翼・2024-11-18
#羊の王と小柄な守り神
#過去編
過去編2-1…ロシア人 (中也、日向16歳) お知らせ
日向Side
夜道を歩いていると、ロシア人に会った。…無視して帰ろうかと思い歩いたが、手をつかまれた
日「あの、俺、家に帰りたいんですけど…」
フョードル「少し、話しませんか?」
日「話すって何を?貴方と話すことなんてないはずですよね?」
フョードル「僕にはありますよ。初めまして、柳日向さん」
此奴に名前なんて言っただろうか?俺よりも年上そうなロシア人は言った。…此奴の名前は…フョードル・ドストエフスキーか…
日「初めまして…話ってなんだ?」
フョードル「ちょっとした余興ですよ。貴方とはいい友達になれそうですしね」
日「友達ねぇ……いいよ、話をしよう。」
此奴となんか友達になりたくない。嫌な予感しかしないから…
フョードル「僕と手を組みませんか?」
日「は?……手を……組む?」
なんで此奴と手を組まなきゃならない?
フョードル「はい、手を組みましょう!そして異能力者のない世界を作りましょう!良い考えでしょう?」
日「お前は……異能力者………なのか…?」
異能力者のない世界?太宰や中也達を消すのか?俺には出来ない…。異能力者だって普通に生まれて、今まで普通に過ごしてきた人達なんだ。
フョードル「はい、僕の異能力は"罪と罰"。異能力者です」
中也から電話が来た。
フョードル「では、僕はこれで失礼します。次会った時、返事を待ってますよ。それでは…」
と言ってフョードルは帰っていった。俺は中也からの電話に出た。
日「もしもし中也?」
中『日向、手前ぇどこ行きやがった?もう深夜過ぎてんぞ!!!早く帰ってきやがれ!』
日「もうそんな時間なんだ…。明日の予定は?」
中『明日は、首傾(ボス)に、手前ぇと青鯖、峻さん、俺が呼ばれてる。大事な話があるんだとよ』
日「大事な………話?」
俺は帰りながら中也の話を聞いていた。
中『あぁ、鍵は開けてるから入ってきていいぞ』
俺は電話を切り家に入った。中也と俺の家に
日「話ってなんの?」
中「さぁな。だが、相当大事なんだろうな」
………………………………………………
中也Side
帰って来た日向は何処か辛そうな表情をしていた。大丈夫なのか彼奴…明日、太宰と峻さんに話してみよう。そう思い俺達は眠りについた。少なくとも日向の身に何があったのかは今の俺にはまだ知らないほうがいい気がした。
中「日向……なんかあったら言えよ…守ってやるから…」
………………………………………………………
テスト勉強期間とテスト期間があるのでたまにしか投稿はしません。好きは押せる時に押します。
翼
過去編2-3…狙われてるよ
中也Side
俺は峻さんの家で日向が帰った後の様子を話した。
峻「中也くん…それは日向が怯えているから、なんじゃないかな?」
中「怯えている…ですか?」
確かに、昨日の日向は元気がなかったし、何かに怯えているようにも見えた。
峻「うん。今、太宰君が日向の相手をしてるから、後で何か聞いてみるよ。」
中「仮に、日向が本当に怯えていたとしたら。俺はどうすればいいんですか?……彼奴を守れますか?」
峻「中也君に日向を守りたいと言う意思があればきっと守れるよ」
峻さんは優しい顔と温かい声でそう答えた。
………………………………………………
太宰Side
日向の話を聞いた時、私達2人は誰かに見られている気がした。中也でも首傾でも峻さんでもない何者かに…
日「太宰……俺、死ぬのか?」
日向は冷静な声で聞いた。
太「いや、そうはさせないよ。日向は私の親友なのだよ?」
日「そうか…さっきの視線の感じ…フョードルに見られている気がする。」
