天使鬼翔と毒蟹駆🍷・2019-11-29
訪問者
私は針よりか細いのかもしれない
刻む時計の秒針にさえ
怯えているのだから
もしこの場で呼び鈴が鳴ったら
私は止まってしまう
それとももう止まっているのだろうか
針の音で我に還る
あの人はまだ来ない
わたしが生まれた日にあいつはきた
キミは生まれたくなかったの?
消えるのが怖くなったわたし
がんばって生きるから消さないでって
何度も消えたくなったけど
何度も壊れそうになってけど
あの日の恐怖を思い出して
ずっと前を向いてきた
心が消えそうになって気づいたら海に来た
あいつは迎えに来ていた
キミは生まれたくなかったの?
わたしは答えられなかった
さよなら
訪問者 あの日の嘘 さよなら