𝙔𝙪𝙧𝙞🥛︎❤︎︎𓈒𓂂・2022-09-17
𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
♡ゆりゆゆℕ𝕠𝕧𝕖𝕝💍´-
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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📖│𝖯𝗋𝗈𝗅𝗈𝗀│
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♡︎ .. 𝗅𝗈𝖺𝖽𝗂𝗇𝗀 .. ♡︎
目が覚めたら私が居たのは
誰も居ない不気味な世界。
どうして此処に居るのかなんて
分からない、唯一覚えているのは
意識を失う前に聞こえた妙なノイズ音。
耳鳴りがした後に聞こえた不気味な声。
「 " 捕 ま え た " 」
ねえ。ここは何処なの … ?
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💬│登 場 人 物│
桃瀬 ゆゆ │ ももせ ゆゆ
侑李くんに誘われたJUMPのMV撮影で
使われていたメンバーとスタッフさんが
泊まる予定だった「ホテル クロユリ」で
何者かに奇妙なところへ飛ばされてしまう。
知念 侑李 │ ちねん ゆうり
群青村に言い伝えられている " 青の呪い " に
取り憑かれ青の狐にからだ(意識の半分)を
乗っ取られてしまう。
青 い 狐
群青村伝承記に記されている
" 青の呪い " の持ち主。
侑李くんのからだ(意識の半分)を
乗っ取った犯人。
全ての感情において狂っている。
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「群青ランナウェイ」の
世界線を元にしたお話。
孤独の異世界と現実の世界と_
狂った歪んでる愛と純粋な愛。
異世界と現実が混ざり合う
不思議な世界。
果たして孤独な世界と狂った愛から
逃げ切れる_?
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📔│ジ ャ ン ル│ ホ ラ ー│ 狂 愛│純 愛
🗓│更 新 日│毎 週 木 曜 日 💭 ♡︎
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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♡︎ .. 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟥 .. ♡︎
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扉を開いた瞬間見えたのは、
別の部屋に入っていく誰かの後ろ姿。
でもどこかで見た事あるような …
「待って、!!」
私はその後ろ姿を追いかけて
その後ろ姿が入った部屋に私も駆け込む。
… なのに、
「な、んで … さっきの人が居ないの、?」
部屋に居るはずのさっき追いかけていた
誰かが居なくて私ひとりだけ。
さっき確かに追いかけてきたはず、、
ガチャンッ
「!!」
「まただ、」
再び扉の開閉音が鳴り響く。
絶対に、誰かが居るはずなんだ。
私は迷わず部屋を飛び出して
さっきと同じ後ろ姿を捉えると
追いかけてまた別の部屋に駆け込んだ。
「居ない … っ!?」
… また、私だけ。
追いかけていた誰かがやっぱり居ない。
なのに、また扉の開閉音が聞こえる。
ねえ誰なの … ?
「あの服、、っ違うそんな事より追いかけなきゃ、」
後ろ姿だけだけど、確かに後ろにフードが着いてて
色は白。 … 私が着てるパーカーと一緒。
いやいやでも、同じパーカーを着てる人なんて
居たって全くおかしくないし。
なのに、妙に感じる既視感は … 何?
「居ない … 何で、!!」
また追いかけて別の部屋に駆け込むけど
やっぱり誰も居ない。
部屋の間取りは一緒だし割れたコップも
空っぽの水槽も何も、変わらない …
「私、、ループして、る、?」
さっきから同じ光景を見すぎて
ループなんじゃないかと思い始める。
… いや、これはきっと部屋が同じなだけで、、
だとしたら割れたコップなんてないはず、
どうしよう、頭がおかしくなってきた。
ガチャンッ
「っ、」
居るのか居ないのか定かじゃなくなってきてるのに
まだ尚、扉の開閉音が聞こえてくる。
私は今 … 誰を追いかけてるの?
さっきから逃げるように走ってるのは … 誰、?
私は一旦部屋の物を全て見てから扉を開く。
どこだろう、と探していたら斜め前に見えた
長い髪。まるでポニーテールのようにも見えた。
私が追いかけてるのは女の子?
「っ居ない、」
別の部屋に駆け込んで誰も居ない事を確認すると
私は部屋の全体を見渡す。
割れてるコップ、空っぽの水槽、
" 青い狐 266 " のメモ、そして … 青い狐の、絵画。
「うそ、ぜんぶいっ、しょ … ?」
全部全部、一緒。さっきと全然変わってない。
… うそだ、おかしいよ、
まだ繰り返し聞こえる開閉音。
もう何度聞いただろうか。
ついには幻聴にすら聞こえてきた。
でも、その音はさっきよりだいぶ近くに
迫ってきている。
追いかけても無駄、そう思っても
何故か気になってしまうもので
私は扉を開いた。
「あ、れ … 」
斜め前に駆け込んでいった後ろ姿。
その姿は白いパーカーにポニーテールで
黒く長い髪を結んだ__私、だった。
「自分、?」
私はその姿を見た途端、
いてもたってもいられなくなって
すぐ追いかけた。
… だけどやっぱり居ない。
何度追いかけようが全く追いつかないんだ。
_でも、追いつかない理由がさっき分かった。
「私はさっきまで、自分を … 追いかけていた、?」
床にへにゃりと座り込んで
さっきまで追いかけてきた時に感じた事、
見た事をもう一度思い出す。
謎に感じた既視感。
女の子。
長くて黒い髪。
ポニーテール。
私と一緒の白いパーカー。
「全部私だ、、」
おかしくなってきた。わけわかんない。
自分が自分を追いかけてた?