日向は答えた。日向が云うのならそうかもしれない。
太「どうする?君、確定で狙われてるよ。」
日「それはさぁ、太宰が考えてくれるんじゃないの?」
太「まぁ作戦はめちゃくちゃあるけどね...それより、さっきの森さんの時の日向…凄く演技上手かったね」
日「まぁね!プロ級って感じ!」
………………………………………………
日向Side
峻「なるほどなー。まぁ、日向がやりそうだわww」
中「心配させんじゃねぇよ!」
日「あー。ごめんごめん」
なぜ、こんなに云われているか…もうさっきの太宰との会話が証拠です。
太「でも、油断は出来ないよ。当分は私達の側に居るといい」
日「はいはい、そう云うと思って!ゲームカセットを買ってきました!!!しかも昨日!フョードルと会う前!」
じゃじゃーんとカセットを見せた。太宰はため息をついた。
太「でも、仕事はしてもらうからね」
日「もちろん!そのつもりだったよ!!」
過去編1-7…約束
乱歩Side
現在僕は26歳、颯は21歳
バタバタ、ガタガタ、ドタバタ、という効果音が沢山あり、探偵社の皆が帰ってきたことに気付いた僕。
乱「颯ー?皆帰って来たし、そろそろ日向も来るんじゃない?」
颯「わかりましたー!」
颯が扉をあけて
颯「皆さん!お仕事頑張って下さい!峻兄さんはお疲れ様です!」
乱「太宰ー!お前もお菓子食べる?」
太「是非!」
そうこうしてると、日向が来た。みんな日向とも仲良く過ごしている。
日「最近さー。任務が忙しくてあんま来れてなかったよなごめん」
敦「全然!来てくれるだけ嬉しいですよ!お仕事お疲れ様です!」
日「敦君…!((キラキラ」
鏡「私も、貴方が来てくれて嬉しいの…だから、謝らないで」
賢「日向さんと久しぶりに会えて、僕嬉しいです!」
日「賢治君…!鏡花…!あー!!最高に可愛い後輩だわw!!」
峻「日向も後輩居るだろ?まぁ探偵社では此奴等が後輩みたいなもんか」
太「あれ?中也は?」
日「中也は任務中……あーっ!中也から応援頼まれてるんだった!!」
颯「それなら早く行かないと!!!峻兄さん!車出してあげて下さい!」
乱「そうだな、ついでに太宰もついて行け!」
太「はい!それでは私達はこれで!」
………………………………………………………………
颯Side
兄さん達が仕事に行ったあと、僕は乱歩さんとお菓子を買いに行った。
颯「乱歩さんってホントお菓子好きだよね」
乱「颯も人のこと云えない」
僕と乱歩さんとの絶対ルールは二人きりのときはタメ口という約束だ。
颯「んー。まぁそうなんだけどさ」
乱「ははっ、認めた。」
颯「これくらいでいい?僕早くお菓子食べたい!ね!いいよね乱歩さん!!」
乱「いいよ」
………………………………………………………………
乱歩Side
颯と公園に行き、そこでお菓子を食べていると…
颯「あ、!それ!俺も欲しい!!」
乱「はいはい。半分こね!」
ダメだ。可愛い過ぎる
颯「よっしゃ!!」
行動の一つ一つが可愛くてついニヤけてしまう。そんな日々を今日も過ごしたのだった。
過去編1-1…雨の日のこと
日向Side
雨の日だった。俺は一人で路地裏にいた。猫たちの心の声を聞いた『今日はいいことがあるよ!』と、半信半疑だった。でもホントだった。その少年は俺と同い年くらいだった。
中「おいお前…羊に来るか?」
日「………羊?というか…君、名前は?俺は柳日向」
中「俺は中原中也。お前うち来るか?羊ってのは組織の名前みたいなものだ」
日「組織……」
………………………………………………
中也Side
