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約2年ぶりのデート
桜月姫「あのね、」
クラゲを見ながら、彼女が手を動かした。
すごく、悲しそうな顔して。
「私ね、9月の初め辺りにしんじゃうんだって、笑」
僕「、、、、あと1ヶ月くらいってこと?」
桜月姫「うん」
僕らの会話は、他人から見ればとても静かな会話だろう。
でも、この時の会話は
きっと口を開いて声で話していたとすると2人とも声が震えていたと思う。
僕「、、、、そっか、、じゃあ、それまでに僕と出来ることしようよ。」
桜月姫「、、、、、」
僕「、、、、余命は絶対じゃないんだ。余命より1ヶ月以上長く生きた人を、僕は知ってるよ。」
桜月姫「、、、、うん、」
僕「よし、お土産見に行こ。笑」
明るく振舞った。
僕が笑ってないと、桜月姫が悔しくて泣いてしまうから。
正直、僕も泣きそうだったけどね。
だって、その次の日にプロポーズする予定だったから。
迷った。伝えるべきか、指輪もプランも全部なかったことにするか。
でも、二人で生きていく、二人で頑張りたいって僕は思った。
だから、「天國桜月姫さん、僕と結婚してください。」って伝えた。
案の定断られたけど、好きだから、愛してるから、諦められなかった。
折れなかった。自分の気持ちを曲げなくなかった。
運命の人は、1人だけ。
桜月姫だけなんだ。
9月1日。
2人で乗り越えような。
しんでも、愛し続けるよ。