私はさっきまで二人居た?
どうして逃げてた?
何で、どう言う事、?
「意味わかんない … っ!!!」
怖い。怖い、 … 怖い。
私の感情が " 怖い " で埋め尽くされる。
私は頭を抱えてうずくまった。
いつかの、侑李くんみたいに …
『 " 捕 ま え た " 』
「っ!?!?」
肩に、誰かの手が乗ってる。
耳に、ノイズが混ざったような変な声が聞こえる。
首に、誰かの手が回ってる。
あれ、この声って私がいつか意識を失う前に
聞いた事あるような … っまずい、しまった、!!!!
『ねえ。 … 鬼ごっこは楽しかった?』
肩に置かれた手が、首に回された手が
もう逃がさない、
とでも言っているかのようだった。
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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🗣♡︎│途中自分も書いてて
分からなくなりそうだった … ((え
ちなみに𝙈𝙑では涼介くんのシーンになります🎥❤️
♡♡♡
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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♡︎ .. 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟨 .. ♡︎
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「 … 鍵の場所、分かったかも、!!」
『えっ。どこにある!?』
私は脳内の声を頼りに部屋を見渡して、
目に止まったあるものに歩いていく。
『 … 絵画?』
「うん。
何か分からないけど脳内に声が聞こえてきて、
そしたら " 青い狐の近く " って言ってたから
きっとこれのはず。」
鍵が無くてどうしようもなくなってた時。
〈〈 青い狐の近く 〉〉
って、誰の声かも分からない、
だけど明瞭でどこか懐かしく暖かな声が聞こえた。
この部屋にある " 青い狐 " って、
この絵しかないから合ってる … と思う。
『 … あっ。鍵!!』
「本当にあった、!!」
私達がしゃがんで拾い上げたのは、
" 266 " のキーホルダーが着いてる鍵。
「ここは … 」
『 … ここってどこに繋がってるんだろ、、』
鍵を差し込んで扉を開けた先、
目の前に見えるのは長い廊下と薄ら青い霧。
長い廊下の先には白い光が見える。
あそこからどこかに繋がってる?
「先の方、行ってみる?」
『そうだね。行ってみよう。』
私達は歩いて光の方へと向かっていく。
そして、段々近づいてきて見えた景色は …
「外 … ?」
『みたいだね、』
出た先は外。
空は真っ暗で月が浮かんでいる。
『 … ん?あれって車だよね?』
「あっ。本当だ。」
侑李くんが指さした方向を見ると、
黒い一台の車が停まっていた。
誰の車なんだろう、、
「こんなところに誰が停めたんだろ …」
『確か、大貴の車だった気がする。
それで夜に伊野ちゃんとドライブしに行ってくるって
言ってたような … 』
「あれ、スタッフさんの車じゃないんだ。」
『うん。
今回はメンバーの運転する車で来たからね。』
大貴と … あとゆうてぃだったかな、
と指折り数え始めた。
あ。そう言えば私と侑李くんが乗ってた車は
ゆうてぃが運転してたような。
「確かに私達、ゆうてぃの車で来たよね。」
『そうそう。』
「 … 大ちゃんの車の中、確認してみる、、?」
『何かあるかもしれないし、してみるだけしよう。』
運転席側の扉を開けると
どうやら鍵が掛かってなかったみたいで
すんなりと開いた。
「あれ、何でコーヒーが三つも … 」
『しかも転がってるし、』
車の扉を開くと見えたのは
運転席と助手席に転がっている
三つのコーヒーのタンブラー。
「伊野ちゃんと大ちゃんだけなんだったら
三つもないはず、」
『 … どっちか間違って一つ多く買っちゃった、
とか?』
「ん~ … 大ちゃんとかなら有り得そう、、だけど、」
それにしてもすごく不自然な図。
タンブラーが椅子の上に転がってるのは
誰がどう見ても不自然に見えるだろう。
『後は特に無さそうだね。』
「そうだね … ここからどうする?」
『う~ん … 周りのとこも探索してみる?』
「周りにも何かあるかもしれないし、
行ってみよっか。」
車から離れて先の方に歩いていく。
さっきの車内のようにもしかしたら、
ホテル周辺にも何かしらあるかもしれない …
「 … トンネル?」
『近くにあったみたいだね、』
深い霧の中を歩いていたら段々と見えてきた物。
目の前まで来るとそれがトンネルだと分かった。
『 … どうする?やっぱり、戻る?』
「 … ううん。手がかりがあるかもしれないし、
先に進んでみたい。」
トンネルの周りには鬱蒼と生い茂る森。
忘れられたようにぽつんと佇む公衆電話。
後ろから吹いてくる風がまるで私達に
早く入れと促しているかのよう …
『 … じゃあ行こっか。』
「うん、」
恐る恐る一歩を踏み出す。
トンネルの左右に設置されている光は
あまりにも弱すぎてほとんど真っ暗だ。
静かすぎるこの空間に私と、侑李くんの
吐息だけがこだましている。
「っう … 」
『ゆゆっ!?』
振り返った途端、突如襲ってきた耳鳴り。
何でこんなにも耳鳴りがするんだろう …
フラッとしかけた私を侑李くんが受け止める。
『大丈夫、!?』
「ん … 大丈夫、
少し耳鳴りしただけ、、だから、」
『耳鳴り … 』
「 … 侑李くん、?」
『あ。ごめん。
そう言えば僕も普段しないはずの耳鳴りが
ここに来てからすごいなるんだよね、』
侑李くんも …
そう言えばいつだか侑李くんが
頭を抱えてうずくまってた時があった。
つい今日だって苦しそうにしてて …
もしかしてあれも、耳鳴りのせい?