雨の日だ。俺は路地裏で人影を見つけた。其奴は俺と同い年くらいの奴で、黒神の小柄な少年だった。其奴の顔を見た時、目が綺麗なエメラルド色だった。俺は其奴の事を気に入ってしまった。此奴なら何があっても離れないだろうと思ったから。
日「俺を泊めてくれるの?」
中「あぁ、その見返りで、組織に入って俺の側にいて欲しい」
日「わかった…ありがとう」
日向が急に泣き出した。
日「あり……がと……グスッ……拾ってくれて…………あのままだったら俺………今生きてるか分からなかった…グスッ」
それだけ嬉しかったんだろうな。俺は日向の頭を撫でた。安心したのか段々と泣き止んだ。
中「今から俺の仲間を紹介する」
………………………………………………
羊内
白「こいつが、入団希望か?俺は入って欲しいぞ!」
桃「私も!」
中「此奴は俺の側近になる!いいな?日向?」
日「あっ、はい!皆さんよろしくお願いします!」
そして、日向が、俺の側近になって約束をしたことがある。
中「日向、お前だけは、ずっと俺の側に居てくれ」
日「言われなくてもそうするつもりだよ。大丈夫、中也の側にいるよ?」
中「ありがとう」
日「お礼はいいよ!なんせ中也は恩人なんだし!」
その言葉が嬉しかった。此奴を本気で守りたいと思ったんだ。
過去編1-3…峻の異能力
太宰Side
峻さんがマフィアに入って1ヶ月後。峻さんはマフィア内で人気者になっていた。峻さんに誰かが話し掛けたりしてるのを見ると心がもやもやする。僕は知った。恋だと
峻「太宰君?なんか呼んだ?」
太「いえ?なんでも?」
その一週間後、僕と峻さんは任務に行った。どうやら敵組織を殲滅して欲しいらしい。
峻「太宰君は俺の異能力知らなかったよね?教えてあげるよ!」
太「ありがとうございます峻さん」
…………………………………………………………
敵組織にて
峻「太宰君、敵って沢山いる?」
太「まぁ80人いますよ」
峻「じゃあ半分ずつ倒そっか」
太「はい!」
僕は峻さんの能力や異能力をまだ知らなかったから、峻さんが危険な目に遭うのをまだ知らなかった。でもこの時、確かに僕は違和感を覚えた。
太「よし40人殲滅完了!あと、峻さんの所に」
その時だ、すごい爆発音が聞こえたのは。
……………………………………………………
峻Side
まぁ今回は異能力だけ使うし、残りの能力2つは使わないほうが身のためだろうな、太宰君敵倒すの早いなぁ、さぁてそろそろ使うか
峻「異能力"黒炎弾"!」
その時、敵が一瞬にして消えた。太宰君がこっちに向かってきた。
太「あの、今の異能…」
峻「嗚呼、ごめんね、音、うるさかったでしょ?」
太「いや、花火が上がる音みたいでうるさくはなかったです」
峻「そっかぁありがとう!」
………………………………………………………
ボス室にて
太宰Side
峻「以上で報告を終わります」
森「わかったよ、ありがとう」
エ「ちょっとリンタロウ!なにやってるのよ!」
森「ごめんねぇエリスちゃん」
太「じゃあ僕達はこれで、峻さん行きましょ!」
…………………………………………………………
峻の追加情報
黒炎弾…黒色の球をいろんな場所に一気に投げ、一部分の敵が消えていく異能力。
過去編2-4…ご褒美 !
日向Side
あれから1週間経った。暇過ぎる…だってゲーム直ぐ終わっちゃったんだもん!!!…と云う訳で今、太宰の部屋に来ている!!
日「太宰ー!!頑張れ!!!」
太「日向は仕事が早く終わるよねー。私なんか終わらしても次の仕事があるのに」
日「じゃあ手伝ってあげるよ、最年少幹部様」
太「ありがとう日向。」
俺が手伝ったら仕事は全て片付いた。
峻「日向ー。これからお菓子買いに行かない?ご褒美だよー」
ご褒美…!!!
