☆蓮☆・2021-10-17
遠雷
あの日のあなたに近づいて
はじめてわかる
突然しゃがみこんで流した
最後の泪
あなたの気持ち
あの夏のにおい
隙間ない入道雲の下
あの日は母とふたり
日傘をさして手を引かれ
歩いてた夏の道
蝉時雨に消えそうな声で
何度も言った
皆独りで生きて行くもの
振り返らない
夜鳴く遠雷
アナタは今
何処にいるか
わからないけど
この音が届いていると
信じてる
ぱらぱらと…雨が降る
たまに…空が光る
遠くで…雷鳴が聞こえる
地球の…息吹…
遠雷
鈴虫だけが鳴る静かな夜に
無の怒りを放つ美しさ