「侑李くんも、なんだ、」
『うん … 早くこの世界から元の世界に戻らないと
僕達が耐えられないかも。』
「 … うん。
二人で探せば侑李くんを助ける方法だって
絶対に見つかるはず。」
侑李くんの腕から離れてまた先を歩き始める。
そしてやっと出口付近となったところで …
そこに転がっていたある物に目を止めた。
「何 … これ、、骨、?」
『うぇ、気持ち悪 … 』
二人して怪訝な目で骨を見る。
多分これは動物の骨 … だと思う。
サイズ的にも小動物くらいだし。
「小動物の骨かも、、」
『何でこんなところに … 』
「 … これ以外無さそうだね、」
『早く出よ … 骨見たから鳥肌が、』
腕を擦る侑李くんに私は出口に目を向けた。
「もう目の前が出口だから出ようっ。」
『 … あ。そっか。もう出口目前だったんだ。』
私達は小走りでトンネルから出た。
でも霧が深すぎてこの先に何があるのか
全く分からない。
「早く … 侑李くんを助けたい、」
『 … ゆゆ、』
侑李くんに名前を呼ばれて気づく。
いつの間に思ってた事を口にしちゃってた …
心配そうな顔で覗き込む侑李くんに
困らせちゃ駄目なのにな、って、
『 … 僕は、大丈夫だよ。』
「侑李くん、」
『必ず助かる。僕以外の皆も。 … ゆゆも。』
ニコッと微笑んで頭を優しく撫でてくれた
侑李くんに何だかすごく安心した。
… そうだよ、大丈夫。
絶対に皆助かるから、、
「 … うんっ。
私、侑李くんも皆も絶対に助ける!
だから、待っててね。」
『ありがとう。 … 待ってる。』
私は侑李くんに力強く頷いて、
それに侑李くんも頷く。
__私達は皆を、そして私は侑李くんを助けるため
深い霧の中へと足を踏み入れた。
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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🗣♡︎│今回はひかのシーンです🎥💛
そろそろ侑李くん𝗌𝗂𝖽𝖾入れてみようかなとか
思ってます … 💭
入れるなら次回のその次の回にしようかな❔𓈒𓏸
♡♡♡
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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♡︎ .. 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟣𝟧 .. ♡︎
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パッて突然目が覚めた。辺りを見回すけど
さっきとは違う、光が無い暗い部屋の中。
あれって … 夢だったって事なのかな、?
私の隣に居る侑李くんを見るとすやすやと
寝息を立てている。
… よし。今のうちなら逃げれる、
「鍵 … 」
扉の前まで来てその存在を思い出した。
そう言えば前も部屋に閉じ込められた事があって
その時は意識が戻った侑李くんと鍵を探して
脱出できたんだよね、、
だけど今回はそうはいかない。どうしよう …
私は一か八か、扉を開けてみようと試みる。
ガチャ …
「えっ。開いた … !?」
どうやら鍵は掛かっていなかったらしく、
ドアノブを回して外側へ押したらすんなりと開いた。
もしかして私が逃げない事を知って油断した … ?
… とりあえず急いで逃げなきゃ。
私は足を一歩部屋の外へ踏み出そうとした。
『 … 何してるの?』
「!!」
「侑李くん、!?」
『なあんだ … 諦めてくれたと思ったのに。』
いつの間に起きてた侑李くんの鋭い視線が
私の視線を捉えて離さない。
あと少しで部屋から出られるのに、体が動かない …
動いてくれない、!!
『もうこの際逃げられないようにしてあげようか?』
「 … っ、」
『今ならまだ許してあげる。
そうじゃなければ … 縛り付けて
動けなくしちゃうかもね。』
ゆっくり、ゆっくりと距離を詰めてくる。
どうしよう、やっぱり怖い …
" 一人じゃないよ。大丈夫。僕も居るから。 "
脳内で再生されたあの時の侑李くんの言葉。
… 私は一人じゃない、侑李くんが着いてる、、
恐怖なんかに負けちゃ駄目、頑張るんだから … !!
「っ。」
『っ!』
ギリギリまで迫ってきてた侑李くんの腕を
何とか躱して全速力で走り出す。
どこに行くのかなんて分からないけど
今止まったら絶対に捕まって逆戻り。
とにかく今は走って、走って逃げ続けないと … !!
後ろを振り返ると案の定追いかけてきてる。
侑李くん、私よりも運動神経抜群だし … となると
当たり前に足も速いから巻けるかな、、
いつもより倍の速さで廊下を駆け抜ける。
どこもかしこも " 266 " の部屋だらけ …
でもここ、何か来た事あるような、、?