中「峻さん、日向は今、マフィアから出てはいけないんです。」
太「いいじゃないか、私達4人で行こうよ」
………………………………………………
中也Side
現在俺達は買い物に来ている。
日「これとか格好良いんじゃない?…あっ、これ美味しそう!」
峻「なんでも買っていいからねー。!」
太「私達から離れたら駄目なのだよ?」
中「日向、手前ぇ早ぇンだよッ!!」
て云いつつも俺達は日向に付いていく。不意に日向が止まった…
日「太宰、引き返そう。嫌な予感がする。」
太「フョードルかい?わかった、別の所に-」
日「それも駄目だ。何処に居ても彼奴がいる」
なら、どうしたら良いンだ?
峻「みんなー!!!!此方此方!!ドライブしよ!」
峻さんは車を用意していた。
太「何処に行くんです?」
峻「流石太宰君!マフィアに帰りつつ、寄り道するんだよ!」
日「確かに、ナイス兄ちゃん!」
峻「可愛い弟の為なら喜んで!」
太「日向だけ狡いのだよ!」
中「良かったな日向!」
で、俺等は沢山の買い物をし、マフィアに戻った。
………………………………………………
NO Side
とある店の前で、フョードルという男がいた。
フ「残念です。また会えると思ってたのに…。まぁまだまだチャンスはありますから…また会いましょう日向さん」
その事を知らずに日向達は何時も通りの日常を過ごしていた。だが、日向は知っていた。フョードルが自分を初めから狙っていることに......
過去編1-5…守護神を憑依させると
中也Side
それは突然だった。日向が守護神を憑依させ、力を使った後のこと…
日「君………誰?」
と、さっきからこの記憶喪失状態だ、どうやら守護神を憑依させた日向は記憶が1週間なくなるらしい。
中「中原中也だ…」
峻「あちゃー、なっちゃいましたか…」
太「もうあったことは元には戻れないですよ」
峻「1週間…俺の家で預かっておくよ、中也くんちょっとの間いいかな?」
中「はい、俺は構いません」
日「ふーん、君は中原中也って言うんだー。太宰に峻さんかー」
峻「俺はお前の兄ちゃんだから、兄ちゃんって言えよー」
日「わかりました!」
峻「敬語も禁止ー!」
あ、1週間日向と離れ離れになるのか…
太「中也…惚気話聞いてあげるからさ!」
中「手前ぇは煽る気だろうが…!遠慮するぜ」
太「分かった分かった…峻さん日向をよろしくお願いします!」
中「俺からもよろしくお願いします!」
というと、峻さんは日向を自宅へ連れて行った。
………………………………………………………………
峻Side
日向はこんな感じのまま眠りについた。
峻「追い詰められたら直ぐ、守護神を使うんだから…中也くんのことも考えなよ。
………………………………………………………………
日向Side
ここは…俺は?目の前にいる人達は誰?俺の知ってる人?
中「日向……中也って呼んでくれ」
ちゅうや?此奴の名前か?此奴は俺と知り合いなのか?
太「日向を困らせないで馬鹿犬」
峻「まぁもうそろそろ戻るんじゃない?」
もどる?何を言ってるんだろ?あ、この人は俺のお兄ちゃんと名乗ってた人か…
日「に、兄ちゃん……?俺のお兄ちゃんですか?」
峻「嗚呼。そうだよ」
なんだろう?この人達のことなんも知らないのに、なんか安心するんだよな…なんか少し申し訳ないけど…
中「日向………」
と、俺の名前を呼ぶ中也と言う人は悲しそうな、悔しそうな表情をした。
日「中也…でよかったかな?」
俺は中也の頭を子供をあやす様な感じで撫でた。その時の中也の顔は幸せそうだった。俺の身に何が起こったのだろう?
……………………………………………………
日向の能力
守護神を憑依させると…
死遡転生…死んだ部下や、大切な人達を生き返らせれるが、使い方や、人数によっては記憶を無くす量が1週間か、六ヶ月か記憶がリセットされる
過去編2-5…手紙
11月一杯は小説を多く書かせていただきます
12月からは小説と1週間交代制でやる予定です。ご了承下さいませ((((たぶん!!!
