕が死ぬまでそばに居る>

男の子はあの子の姿を見ても気持ちを変えずに見つけ出した。
これがあの子たちの愛なのね。
彼ならあの子の全てを見てくれる。

『全て元にもどれ』

『美しい心をもった二人の愛は永遠に続くでしょう』

私は自分にあの子を苦しませた罰として消滅という呪いをかけながら
二人の幸せを願い、祝福を与えた。

瑠唯・1日前
短編小説
罪の名前
女神様視点

路地裏奥の公園で

日向ぼっこしながら

ぼーっとしてたら

自転車に乗った君が通り掛かって

"なにしてるの?"

優しい声で話しかけてくれた


"んー…日向ぼっこ"

"そっか"


ガシャンと自転車に鍵をかけて

"隣座っていい?"

聞かれたのでもちろん

"いいよ" と答えた


ほわほわと伝わる太陽の光に

先週より冷たくなった風

二つの波長は合わずぶつかり合う


"それ、バイトの制服?"

"そう、カッチョいいでしょ"

"うん、カッチョいい"


んへへ と互いに笑い合えば

どちらかのアラームが

ビリリリと大きい音を立て鳴った


"うわぁっ!?"

"だいじょーぶ、?"

"あ、うん、大丈夫"


スマホを見てすぐ

自転車を鍵を開ければ

すぐさま跨って


"休憩時間、そろそろ終わるから行くね"

"うん、また学校で"

"うん、じゃ!またね!"


颯爽と走り去って行った君は

正に嵐のようで

ぽかぽかと感じる太陽の光が

先程より少し暑くなった気がした

🌸🌻🍁❄️・2024-10-26
秋の日向の休憩処
短編小説
光の中で輝く星
↬10月

「マドモアゼル、なぜ貴女がここに?」
「待っていたのよ。これを渡しに」

キンモクセイが包まれた小さな花束を生真面目な刑事の男の胸にそっと押しつける。半分の月が男のアパルトマンの玄関先を照らす。
ふわりと舞う華やかな香りとまじる女の香水に男は戸惑いながらも花束を受け取った。

なぜ?花束なんか、と男が口を開けば女が言った。

 「明日は貴方の誕生日でしょう?だからささやかなプレゼントよ」
 「どうしてそれを」
 「さぁ、どうしてかしらね」

 じゃあね。ときびすを返した女の背を見ながら生真面目な刑事の男は声をかけた。
 「珈琲でも飲みませんか?1杯だけ」
 女はゆっくりと振り向いて、微笑んだ。
 「また明日、会いましょう」
 by絢

◈◈◈絢◈◈◈・2024-09-14
My_lady_butterfly_/絢
短編小説

この物語は、
アトラス彗星の話を聞いて
速攻で作ったから、
あまり凝ってはないんだけど、、、
まず1つ、
川上星奏っていう女の子が
出てくると思うんだけど、
男の子の名前が出てこないんです。
元々は天野星哉っていう名前として
出てこさせてたんだけど、
物語作っていくうちに、
出てこさせない方がいいんじゃないか、
そうした理由は、
実は星哉くんは
亡くなっているからなんです。
この話って、
星奏ちゃんと星哉くん以外
登場人物がいないんだけど、
「ずっと一緒にいるから。」とか、
男の子に振り回させれいる姿を
目が腐るほど見た。とか、
星哉くんは亡くなっているから、
幽霊として、
常に星奏ちゃんのことを見ている。
ということが表されています。
ここからはほんとに
あたしの想像なんだけど、
亡くなって、幽霊になって、
だんだん記憶が消えていくという点でも、
小さい頃教えてあげた、
星には寿命があるというのを
忘れていると言う場面を作りました!
友達と関わらないようにしているというのは
死ぬとわかっていたから、
ここでちょこっと教えます。
星奏ちゃんの病気と言うのは、
発光病です。




2人の関係を織姫と彦星に例えたかったので
2人とも天の川の 天 野、川 上と、
天の川の漢字が入っています!
ぜひ、8万年後の君へ。
読んでね!!!

夏野 栞・2024-11-15
8万年後の君へ。
短編小説


秋の気配が漂う夕方。詐欺師の女は足取り軽く石畳をひとり歩いていた。見慣れた街の中に違和感を抱く。
 パン屋があった所が花屋になっていたのだ。いつの間に。と女はその店に近づいた。それは小さくもしゃれた花屋だった。
 「ごきげんよう。素敵な花ね」
 「いらっしゃいませ。どうぞごゆっくりとご覧ください」
 「ありがとう」
 女はやわらかく笑み、花に顔を近づけた。深く深呼吸すると胸いっぱいにキンモクセイの華やかな香りが広がった。
 花言葉はたしか、気高い人、だった。なせだか生真面目な刑事の男を思い出してしまった。キンモクセイのような甘い香りなどせず、シンプルな石鹸の香りしかしない男なのに。女は店員にキンモクセイを花束にしてほしいと頼んだ。
 今夜なはなぜだかあの男に会えそうだと思う女だった。
 by絢

◈◈◈絢◈◈◈・2024-09-14
My_lady_butterfly_/絢
小説
短編小説
小説書いてみた

約束通り詐欺師の女は生真面目な刑事の男の部屋へやって来た。今日は男の誕生日だった。
 「パウンドケーキも持ってきたわよ貴方の誕生日ケーキ。ワインは無しで深煎りの珈琲を」
 女と男、ふたりだけの珈琲とケーキを囲んだシンプルな誕生日会。
 「教えてくれませんか、私の誕生日をどうやって知ったのかを」
 「誕生日カードは大切に扱わないとね。送り主に失礼よ」
 「棚を見ましたね?」
 「放ってあるんだもの。見てしまうわ」
 「マドモアゼル、その棚は寝室にあるものだ」
 「そうだったかしら」
 「……まったく、貴女という人は」
 「まぁ、いいじゃない。ひとりさびしく誕生日をむかえるより。実家にも帰らず、恋人もいない。友人はいそうだけど、忙しいかしら」
 「ケーキを食べたら帰ってください」
 「そうするわ」
 満足気な女であった。
 by絢

◈◈◈絢◈◈◈・2024-09-14
My_lady_butterfly_/絢
短編小説

【久しぶり】


私には“認知症”の母がいた。

娘である私の名前もわからなければ
今日の日付も間違える。


父と一緒に介護をしていたが
手に負えなくなり施設へ預けることに。


仕事をしながらたまに面会に行き
介護士さんから日頃の様子を聞いたり


母とたくさん会話をして
少しでも回復することを願った。


“認知症は治らない”と言われている

だが、介護士さんや医者の協力もあって
母は毎日パズルや手遊びなどのリハビリ
薬物治療をしてくれていたのだ。



そして何年か経った頃
施設へ父と面会に行った。


すると部屋には
楽しそうに話す母と介護士さん。


「あ、娘さんですね。こちらへどうぞ。」


介護士さんが私を見て言うと
ベッドの近くに椅子を用意してくれた。


椅子に腰かける私。

介護士さんが母へ問いかける。


「この方、誰かわかりますか?」


母は笑顔で答える。



「私の娘です。」



母の認知症は少しだけ回復し
私の名前を言えるほどになったのだ。

今まで思い出せずにごめんなさいと謝る母。


だが、少し回復したことで
私が“娘”という存在だと思い出せた母は


「久しぶりね。」


そう言って私を抱きしめてくれた。

♡・2024-11-26
カナの書斎
短編小説
自己投影

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