「エレベーター、、確かどこかに、!!」
… 思い出した。
いつだか自分同士の追いかけっこをした時
ここのフロアで走って部屋をいくつも出入りした
記憶がある。確か近くにエレベーターがあったはず …
その時、目の前に他とは違う扉が見えてくる。
多分あの先にエレベーターがあった気が、、
「 … やっぱり、!!」
すぐエレベーターに乗り込み、
真っ黒に塗りつぶされたボタンを適当に押すと
扉がゆっくり閉まっていく。
… だけど閉めきらない内に侑李くんが来てしまった。
閉めかけてる扉を開けようと侑李くんの手が
扉の間に入ろうとする。
「お願い早く … !!」
多分、扉の開閉ボタンであろう下にある
他より少し大きいボタンを連打し続ける。
そうしたらギリギリで扉が閉まってくれた。
『 … っ逃がすもんか、』
最後に見えたのは悔しそうな侑李くんの顔。
隣にもエレベーターがあったから、きっとそれに
乗って追いかけてくるんだろうな …
だから正直安心はできない。
着いた瞬間、走って少しでも距離を開けないと。
着いた先は雑然と椅子が山のように
積み上げられている、何と形容して良いのか
分からない不思議な空間。
そしてここが始まりの場所 … そう、地下室。
前は地下室からエレベーターに乗って
上に逃げたんだっけ …
ってそんな事を思い出してる場合じゃなくて
逃げなきゃだよ、、っ。
私はその場から再び走り出した。
「鍵 … ? 何でここに、」
… だけど予想外の物が私の足を止めたのだ。
" 266 " と書かれたキーホルダーがついた鍵が
落ちていた。これって前もどこかで、、
その途端、不思議な現象が起こりだす。
「わっ、!?」
何処からともなくグラスが飛んできて割れたり、
「 … あれ、これも … ?」
床に「HELP」の文字が浮かび上がってきたり …
どうにもわけが分からない。異世界との交錯、?
突然、前に伊野ちゃんから借りた本で読んだ
冗談のような設定を思い出す。
まさかそんなはず …
その時、私の脳裏に何故か涼介くんと
大ちゃんの姿がフラッシュのように浮かんだ。
ホテルの一室で、グラスを壁に叩きつける涼介くん。
部屋にある家具を次々と投げつけていく大ちゃん。
叩きつけられたグラスは粉々に砕け散り、
床に散らばった。
投げつけられた家具は壊れ部屋はぐちゃぐちゃ。
そんな様子が急に、そして鮮明に浮かんだのだ。
『 … 油断してて良いの?』
「あっ … !!」
思案に耽っていると、
突然背後にただならぬ気配を感じる。
やらかした … 足を止めてる場合じゃないのに、!!
まだ距離は空いてる。逃げなきゃ、最後まで。
「っもう捕まったりなんかしないから、!!」
『意味分かんない … 』
余裕そうな笑みを浮かべてたその顔が
苦しそうなものに歪んで、私に向かって
腕を伸ばす。
少し、心が痛むけど私は振り返って走り出した。
あんな表情見せられたら、
嫌でも気持ち揺らいじゃうよ …
「え … 何これ、」
ふと、壁に掛かった鏡に目がいった。
その鏡は青く光っていたのだ。
右を見ると追いかけてきてる侑李くんが、
左は壁で行き止まり。
「っ、」
私には鏡が何処かへ誘う入口のように見えて、
また他に逃げ場がない事を悟って、意を決して
飛び込んだ。
この先に何があるんだろう_?
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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🗣♡︎│次回はメンバー誰かが登場します🖐🏻🌟
ちなみに「群青ランナウェイ」本来のストーリーだと
キーパーソンとなる重要な人物です (><)💭
♡♡♡
♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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♡︎ .. 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟧 .. ♡︎
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「ん … 」
目が覚めたらコンクリート … ではなく、
ふかふかのベッドの上。
あれ、私どうしてこんなとこに、、
『 … あ。起きたあ?』
「 … !」
いつの間にか壁を背に預けてこちらを見てた
侑李くんが居た。
侑李くんを見た瞬間、
ここに来る前までの記憶が一気に蘇る。
そうだ … 私捕まっちゃったんだ。
「ここは、?」
『使われてない部屋。
確か別の時間軸の世界でこの部屋に
閉じ込めた人が居るんだよなあ、』
誰だっけ、と考えるような素振りをした後、
少ししてその人物を思い出した様子。
『ありおか … って名前の奴。』
「へ、大ちゃん … ?」
『うん。やまだって奴とありおかって奴は
別の時間軸の世界に送り込んだの。
皆同じ孤独の世界でもつまらないし。』
「涼介くんまで … !!」
山田と有岡。
それはもう涼介くんと大ちゃん以外に居ない。
そう言えば私以外のメンバーも全員異世界に
飛ばされちゃったんだっけ、、
いつだかそう侑李くんが教えてくれたはず。
他の皆は大丈夫なのだろうか …
『まあそんな事より、今の状況を
ちゃんと確認するべきだと思うけどな。』
「どう言う事?」
『んー?
さっきの聞いてれば分かるはずなんだけど、
まあ良いや。』
さっきの … ?