翼
それでは本編をどうぞ!
………………………………………………………
日向Side
更に1週間が過ぎようとしたある日のこと…しーんと静まりがえる室内に日向は気付いた。…
日「誰も居ない?」
そして日向は自分の机に置いてあるものを不思議に思い取った。
日「手紙……?」
日向は手紙を見た。内容はこうだ
︙
拝啓 日向さんへ
貴方の仲間や大切な方々を捕まえました。
彼等を救いたかったら、僕の所に来て下さい。
場所は分かるはずです。
またお会い出来るのを楽しみにしています。
敬具
︙
手紙の送り主の名は…
日「フョードル……ドストエフスキー………!」
嫌な想像が日向の頭を過る。乱歩、颯、峻、太宰、中也の絶望の顔…そしてフョードルの黒く笑う顔…ここにはマフィア、探偵社の皆が居ない…
日「チッ……彼奴…俺に断る権利くれよ」
日向は手当たり次第場所を探した。もちろん太宰のくれたヒントで全て分かった…
日「…………久作まで居なくなったか…ふぅ…もう少し待ってろよ…!」
なんで俺だけこんな目に遭わなきゃならないんだ!
日「探偵社もポートマフィアも…………俺が守る」
その時の日向は何時もしない顔をした。
日「フョードルは倒さない…でも許しもしない…!」
過去編2-2…ロシア人の正体
中也Side
現在、俺達4人は首傾によばれ首傾の部屋に来た。
峻「鴎外さん、柳兄弟と太宰、中原です」
森「入っていいよ。」
ガチャリと扉が空いて、俺達4人は席に座った。
太「森さん、話って何?」
森「あぁ、その前に1つ確認したい…日向君。今から大事な話があるんだけど…エリスちゃんも一緒じゃ駄目?」
中「首傾、エリス嬢も居ると日向は話しにくいでしょうし、5人だけの部屋にして貰えませんかね?」
峻「それと外に居る人達も別の場所に移動させて下さい。」
………………………………………………
それから完全に俺達5人になったあと、首傾(ボス)が言った。
森「さて日向君、昨日の夜、何があったか聞かせて欲しい」
日「はい、昨日俺はロシア人に会いました…」
峻「ロシア……?」
日「その人に云われたんです…『異能力者のない世界をつくらないか』と…」
太「それで、日向はなんて答えたの?」
確かに返答次第では此方は日向を排除することになる。
日「答えられなかったです。答える時間がなかった。でも心は殺したくないと思ってました。」
中「日向…っ、手前…」
峻「其奴の名は?」
日「フョードル・ドストエフスキーです。年齢は俺達より上かと…」
太「成る程ね、話してくれてありがとう日向」
中「でも、また其奴に会う可能性があるんだろ?」
日「あァ、でも俺は会いたくないし…」
中「無理に会わなくても…」
峻「成程、中也君、あとで昨日の日向のこと聞かせてよ」
太「日向は私のところに来て…!聞きたいことがありすぎる」
確かに俺も聞きたいことがあるが、今は太宰に任せるしかねェな。
森「分かった。皆もう戻っていいよ。今日はしっかり休みなさい。特に日向君はね」
4人「わかりました、首傾」
そして俺達は峻さん、太宰達は太宰の家に行った。
過去編2-6…その時
中也Side
フョ「今頃、日向さんは僕の手紙を読んでる頃でしょう」
此奴が、日向の言ってた。フョードル・ドストエフスキーか…そう思っていた中也の横から元気いっぱいの声が聞こえた。
颯「はいはいはい!!!日向兄さんは助けに来てくれますか?!!!」
乱「来るよ、だから落ち着いて!」
颯「僕、捕まるの初めてで、楽しいんですけど!!えっと…フョードルさん!」
