はじめる

#貧乏

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全45作品・




「由紀の全部、俺に預けろ」


海は、泣きじゃくる私の頭を


優しく撫でてそう笑った。


【Looking for Myself分岐~リク由紀編“私の値段”後編】




海の部屋は四畳半の小さな部屋だった。



飲み物をとってくると


海は一旦部屋を出た。


取り残された私はその空間を


ぐるりと見渡した。



殺風景な部屋だった。


勉強机がないかわりに


小さな台の上に


参考書が積み上げられている。


その台のへりには


卓上ライトが挟んであった。



緑色のカーテンは


ところどころ


黄色く変色していて


カタカタカタと風が


奥の薄い窓ガラスを叩いている。



本棚には小説が数冊と


医学書


きっと妹たちが作った、


折り紙の作品


それから家族の写真が入った


写真立てが飾られていた。



その写真立てが


寂しい部屋を一気に


温かく感じさせる。



物がたくさんあって


母親が勝手に綺麗に飾った、


私の部屋とは大違い。



私は微笑んで、


その家族写真へ手を伸ばす。



「あ、勝手に触んなよ」


御盆にコーラを乗せて現れた海は


そう言って笑う。


「ごめん」


「いや、いいよ」


「うん」


海の笑顔に


心が落ち着いていく。


コップに注がれたコーラを


海は私の目の前に置いた。



「ありがとう」


「おう」


「いい、家だね」


本音を告げたつもりだったけれど


海は、「嘘だろ!」とゲラゲラ笑いながら


「おんぼろでうるさくて、びっくりしたろ」


そう、言葉を繋ぐ。


「少し…驚いたけど、でも温かい。私は…好きだよ」



こんなに素直に


自分の気持ちを吐き出すことが


出来るなんて思いもしなかった。



私はいつも偽りの仮面を


つけてる気がしていた。



家にいる時も


学校にいる時も


「宿」にいる時も


リスカする、その時すら


仮面を被り続けて…



その仮面が苦しくなると


また偽りを重ねて


もう本当の自分が


どんなだったかさえ


わからない。



でも海に告げた、


その言葉だけは


心の底から生まれ出た、


気持ちだったように思う。




海は照れくさそうに


「調子狂うじゃん」


と、天井を見上げる。



私は久しぶりに声を上げて笑い


コーラに手を伸ばした



その時だ。



制服の袖裾が引きつって


無数のリスカの傷跡が露になる。




慌てて手を引っ込めたけれど


海の目は、しっかりと


私の手首をとらえていた。



どうしよう


ウリにリスカ…


絶対ヤバい奴って思われた。



激しい動悸が身体中を駆け巡る。


沈黙が居た堪れず


私はぎゅっと


スカートの裾を掴んだ。



「なあ、由紀ぃ」


やがて

海はそう私に声をかけた。


「な、に」


「俺の母さんさぁ」


リスカのことを根掘り葉掘り


聞かれるのかと思いきや


海は後ろに手をつくと


天井を見上げて


海の母親のことを語り出した。



「俺が生まれる時、俺でかすぎてさ」


「うん」


「産道通って来られなくて、母さん腹切ったんだよね」


「うん」


「1回帝王切開しちまうと、産道通して産むのってなかなか難しいらしくてさ」


「うん」


「優音も歩斗も腹切って出したんだけど」



だんだんと、その声に


海らしい元気がなくなっていく。


涙を蓄えたような


震える海の声が辛かった。



「歩斗の時に子宮の壁が薄くなってるって。もう子どもは望めませんよって言われてたんだけど、音々が出来たんだ」


「うん」


「母さんは産むって言い張って、臨月待たずに子宮破裂で、死んだ。音々は仮死状態って危ない状態だったけど、なんとか助かった」


どう声をかけていいか


わからない。



肉親の死を経験してきた海の目には


死にたい私は、


自分を大事にもしない私は


一体どんな風に映ったのだろう。



恥ずかしい。


傷だらけのこの腕を


もぎとって捨ててしまいたいくらい


恥ずかしかった。



涙がにじむ。



顔を俯けた私に


海はおもむろに近付いて


リスカの痕のある手首を


力強く掴む。


今朝切ったばかりの傷が


悲鳴をあげた。



「いっ、何すん…」


私があげた声は海に遮られる。


「俺はっ、知ってた!」


「…え」


「由紀がリスカしてたの、知ってたんだ」


「なん、で」


「…ずっと見てたから」


「は…?」


「今更、引いたりしない、だから隠さなくていい」


驚きと疑問で


思考回路がショート寸前だ。


海は言葉を紡ぎ続ける。


「最初は綺麗だったのに、いじめが始まって、だんだんカサブタだらけになった、…そうだろ?」



海は、私の手首を


涙目で見つめ


親指の腹で傷跡を


なぞるように撫でた。