もう一度さっきの話を脳内で再生してみる。
__『使われてない部屋。』
__『確か別の時間軸の世界でこの部屋に
閉じ込めた人が居るんだよなあ、』
「っ!」
『 … その様子だと気づいた?』
「まさか、、別の世界に居る大ちゃんと
同じ状況 … ?」
『そう言う事。』
" 閉じ込め " の単語でもしやと思ったら
私もこの部屋に閉じ込められてたみたい …
出ようにもきっと鍵が必要だよね。
『まあ … ありおかが何かしらの行動を
起こしてない限りは出てないはず。』
「 … 私も、侑李くんを元に戻すために
ここに居るわけにはいかない。」
『無理だよ。だって鍵がなきゃ出られないんだよ?
第一、ぼくだって居るのにね。』
… そうだ、閉じ込めた当の本人が居るから
容易に行動はできない、、
だけど私は何とかしてこの部屋から
出なくちゃいけない。
ずっとここに居るわけにもいかないから。
「良いよ、居ても居なくても絶対出るだけ。」
『へえ … 』
きっと、中身が誰かも分からない今の侑李くんは
この場を離れようとしないのは確実。
だとしたらもうこの状態で探すしかない。
私は一刻も早くここから出るために鍵を探そうと
ベッドから降りようとした。
… けどそれを何かに阻止される。
「!」
『 … 出ようとしたって構わないけど、
その代わり自分がどうなっても良いって
覚悟があるなら … だよ。』
「っ、!?」
肩をグッと掴まれて侑李くんとの顔の距離が
一気に縮まる。
それと同時に突然襲ってくる耳鳴り。
恐怖と色々混ざってもう訳が分からない。
『 … こいつの姿になってもどうして、?
ぼくは、ただ … (ボソッ)』
「ゆうり、くん、、?」
また、あの時と同じ。寂しそうな表情。
分からない。どうしてそんな顔をするのか …
『離れないでよ、ねえ …
ぼくを一人にしないで、』
「ど、、したの … ?」
さっきとはまるで違う。
可愛らしい顔に似つかわしくない黒い笑顔を
浮かべてたって言うのに、今は泣きそうな顔で
私を見つめてる。
そんな侑李くんにただただ戸惑う私。
『どうして逃げようとするの、、ぼくのでしょ、?』
強くぎゅって、苦しいくらいに抱き締められる。
私は、どうすれば良いの?
この背中に腕を回した方が良いの … ?
『っ、い … 』
「!!」
私の肩に頭を預けて苦しそうに呼吸する。
これってあの時 … 侑李くんがうずくまってた時が
突然頭に蘇ってくる。
「侑李くん … っ!!」
『はあ … はぁ、』
「だいじょ、ぶ、、?」
さっきまで痛いほど巻きついてた腕が
途端に力を失ってキツく抱きしめられてた体が
解放される。
『ゆゆ、』
「っわ、」
… かと思いきや、再び抱き締められた体。
だけどさっきとは違って優しく、ぎゅって
包み込んでくれる。
『大丈夫、だった … ?』
「大丈夫って、、さっきの?」
『さっきと言うか、僕の目の前にゆゆが居るって事は
捕まっちゃったんでしょ?
だから何かされてないかなって、』
「一応 … 大丈夫だけど、」
「今はちゃんと侑李くん、なの?」
『うん、こいつが弱まってた隙に意識に
入り込んだから。』
腕を離して私を見つめる侑李くんは、
さっきと全く違かった。
普段と、いつもと … 変わらない侑李くん。
良かった … 今は戻れてるみたい、
「そっか、」
『けど良かった … ゆゆが無事で。』
アーモンドの形をした綺麗な目を
嬉しそうに細めて頭を優しく撫でてくれる。
こうして侑李くんに触れられるのが懐かしくて
何だか安心で泣いちゃいそう。
「ごめんね … ちゃんと逃げ切ろうとしたのに、」
『ううん。ゆゆは何も悪くないよ。
… だから、謝らないで?』
「っ、うん。」
『 … さ、僕の意識が取られる前に
急いでここから出よう。』
「でも鍵が、」
『そうなんだよなあ … どこに隠したんだろ、』
侑李くんは困った顔で辺りを見回す。
そっか、意識を乗っ取られてる間は
侑李くんを乗っ取ってる何かが何をしているのか
侑李くん本人は分からないんだ …
「 … とりあえず、家具とか隈無く探そう?
もしかしたらどこかに紛れ込ませてるかも。」
『そうだね。二人で探せばすぐだろうし。』
私たちはベッドから降りて鍵を探し出す。
家具を退かしたり引き出しの中を見てみたり …
「 … ん、?何これ、、" HELP " ?」
私の目に止まったのは白い埃が積もった床に
ダイイングメッセージのように書かれた
" HELP " の文字。
HELP … って誰かがここで助けを求めた、?
『 … 何だろうね、、もしかしたら誰かが
閉じ込められてたのかも、』
「誰か … 」
私以外の誰かがこの部屋に閉じ込められてた。
… それに少し引っかかりを覚える。
確か、別の時間軸の世界で大ちゃんがこの部屋に
閉じ込められてるって言ってた。
まさかこのHELPを書いて助けを求めてたのは … ?
ううん … だけど大ちゃんはこっちの世界に居なくて
時間軸すらも違うのならばその可能性は無いよね、、
〈〈 … 有岡大貴 … … SOS … SOS … 〉〉
「えっ … ?」
幻聴 … ?