峻「颯ー?日向はね、助けに来るから、もうちょっと待ってよっか!」
此奴が日向の弟の颯…つったか…
太「颯くん。日向はねあと5分で来るはずだよ。」
中「はぁ?!。そんなわけねぇだろ!!だいたいここの場所わかるのかよ!?」
太「わかるよ、日向なら…私がヒントを残しても、残さなくてもね」
だが、日向にならあり得る話だ。日向ならここの場所だと直ぐわかるかもしれねぇ。
フョ「おや?早いですね。もう着いてしまいましたか………待ってましたよ…日向さん」
振り向くと日向が立っていた。
…………………………………………
太宰Side
日向が発した言葉はこうだった。
日「お前は倒さない。此奴等を解放しろ」
静かに発した。いつもの日向じゃ出ない声だ。
フョ「まぁまぁ、それより、答えは決めてくれたんですね?………改めて、僕と手を組みません-」
日「断る」
日向がフョードルの言葉を遮るように言った。
フョ「……では、貴方にはここで消えてもらいます」
フョードルは大勢の味方を付けた。それは日向を超える奴等ばかりだった…
太「日向!駄目だ!君じゃ勝てない!」
中「頼む日向!逃げて呉れ…!」
その時、峻さんと颯君、日向が一斉に言った。
日、峻、颯「俺が/日向が/日向兄さんが/負けるわけない。なんせ最強が居るからな!」
全て悟った。まさか、日向があの魔王と友達だったなんて…
日「魔王、リムル=テンペスト。俺の友達であり、最強の味方だ…!」
魔王、リムル=テンペストが召喚された瞬間…全員が静かになった。
リムル「……初めまして、俺はリムル=テンペストだ。」
過去編1-6…北海道!
颯Side
今日は乱歩さんと事件の出張で北海道に来てます!
颯「雪が沢山!雪だるま作ろ!あっ、かまくらもいいな」
乱「今日は事件で来てるから!あんまり遊んじゃダメだよ」
颯「はーい!…っと今回の被害者は16歳の男性で……ってもう警察来てる!」
僕達は直ぐ警察の方に向かった。
乱「君、名前は僕は探偵社から来た江戸川乱歩。此方は僕の側近の柳颯だよ!」
一「あ、俺は捜査官の一ノ瀬だ。よろしく頼む名探偵。側近さん」
颯「よろしくお願いします。で、遺体は?」
そう言うと一ノ瀬さんは青のレジャーシートをめくった。少年の遺体があった。
颯「この子が………ご愁傷様です。」
僕と乱歩さんは遺体にお辞儀をしたあと乱歩さんは少し考えてからこう言った。
乱「ねぇ颯。日向を呼んでこの子を生き返らすことって可能かな?」
………………………………………………………………
乱歩Side
颯「………一ノ瀬さん。被害者は何時お亡くなりになりましたか?」
一「つい2週間前ですね。それがどうかしました?」
颯「乱歩さん。犯人は分かってますか?」
周りを見渡す。犯人は一ノ瀬さんの同僚の人だ。さっき一ノ瀬さんは『彼奴は銃を扱うのがうまいから』と言っていた。被害者の子にも銃で撃たれた跡がある。
颯「先程、2週間前の夜。この少年に会いました。名前は神崎 月くん。16歳の男の子です。それと乱歩さん。日向兄さんは1週間の間に死んだ方なら生き返せますが、2週間では無理です。』
なるほど、どうりでさっき颯の姿が見当たらなかったわけだ。
乱「ねぇ一ノ瀬君、君の同僚の名前は?、ほらさっき銃の扱いが上手いって言ってた。」
一「あ、彼奴ですか?名前は星崎ですが。呼んで来ましょうか?」
乱「呼んできて…」
と言うと、一ノ瀬さんは星崎さんを連れてきた。さぁ解決の時間だ。
………………………………………………………………
星「な、なんですか?」