「由紀」


真剣な視線が私を貫く。


魔法にでもかかったように


私はその目に釘付けられた。



「俺は母さんを亡くした」


「…うん」


「由紀まで…失いたくないんだ」


途端に、海の目に涙が浮かび


そして、一粒、また一粒と


零れ落ちて行く。



「俺は…由紀が好きなんだ…」



その想いが耳に届いた時


堪えきれない涙は


私の目からも滔々と溢れ出した。



こんな私が


好きになることすら


許されないと思ってた。


だから必死に堪えていた。




けれど


一度形になった想いは


もう、留めようもない。


愛しさが湧き上がる。



「か……かぃ…かいっ、わた、私もっ私も」



しゃくりあげて泣き出した私を


海は優しく、抱き締める。






ひた隠しにしてたリスカ。


世の中の生きにくさを


言いわけにしているようで


誰にも言えなかった。



宿提供の男に傷痕を


見られたところで


みんな、知らん顔。


親身に話を聴くよりも


身体を重ねる事を優先された。



そういう名目で


会っているのだから


当たり前なんだろうけど


私の心にはきっと


血が噴き出していて


瘡蓋はミルフィーユみたいに


重ねられていったに違いない。



親にも先生にも友達にも


行きずりの大人にすら


私の存在意義を


認めてもらえない


本当は誰かに


こうして


なんの利害もない抱擁を


してほしかっただけだった。




海はぎゅっと更に


私を強く抱き締めて



「いじめ、俺がとめてやる」


私の目を見つめながら


「家族に疲れたらまた俺ん家来いよ」


そう、言葉を繋ぎ


「死ぬとか考えらんねえくらい由紀を幸せにしたい」


はにかんで笑う。



それは


「一緒に笑いたい」


「疲れたら一緒に泣こう?」


「色んなとこ行って憂さ晴らししよう」


海の希望だった。



その望みを


私に託そうとしてくれている。



私の存在意義は


海が用意してくれていた。




うん、うん、


大きく頷くと


海は私の頭に手を置いて


私を、見つめ、私を呼ぶ。



「由紀…だからさ」


「うん…?」


「由紀の全部、俺に預けろよ」


もう、涙で前が見えない。


ひりひりと痛い頬は


リスカの痛みより


ずっと優しい。



海は、泣きじゃくる私の頭を


優しく撫でて、愛しそうに笑った。







・・数ヶ月後・・


「おはよう、由紀!」


私が玄関を出ると


晴天の青空に


海の笑顔が栄えた。


私だけに向けられる、


少しだけ恥ずかしそうな笑顔が


とても、嬉しい。



「おはよう、海」


「いつになったら響斗って呼んでくれんの?」


「……恥ずかしいんだよ」


「結婚したら呼べよ」



こんなこと…


飄々と言いながら


屈託なく笑われたら


こっちの心臓が持たない。



ふと、視線をずらせば


徒歩五分。



ステンレス製の校門が見えた。



地獄の入口…。



私の手は震えた。



いじめは、なくなりつつある。


海が必死に私を守ってくれていた。


それでも辛いことがあると


帰りの通学路。


思いっきり甘いキスで


嫌なことを吹き飛ばしてくれる。



それでも


心に負った傷は


毎朝の気分を曇らせた。




「由紀」


「ん?」


「震えんなら手繋ご」


海は全部、お見通しだ。


「…うんっ」


私は差し出された海の手をとる。




制服から見える手首に引かれた瘡蓋は


徐々に、徐々に薄くなりつつある。



時折、中毒のように


血が見たくなって


手首を切る事もあるけれど


そんな時


海はとても辛そうな顔をして


本気で怒ってくれるんだ。



私には


そういう人が必要だ。




「あ、ねえ海」


「んー?なんだよ」


海が私を覗き込む。


視線を合わせればお互い


自然と笑みが湧くんだから


この上なく、幸せだ。




「私の値段って、海はいくら位つける?」



ずっと聞いてみたかった。



1万、3万、5万、10万


その時々で


色んな値段をつけられてきた私


海が値段付けしたら


いくらになるだろう。


興味があった。




「ばーか、怒るぞ」


海は私の肩を強く抱いて



「由紀に値段なんかつけられるはずねえだろ」


と、笑った。



私は海の前では


値段もつかないただの人らしい。



だけど、人だ。


人以下じゃ決して、ない。




人として自由に生きていける…。



海と一緒に、生きていく。



そう思えば


学校まで徒歩五分。


手を繋いで居られる、


校門までのこの時間も


いつか、愛しさで


いっぱいになるはずだ。


-----------------------------------


3回に渡ってお届けしたのは


Looking for Myselfの


リクこと由紀のお話でした


(*´ω`*)