今、大ちゃんが " SOS " って助けを
求めてる声が聞こえたような …
『 … どうした、?』
「っううん、何でも、ない …
鍵探そ!」
『そうだ、鍵探し … 』
さっき脳内に聞こえた大ちゃんの弱々しい声と
" SOS " がどうもリンクしてるような …
やっぱりこの " HELP " は大ちゃん?
『 … 無い、』
「どうしてどこにも … っ、」
二人で手分けして部屋中を探したのに
鍵は全く見つからない。
絶対にこの部屋にあるはずなのに …
「あっ。侑李くん、ポケットってある?」
『ポケット?
一応ズボンにはあるけど、』
「もしかしたらその中にあるかも … 」
『ちょっと探ってみる。』
侑李くんは自分のポケットを探ってみるけど …
『 … 駄目だ、無い。』
「そこにも無いなんて、他はどこに … 」
鍵が無くて途方に暮れかけた、その時だった。
〈〈 … … 、 … 〉〉
「 … !」
脳内に、誰か分からない声が聞こえた。
鍵の場所 … 見つけたかもしれない。
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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🗣♡︎│寂しい表情を見せていた侑李くんではない
別物の本当の目的とは … ❔
なんだかんだ小説書くの楽しい😽♡︎
できれば𝙈𝙑のメンバー一人一人のシーンを
書いていけたら良いなと思ってます、、😌💭
今回のシーンは会話の中にも出てきた通り
大ちゃんのシーンです🎥🧡
♡♡♡
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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♡︎ .. 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟣𝟣 .. ♡︎
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目を開けばぼくが居たのはシャッター路地。
ゆゆの姿は無い。
『 … もうここには居ないかあ。』
あーあ、余計な事さえされなければ …
また追いかけっこなんかしなくて良かったのに。
足を出口に向けて進んでシャッター路地を出る。
確か近くにクロユリがあったはずだから、
もしかしたらそこに居たりして。
『この空間が一番大っ嫌いなのに、』
独りぼっちでぼく以外誰も居ない。
独りは嫌い。大っ嫌い。
またあの時の事がフラッシュバックして
思い出したくなくても思い出すから、、
… あぁ駄目だ。また隙を見せたら意識が取られる。
今はあの時の事を思い出している場合じゃない。
早く、追いかけないと。
パタパタパタ …
『 … 何だ、すぐ近くに居るんじゃん。』
建物が見えてきて非常階段へ続く
扉を開いた途端に聞こえてきた誰かの足音。
それも走ってるような … きっと近くのどこかに居る。
確かここのどこかに使用可能のエレベーターがあって
地下の駐車場に続いてるはず。
ぼくはエレベーターを探すため、
迷う事なく階段を走って上がり始めた。
パタパタパタ …
未だに誰か … じゃない、ゆゆが走っている足音が
広い駐車場に響いて聞こえてくる。
そんなに焦ってるようで残念だけどもう既に
ぼくは同じ場所に居るんだけどなあ。
だけど突然その足音がピタリ、と止まって
聞こえなくなる。
ずっと走り続けて体力が持たなかったのだろうか。
まあずっと逃げ続けられるよりかは …
捕まえやすいからこっちの方が都合は良いんだけど。
コツ、コツ、 …
さっきの足音の代わりに次はぼくが
ゆっくりと歩く足音が響いて聞こえる。
角を曲がって様子を伺おうと左の方を見た時、
ゆゆが黒い一台の車に近づいて助手席の窓から
何かを見ているようだった。
もうぼくがすぐそこまで迫ってきてるのに …
コツ、コツ …
再び響く足音。
ゆゆはその音が聞こえたのかハッとした様子で
慌てて車の中に入って身を隠す。
… まさか、ぼくにバレてないとでも思ってる?
残念だけどさっきまでの一部始終、ぼくは
バッチリ見えてた。
ゆっくり、ゆっくりとその車に近づいていく。
多分あの位置だとちょうど柱が死角になっていて
ぼくの姿が見えてないはず。
焦らすようにわざとゆっくり近づいていって、、
少しして。ぼくの視界、前方に車が映っている。
だけど極限まで身を縮めて車の中に潜んでるのか
ゆゆの姿はどこにも見えない。
だからぼくは柱に手を付いてあたかも気付いてない
とでも言うように左右を見回してみせる。
「 … !!」
『ふっ、』
恐る恐る外の様子を伺おうとしていたゆゆと
目が合ってぼくは笑んでみせる。
慌てた様子で辺りをキョロキョロしてるけど
今から逃げるのはもう不可能。
瞬時に車の中に入り込んで真後ろに居るぼくに
気付いてないゆゆの首にそっと手を回して …
『 … はい残念。』
「ひぁ、!?」
突然触れられた事に驚いたのか肩をビクッと
跳ねさせて分かりやすく驚くゆゆ。
細くて白い首を絞めない程度に
力を強めてゆゆの耳元に顔を近づける。
『さあ今度こそは … " 逃 が さ な い よ ? " 』
そう囁いた途端。
ゆゆの顔がガクッと下に項垂れた。
ぼくは念じてしまえば何でもできる。
だって …
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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🗣♡︎│今回は青い狐𝗌𝗂𝖽𝖾です🦊♡︎
完結はどんな内容にしようかはほぼ決まっていて
それを前提でアフターストーリー的なのを
下書きで書いてみたんですけど個人的には
結構良かったから投稿しようか迷ってます😣💭
青い狐の本当の目的に近づくまであと少し … ໒꒱
♡♡♡
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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♡︎ .. 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟦 .. ♡︎
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「鬼ごっこ、、って、」
『さっきの事だよ。』
さっきの自分同士の追いかけっこ、、
… あれ、でもどうして侑李くんが知ってるの、?