乱「星崎君、君が今回の犯人だ。」
颯/一「え?/は?」
それから僕は皆が納得するように丁寧に話して言った。
乱「んで、星崎君、拳銃貸して」
星「っ―!」
銃を貸してくれるわけでもなく、銃を颯に向け、撃った。
乱「颯っ―!」
颯「疫病神…」と言った瞬間、颯は速い速度の銃弾を避けた。
星「な、んで―」
颯「じゃ、警察行きましょうか!星崎さん!」
珍しく怖い笑顔で星崎君を警察署まで連れて行った颯。あ、怒ってるな。
一「名探偵さんまた何かあったらよろしくお願いします!もちろん側近さんも一緒に!」
乱「もちろん!颯、帰ろっか!」
颯「あーあ、怖かった。」
これから颯は怒らせないようにしないと…。にしてもあんな怒り方するんだな。
過去編1-2…加入
太宰Side
いつものように僕は森さんの所に行った。扉を開けた。
峻「やァ、太宰君!奇遇だね、久しぶりー!」
驚いた。まさか森さんの所に峻さんが居るなんて…
森「君達、仲良いのかい?」
峻「まぁ仲はいいほうですよ鴎外さん」
太「…峻…さん?」
僕は峻さんに向かって歩き、抱きついた
峻「?太宰君?どうしたの?」
太「会いたかった…グスッ」
気づいたら僕は泣いていた。峻さんが優しく僕を撫でてくれる。
峻「俺もだよ、太宰君…」
森「そういえば太宰君…峻君がポートマフィアに入ると言ったら峻君を君の側近にしてあげてもいいよ?」
正直、峻さんにはずっと側にいて欲しい。だから
太「峻さん…入って下さい…!」
………………………………………………
峻Side
いや、太宰君に言われたらなぁ。でも入ったらこの子は入水しなくて済むのかな?いや、入水は別にどうでもいい。昔、日向が、言ってた。
日『兄ちゃんは自分の道を歩いたらいい。俺もそうするし、ただ、もし、兄ちゃんが助けたいと思う奴が居るなら其奴について行け!』
俺は、もしかしたら太宰君を、救いたかったのかもしれないな。
峻「わかった。鴎外さん、ポートマフィアに入らせて下さい。そして太宰君。俺を君の側に置いて下さい!」
太「峻さん…!もちろんじゃないですか!!貴方を僕の隣に置きます!ね?いいよね?、森さん」
森「うん、いいよぉ、峻君。これからよろしく頼むよ」
峻「はい」
過去編1-5…峻によると
乱歩Side
僕が24の頃、探偵社に峻と太宰と言う奴とが来た。まぁ、峻は元マフィア、多分、太宰もマフィアだったのだろう。
颯「兄さん!太宰さん!よろしくお願いします!」
太「よろしくお願いします、颯さん」
颯「敬語じゃなくてタメ口で話して下さい!僕の方が年下ですし!」
太「分かった。颯くん、これからも私の相談役としてよろしくね」
颯「はい!」
それから太宰は国木田と任務に向かった。
………………………………………………
峻「なぁ乱ちゃん?お前、太宰が何者か想像つくだろ?」
乱「マフィアの人間だと思う」
すると峻がニヤッと笑い
峻「ビンゴだ!」と言った。
峻「あ、乱ちゃん、日向の悩み事これから聞いてくれる?」
乱「いいけど、太宰。呼んできて」
峻「ありがとう。分かった待ってろ」
………………………………………………
太宰を僕の所に呼んだ。
乱「ねぇ君。」
太「はい、なんでしょうか?」
僕は息を大きく吸って吐いた後
乱「君、峻と一緒で元マフィアの人間だよね?」
と、太宰にぶつけた。太宰は少し黙ってから、
太「はい、何故私が元マフィアだと?」
乱「僕は名探偵だから、其れくらい分かって当然だよ」
僕は間を置いて
乱「お前は今日から探偵社員だ、何があっても人を助けろ、もちろん峻もだ。わかったな?」
