#部屋

時間を刻むこの部屋で

君を想い綴る日記

泣き出しそうな空を見て

さよならの後に漂う雨の匂い

もうここにいない君の

残り香が漂う一人の部屋

僕は泣き出しそうに君が恋しくて

外は綺麗な青空なのに

暗い部屋が

落ち着く

窓から見て憧れている時が

1番幸せなのかもしれない

私は自分の意思で

部屋に籠る

外はこんないい天気なのに

部屋で一人

ねるねるねるねを練っているなんて

君は間違ってる。

人前じゃ泣けないの。

だから、部屋の隅で

惨めに泣いてんの！

狂った夏の暑ささえ懐かしい
冷え切った部屋の中で私は
ねるねるねるねの練り方さえ
忘れかけた。

カーテンを閉めた部屋

机の上のトレーには、粉が入れられている

私は、水を加えた

そして、色が変わるのを、待ち続けた

君は荷物をまとめ
この部屋から出て行った

洗面台に仲良く並ぶ
歯ブラシだけを残して

｢あぁ、好きだったんだ。｣

君がいなくなった部屋で
今更後悔しても。

暗い部屋は安心する

日常に人にめまい

自分のお気に入りの部屋で

何もかも忘れて

心の休息、充電必須

あなたの部屋の

オレンジ色の窓を見ながら

僕は通り過ぎた。

あなたが

そこで

ねるねるねるねを

練る姿を

想像しながら…

君は荷物をまとめ
この部屋から出て行った

洗面台に仲良く並ぶ
歯ブラシだけを残して

マッチングアプリでマッチしたって

結局

ぼったくりバーに

連れてかれるのが

関の山なのだ。


それなら

いっそのこと

部屋で一人で

ねるねるねるねを

練っていたほうが

ずっといい。

明日は1日中雨の予報だ。

ねるねるねるねを練るにしては

この部屋は広すぎるし

1日は長すぎる。

せめてあの人が隣に居てくれれば…

それでもあの人は

別の誰かと

ねるねるねるねを練るのだろう。

もう戻れないの

二人で居たい胸が痛い

もし何処かで生まれ変わって
君と出逢えたら

百万年を君のそばで生きよう