#青春

白いスニーカーの音を奏でて緑の葉が舞う

遠くで鳴るチャイムが心地よくて黄昏れて

放課後の校舎を夕日がオレンジ色に染める

夏に焦がれたこの恋は

まるでビターなチョコ

大人でも子供でもない

夏の日に溶ける青い春

四角い空に映る飛行機を

目で追う振りをして

青夏の世界に貴方を映す

優しさや苦しみを分かち合い

共に時間を過ごした君と私は

変わらず永遠に煌めく想いを持ち

太陽の下で咲き誇っているの

焼けたアスファルトに浮かぶ

白文字の貴方と私の名前

嗚呼昨日の夜に戻りたいな。

揺れる影は恋する私の恋心

勇気を出して飛んだ

子供の頃のように

貴方の心にジャンプ出来たなら

君が傍に居てくれるだけで

充分な程、私は幸せだったんだよ

並べられた世界から外れてしまったの

戻ろうとしても倒れて壊れるだけだわ

学生時代の思い出はと聞かれて
真っ先に出てくるのが

手をペンキだらけにして笑っていた
高校1年の、文化祭準備期間
その次に出てくるのが
1番笑って、1番泣いて、部活でバタバタしていた
中学校3年間のうち、最後の年

私の青春は、きっとあの日々だったんだなって
穏やかだった春は、恋が二の次だったみたい

感情だけ先走ってしまったあの日

君の気持ちを知っても

後に残ったのは祭りと後悔だけ

眉を顰めて声を潜めた青い春

咲けないまま裂けてしまった

隣で沢山の足跡を残してくれた貴方へ

少しでも君の人生に私という存在を

植え付けることは出来ましたか

理由もなく挨拶が出来る環境は

きっとこの先ないと思ったから

何度も逢いに行ったんだよ

日が沈みかけた放課後の階段

君の体温が心地よかった

紛れもなくそこにあった、幾つもの切り傷が
跡形もなく見えなくなったのが寂しい

もうしたくないし、するつもりもないけれど

たしかに私の青春はそこにあった