太「はい、わかりました。峻さんのことは命に替えても守ってみせます」
………………………………………………
社員室に戻ると、颯が峻に聞いた。
颯「日向兄さんは?まだマフィアに居るんですか?」
峻「あぁ、まぁ大丈夫。日向には中也くんが居るしね」
颯「中也さんが居るなら安心ですね」
太「そんなに心配しなくても大丈夫だよ颯くん。日向には中也が居るし!」
峻「まぁまぁ太宰、お前には俺が居るしな」
颯「乱歩さんには僕がいますよ!」
守るのは僕や太宰の方なんだけどな…
乱「ありがとう颯!頼もしいよ!」
颯「えっへん!」
太「私は峻さんを守りますからね!」
峻「はーい。ありがとなー。」
過去編1-1…最年少幹部と優しい死神
太宰Side
僕はいつも通り入水をしている。だから今日も川に行くんだけど…なんかいい事がありそうな気がする。
太「あ、誰かいる」
見た感じ僕より年上で雰囲気が優しそうだ。まぁそんなことは気にしずに僕は入水をしてたけどね。
峻「ねぇ、君……何やってるの?入水してるの?溺れてるの?」
太「……入水してるんです」
峻「俺、話し相手欲しいんだけど君がなってくれない?とりあえず上がってよ」
僕はそう言われ上がった。この人、なんかいい人だなと思いながらね。
峻「まぁまぁホントは君には生きて欲しかったから、嘘で釣ったんだけどw」
太「わかってます。貴方、僕をなんで助けたの?何か企んでるの?」
峻「違うよ……偶々だよ」
太「なるほど…僕は太宰、太宰治!貴方は?」
峻「俺?俺は、柳峻…えっと太宰君でよかったかな?」
太「うん」
僕は何故かまた峻さんに会える気がしたんだ。だって僕がまた会いたいんだもん。
太「また、会える?」
僕は聞いた。正直不安だった。すると峻さんは僕を安心させるかのように
峻「会えるよ、また会おう」
と言ってくれた。僕は嬉しかった。幸せだった。
太「ホント?また僕と会ってくれる?絶対だよ?」
峻「わかった、約束する。絶対に会いに行くよ太宰君」
あ、僕は峻さんと会う日まで入水は無しかな?峻さんならまだ我慢できる。やった!幸せ!最高!
過去編1-4…守れなくて…………
颯Side
僕が17の時、とある事件が起こった
颯「で、その織田作之助さんは亡くなったんですか?」
乱「あぁ」
嘘だ。あんな優しい人が?
颯「なんで…っ」
不意に太宰さんと峻兄さんの悲しんでいる様子が頭に浮かんだ。辛かった。
乱「ごめん、峻のこと守れなかった。」
颯「ヒック………グスッ…なんで!」
なんであんなに優しい織田作さんが、なんで殺されなきゃいけなかった?
乱「颯、大丈夫。大丈夫だから」
そう言って僕を慰める。
颯「すみません。」
峻兄さんと乱歩さんは昔からの親友らしい。どうりで乱歩さんが峻兄さんに謝るわけだ。
颯「乱歩さんは…僕の側に居ますか?」
乱「もちろん!颯とずっと居るよ」
颯「ヒック………グスッ………うわぁぁん!!」
乱「泣かないで、もう戻れないから。」
颯「わかってます。グスッ…でもっ………ヒック」
乱「辛かったな」
あ、なんでこの人はこんなに僕のことをわかってくれるんだろうか、。
颯「ありがとう………」
乱「今日はもう遅いし、早く寝な」
颯「一緒に寝て」
乱歩さんは笑った。
乱「いいよ。素直でよろしい!」
峻兄さん、太宰さんに幸せがありますように。
颯「やったー!!」
乱「はいはい、暴れない!」
颯「今度、兄さんに会いましょ!」
乱「だね!おやすみ」
と言って僕の頭を撫でる。
颯「おやすみ」
僕が彼等と再会するのはもう少しあとの話。