琉生・16時間前
自作小説あらすじ
BL
わかってたんだ。
君がそんな人だってことは。
それでも、君からの手紙が欲しかった。
自分だけに送られる、特別な手紙が。
その二文字が綴られた手紙を――
僕はずっと、待っていた。
――君と同じところまで、上っていきたかった。
君に同じところまで、来てほしかった。
それが無理なら、
僕は君のところまで下りていくから。
一緒に並んで手を繋いで、
一歩ずつ上がっていこう。
その気持ちを僕は、恋と呼びたい。
――君の手を握った時から、
離したくないと思ってしまったんだ。
見せられた手は、綺麗で白い色をしている。
その下に、どれだけ黒いものが隠れていたって。
君を信じていたいから。
どうかきつく掴んで、離さないでいて。