分割間違えて


最後が少し長めになりましたが


読んでいただけた方


本当にありがとうございます


(●´ω`●)



海はよく動いてくれたので


いつか海目線のお話をかけたらなあ


なんて思っています(*´ω`*)


にゃん、と、カエルのお話も


考え中です


重たい内容にもかかわらず


沢山の方に読んでいただいて


嬉しかったっす♪


ありがとうございましたm(*_ _)m



幸介

ひとひら☘☽・2020-03-02
幸介
幸介による小さな物語
LookingforMyself
自由
リスカ
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君に会えたから
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家庭
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独り言
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生きたい
物語
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学生
同級生
独り言
いじめ
イジメ
ポエム

お金持ちだから偉いの?

お金持ちだから悪口言っていいの?


貧乏だから悪いの?

貧乏だから弱いの?


そんなわけないでしょ?


金持ちも貧乏も同じ人間



親がコツコツ努力して大きくなった会社

儲かってお金持ちになった

それなのに

自分は何もしてないのに

貧乏人を馬鹿にする人がたまにいる



人の会社と自分の会社を比べようとする人がいる

小さな会社だろうと大きな会社だろうと

大変なのはどれも同じ



小さい会社だからってバカにするのは良くない

小さな会社だっていつかは大きな会社になる


最初は誰も小さな会社でしょ?


そこから大きな会社になっていくんだから


人の仕事を馬鹿にするのはよくない



たとえ小さな会社だろうと

大きな会社だろうと


その人が自分の仕事に誇りを持ってしているのなら

他人に悪口言われる筋合いはないはず



人を馬鹿にしていると後から自分に返ってくる



どんな仕事だろうと

あなたが誇りに思ってしてるのなら

周りなんか関係ないよ



お金持ちだろうが貧乏だろうが

それも関係ない


それだけで人を判断するのはおかしい



お金持ちが貧乏になることだって

貧乏がお金持ちになることだってあるのだから




人生とは何が起こるかわからないだから面白いのだ




これは私が思うこと

しろまい(*´꒳`*)・2019-04-26
お金持ち
貧乏
人間
会社
仕事
馬鹿にするな
小さな会社だろうと大きな会社だろうと
人生
人生とは何が起こるかわからないだから面白いのだ
独り言
大人
大人の世界
しろまいがみんなに伝えたいこと

しんどいしんどい。















みんなはさ(グループの子)ディズニーにもユニバにも年に5回くらいで行ってるのになんでうちは部屋も狭いしマンションだしディズニーにもユニバにも行けないの。裕福じゃないのは知ってるよ。、
ママやパパの辛い顔が見たくない。だから気を使ってるのに。ママもパパもそれが当たり前のようにお金が無いって怒って。ほんとに辛い。




伝わった?伝わるかなあ?笑
あ、後別にすんごい貧乏じゃないから心配しないで笑

すんごい貧乏なんじゃないけど裕福じゃないこれもつらい。



追記
でもね、ママに9000円のアルバム買って?(ランペのREBOOT)ってお願いしたら考えてくれるって!
(ृ°͈꒳​°͈ ृ )ु
こう言うのなんか申し訳なく感じちゃうのね💦分かるかなあ。貧乏なのに無理させてる感じがまた辛いんよお
誰か共感求む。、



追記の追記
結局、それは必要ないので自分で買えば?って言われました(ᐡ •̥ ﻌ •̥ ᐡ)ほんとに泣きそうです。期待させときながら、結局買わないんだね、お金あげたよね?って言うけど自分で買えって言うものばかり(洗顔とか化粧水、文房具など。毎月600円)でお金なんて、ないよ?
お金あげたって?当たり前の行事の時だけやん‪(誕生日)wみんなも貰っててみんなは貰ってるのにもっと買ってもらえてるしどっか言ってるやん?分かってるよな?コロナコロナで言い訳してるけど結局コロナなんて関係ないんだよね。
ほんとに恥ずかしい。最悪。なんで なんでうちだけ。

