#ADR

君の　　まだ　あどけなさの　残る　瞳

どうして　　そんなにも　無邪気に　笑うの？

愛しさが　　加速度を　増して

僕は　　理性を　保つのが　　やっとなのに




大人同士の　恋愛を　　君は　まだ　知らないなら

君の　純粋な　恋心を　　僕だけのものに　させて



今夜・・・・　君を　　離したくない

わたしの　夏の　恋心は

まるで　　軒先の　風鈴


風が　吹かなければ

美しい　音も　　鳴らせないまま


あなた　という　風が　　訪れなければ

愛しさも　切なさも　　胸に　秘めたまま



ただ　　蒼に　染まるだけの　　夏

指先に通う神経ほど遠い

重ねゆく日々の中で
君が恋しく思えるのは

傍に居るときではなく
別れを惜しむとき

心の中では
指折り数え待っているよ
次いつ会えるのか

たゆまぬ努力を
情熱に変えて

好きなあの人を
振り向かせてみせる

あなたと　　同じ　道を　　歩いて
幸せに　　なりたいの

あの　真夏の　夜　　　誰も　いなくなった　砂浜
君は　そう言って　　僕を　見つめた
潤んだ　瞳に　　僕だけが　映っていた

そして今日　　愛を誓う日　　響き渡る　教会の鐘

純白の　ウエディングドレスに　身を包み
君は　まぶしいほど　　輝きに　満ちて　笑う

僕から　　一生　消えない　幸せを　あげるよ
花嫁が　身につけると　　祝福を　受ける　青

君に　似合う　　デルフィニウムの　ブーケ
マリアブルーのごとく　　永遠に　変わらぬ　愛

さあ　歩き出そう　　美しく　青き　花束と　共に
どんなときも　　今日からは　僕と　共に……

陽が傾きかけた午後は
渚で風と戯れて

跳ね上げる水しぶきが
背中を追ってくる

汗ばんだ二人が書いた
ILoveYou の文字が

心地よく波にさらわれて
いくよ

邪念がない訳でなく
私欲にまみれている

外見が純潔そうに見えても
あの娘から貴方を奪いたくて

声を聞きたいからと
LINEするのを躊躇って

メッセージさえ
照れ臭くて送れなくて

君の返信を待つのだけれど

返事の催促も
こちらからはしにくいし

夜通し君のことばかり
考えているよ

そんな
話したいけど話せない
会いたいけど会えない

この胸を締め付けるような
切なさを
これからも大切に忘れないように
したい

織姫と彦星が
年に1度
天の川の対岸で逢うことを許された
尊い晴れ夜だから

傷心を引き摺るような
灼ける空に

肌に触る冷たい風

一度繋いだ手を
片時も離したくないなんて

宿命を手繰り寄せるような

一方的な
センチメンタルに浸っても

目映い君への想いは
募るばかりで

心象風景は
何も変わらないのに

棚引く雲が
辛い記憶を揺り起こすだけで

いつも不安が
脳裏を過るから

身動きできないくらい
抱き締めて欲しい

さり気なく
右手を上げて
言葉なく
またな と
あなたが言う

あなたの
後ろ髪を引きたい

あんなにも
愛された
私がここにいても

浮かない表情で
窓際の席に座った

憂鬱な気分を変えようと
オーダーした北欧のグラス

水を撒く夕涼みの中

貴方が来るのか来ないのか
不安を抱きながら

占うかのように
抽出したアロマを嗅ぎ分けている

会いたいのに早く会えない

退屈な時間をやり過ごしながら

恍惚なトワイライトを眺めている

夕暮れ時に近づく二人

湿っぽく軌道修正され

愛の上昇カーブを描く

背後から抱きしめたいけど

ふと覗かせた
妖艶な君の魅力に

戸惑いを隠せなくて

恋に落ちたあの日から
胸を締めつけるだけ

君を想うと
たまらなく
会いたくなるばかりで