「ど、して侑李くんが知って … ?」
『 … だってこれ仕組んだのぼくだもん。』
「えっ、」
仕組んだ … ?罠だったって事?
『ゆゆが逃げちゃうからどう捕まえようかなって …
逃げなければあんな事しなかったのにね?』
「っ。」
『人はあまりの恐怖を感じたらおかしくなっちゃう。
それを少し利用しただけの事。
まあ … まんまと引っかかってくれて助かったけど。』
こう言う策士なとこは本来の侑李くんと一緒 …
でも今私は " 侑李くん " って呼んでるけど
中身が侑李くん本人で無いのは知ってる、
「 … 侑李くんを、返してよ。」
『うん?』
「それは侑李くんの身体なの。
… 今の貴方が誰だかは知らないけど
侑李くんじゃない事ぐらい分かってるよ、」
『ふーん … 』
少しつまんなそうな、そんな声色で呟いた後
グッと肩を持つ手に力が入る。
「いっ … !?」
『それで簡単に " 分かった、返すよ " なんて
言うと思った?次そんな事言ったら … 』
" そ の 首 、 絞 め ち ゃ う よ ? "
「 … !!」
平然とそう言ってのけた侑李くんが怖い。
声色的に本当に次言ったらもう、、
またさっきの恐怖が戻ってくる。
いや … それ以上の恐怖が。
『やっとだと、思ったのに … (ボソッ)』
「侑李くん … ?」
『 … 良い、何でもない。』
何かをボソッと呟いたみたいだけど
私には聞こえず、侑李くんに聞いてみたけど
言葉を濁されてしまった。 … 独り言かもだしいっか。
けど振り向いた時に見えた侑李くんの表情は
すごく、寂しそうな表情をしていた。
どうしてそんなに寂しそうな顔してるの … ?
「ねえ、侑李くん、」
『 … 場所、移動するよ。』
「えっ。ちょっとまっ … !!」
違う、私は逃げなきゃ駄目。
侑李くんを助けるってそう約束したんだから …
私はグッと腕を持ち上げて抵抗しようとした。
… のに。
「あ、れ … っ動かない、、!?」
腕だけではなく、
身体も金縛りにあったみたいに動かない。
『ぼく、何でもできるから。
少しの動きを止める事だって簡単なんだよ?』
侑李くんは薄ら黒い笑みを浮かべてる。
まるでさっきまでの寂しそうな表情が
嘘みたい、
「うわっ、!!」
突然身体が宙に浮いたかと思ったら
侑李くんによってお姫様抱っこされてた私。
「ちょ離してってば、!!!」
『うるさいなあ … 落とすよ?』
いつもより毒舌な侑李くんに
心臓が別の意味で飛び跳ねるけど、
そんなのお構い無しに私は抵抗しつづける。
「良いよっ。落とされた方がま … っ!!!!」
マシ、そう言おうとした時。
_侑李くんの綺麗な人差し指が私の唇に触れた。
『 … 静かにしなきゃ、その口塞いじゃうよ。』
「 … っ。」
さっきから侑李くんが放つ言葉全てが
狂気じみているような、、
何だか侑李くんが多重人格者になっちゃったみたい、
「ね、むい … 」
突然、瞼が重くなってきて睡魔が襲ってくる。
おかしいな、さっきまで眠くなかったのに …
『これ以上暴れてもらっちゃ困るからね?
一旦眠っててもらうから。』
「、 … !!」
最後まで足掻こうとするけど
力が入らなくなってきて視界が狭くなってくる。
駄目、かも …
__気づいたら私は夢の世界へと堕ちていた。
『っ … う、邪魔、すんな、、』
この時の私は気づかなかったんだ。
心の中で侑李くんが身体を乗っ取った誰かと
戦っていた事に_。
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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🗣♡︎│ちなみに「𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟤」のシーンは
侑李くんのところです👾💗
「群青ランナウェイ」の侑李くんのビジュ、
個人的にめためた好きだし大優勝👊🏻🌟໒꒱
後、背景が青色だしすごい合ってる … 💭💙
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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♡︎ .. 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟩 .. ♡︎
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『 … シャッター路地?』
私達がトンネルから歩いてしばらく経った頃。
侑李くんが立ち止まって辺りを見渡した。
私もつられて見渡すと周りの店々は
全てシャッターが降りていた。
「ホテルの周辺にこんな場所あったんだね … 」
『僕ら、MV撮影で来てただけだから
あんまり外出てなかったけどそうみたい。』
『 … けど何か廃墟みたいだね、、』
「確かに … 」
さっき行ったトンネルもそうだけど、
ここも全然活気が無くて本当に廃墟のよう。
「 " スナック ハナズオウ " ?」
『 … 変わった名前。』
角を曲がった先に見えた店の看板には
" スナック ハナズオウ " と言う店名。
ハナズオウって初めて聞いたな …
" ハナ " って入ってるから何かの " 花 " ?