Himari‪‪𓂃 𓈒𓏸*꒱・2021-02-24
貧乏
死にたい
つらい
羨ましい
うれぴい
誰か
Reboot
ランペ
最悪
死んで
嫌い

これらの作品は
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あー、
なんとなく、
気づいたよ。

私の家は貧乏だってこと。

まあ、それの中には、
兄のせいもあるんだけど、
私の家はお父さんが
ひとりで働いてるから、
5人家族で生活していくには
少し厳しいんじゃないかな…

だからスマホもなかなか買ってもらえないし、
家族で旅行なんて、
もう何年も行ってない。
家族の仲はいいのにね。

お父さんは
皆が持ってない資格を持ってるみたいで、
その資格を持ってない人ができないことを
残ってしてる。
お金も貰えないのに残業してる。
日曜日だって仕事に呼び出されて、
仕事にバタバタ行ってる。

こんなの辛いだけじゃん、
お父さん。


だから私は兄みたいには
絶対ならないって約束するし、
なるつもりは全くない。

少しでも、
お父さんの力になりたいな…。

私ができることってなんだろう。
頑張ってたくさんみつけよう。


sutera✡・2018-03-20
お父さん
貧乏
私に
出来ること

貧乏なせいで、
お弁当の材料すら買えないらしいです。

1食ぐらい抜いてもいいけど、
きっと学校側から心配されるよ。

購買あるけど、そこで食べ物買える
お金もないから。

私はどうしろと言うんです?
バイトできないし、お金ないし、
どーせ買ってくれへんやん。
買い出し行こうって言ったのは、
親なのに。

美月希 📙🌙✨・2020-05-31
お弁当
学校
貧乏
お金がない

あーあ、なんなんだろ。
裕福なところに生まれたかった。
お金がなかったらほんとに何にもできないしやりたい事なんてできない。
学校の関係でバイトできないからお小遣いもゼロ。
遊びに行ったりとか、推しに貢いだりしたいし、おしゃれもしたいし、コスメとかかわいいものも欲しい。
早く自分で働いてお金を自由に使いたい。

 🫶🏻・2020-08-14
最悪
お金
お金がない
貧乏

お金持ちは何でもお金で解決
しようとして
貧乏人を馬鹿にする
貧乏人にはスゴく知恵がある
私は
お金持ちより貧乏人の方がすごいとおもう

隆輝・2018-05-13
お金持ち
貧乏

人間の思う“恵まれた”は、 

いったい何処にありますか?

どるふぃん・2021-09-08
恵まれた環境
人間
人見知り
環境
家庭
いじめ
イジメ
貧乏
金持ち
人生
世界
独り言
ポエム

スマホの


保護フィルムを自分でやったら



醜い…



空気めっちゃハイッタ…




貧乏だから色々辛い
(メンタルやられて働けない弱い俺…)

英二(えいじいさん)・2019-06-29
スマホ
保護フィルム
醜い
貧乏





こんな貧乏な暮らし嫌だ



ばぁちゃん家で暮らしたいよ!!






そう言ったって

ママは何も考えてくれない

んだもん(。o̴̶̷̥᷅ωก̀。)


私がどれだけ

この暮らしを我慢してきたなんか

分からないんでしょ!

もういいよ

ママは妹だけを見ていればいい

私は私で自分で自分の道を進むんだ

July🐦・2019-09-28
生活
貧乏

最近めっちゃ思う






人生結局金なんだなって

すず🌦・2019-06-29
貧乏
金持ち

リスカしてても辛い今貧乏過ぎて辛い死にたい誰かに助けを求めたいけど俺にはそんな人がいない誰でもいいから・゚・(つД`)ノタスケテー

日向・2018-06-18
貧乏
助けて

「お金が無い お金が無い」って

じゃあ

お金があったら

何でも買ってくれるの?

本も

財布も

道着も

ピン留めも

洋服も

靴も

人形も

ケーキも

全部全部

買ってくれるの?

ねぇ

答えてよ

来年から

誕生日なんて

来なくて

いいのにな

HTR先輩・2019-06-05
誕生日
ケーキ
貧乏
誕プレ
最悪
泣きたい
疲れた
苦しい


『貧乏な親元に生まれたいですか?』

って聞いたらなんて答えるんでしょうかね?








ねぇ

crier。・2018-09-23
病み
貧乏

世の中金じゃないって言うけど

結局は金なんだよ、、

どんなに好きでいてくれても

家庭と家を見たらその感情は

変わるんだろうな

芹奈・2021-08-01
貧乏
辛い
好きなのに

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