「それにしても誰も居ないからなのかな、
寂しいって感じがすごいするよね、?」
『まあこの世界には僕らしか居ないってのもあるし
余計かもね … 』
薄暗い中、ネオンに光っているこの看板が
とても不気味に見えた。
どうして唯一この看板だけ光っているんだろう …
当の店はシャッターが閉まってると言うのに。
さっきのトンネルも、このシャッター街も、
やっぱり何かがおかしい。
ここの世界自体がおかしいから … ?
『ぁ … そろそろ、まずい、』
「えっ、?」
侑李くんは自分の頭を少しだけ抑えて
私から距離を取る。
そろそろまずいってどう言う事、、?
『また、入ってこようとしてる … 意識の中に、』
「!」
意 識 の 中 に
… この言葉のおかげで私の頭が瞬時に理解した。
侑李くんの中に居る何者かが、また意識を
乗っ取ろうとしてるんだ … !!
『っごめん、これ以上は別行動にしなきゃ、
またあいつが何するか分かんない、 … から、』
「う、ん、 … ごめんね、」
やっぱり、苦しそうな侑李くんを置いていくのは
すごく気が引ける。
だけど侑李くんが言っているのなら …
その通りに行動するしかない。
私は走って侑李くんが居るシャッター街を後にした_。
「あれ … ここって、ホテルの前?」
ただひたすら走っていたらいつの間にか建物の前。
それが " ホテル クロユリ " だと気づいたのは
ほんの数秒だった。
… だけどホテルの入口が見つからない。
どうやらここは入口じゃないところみたい、、
「非常口 … ?
とりあえず入れればいっか、」
少し歩いてみたら非常口らしき扉を見つけた。
鉄の扉を開くと見えたのは鉄階段。
その階段は上へと続いている。
「ここからならきっと行けるはず、、」
ホテル内に行くため、私は鉄階段を上がり始めた。
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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🗣♡︎│ゆうやんのシーンです🎥💜
再び侑李くんと追いかけっこ … になるかも🌀
けど意外と逃げてるシーンって書いてる自分も
何でかハラハラしちゃうから楽しいとか、🤦🏻♀️💭((
次回はついに初の侑李くん𝗌𝗂𝖽𝖾です🎀🎶
ちなみに " ハナズオウ " の花言葉は、
「裏切り」「不信」と言う言葉だそう … 🌫
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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「はっ … はあ … っ、」
走り続けて息も絶え絶えな私は
とりあえず逃げるべく
まずは地下室からの脱出を試みる。
「エレベーター、、」
これなら階を移動できる …
足早にエレベーターに乗り込んで
ボタンを押そうとする。
「何 … これ、数字が書いてない、!?」
階の数字を表すために書いてあるはずの
数字のボタンが何故か黒く塗りつぶされていた。
その他のボタンも全て同じように …
「 … もう良いや、押しちゃえっ、」
適当にボタンを押したら自然と閉まっていくドア。
その途端ほっと胸を撫で下ろした。
… だけどそれも束の間。
ガタッ …
「わっ!?」
突如エレベーターが揺れ始める。
地震かなとか思ったけど揺れ方がおかしい。
じゃあ何 … ?もしかして故障、?
早く切り替わっていく数字。
それを私は両側の壁に両手を着いて見ているだけ。
今、何が起こってるの … ?
「あい … た、?」
急に止まったかと思えば静かにドアが開いた。
… 一応故障では無かったのかな、、?
まだ不安と疑問を抱きつつ、
ゆっくり外へと足を踏み出す。
「良かった … 」
そう私がしゃがみこんだ時。
唐突に不穏な気配を感じた。
「!!」
「うそ … っ!?」
隣のエレベーターが、動いている。
数字が下へ下へとどんどん下がっていく。
… これ、私が居る階に向かってきてる、!!
きっと、人物は一人しか居ない。
「 … っ、」
逃げなきゃ、そう思う前に私の足は
既に動いていた。
隣の扉を開いてひたすら走る。
_急がなきゃ、捕まる … !!
誰も居ない廊下に響く激しい呼吸の音と
バタバタと鳴る足音。
私はただ無我夢中に走り続けた。
_「むり、もう走れない … 」
でもずっと走り続けてる事なんてできなくて、
私はへなっと部屋の前に座り込む。
さすがにこんなに走ればもう … 大丈夫なはず、
「あれ、、そう言えば此処ってホテル、?」
つい焦って走ってきたから、
さっきまで気づかなかったけど
いつの間にかホテルの廊下を走ってたんだ …
「266 … ?」
私は部屋番号のプレートを見て首を傾げる。
266 … 部屋番号にはそんな数字存在してないはず。
「えっ。こっちも266、?」
隣の部屋番号のプレートを見ると
さっきと同じ " 266 " の数字。
ますます意味が分からなくなってくる …
「あ。でも此処 … 確か異世界なんだよね、、」
なら、こんな変な数字のプレートがあっても
おかしくはないよね …
「部屋、、入ってみよう、」
恐る恐る扉を開けて中に入ってみる。
部屋の中も全体的に薄ら青い。
まるで何かのフィルターが掛かってるみたいに …
「コップが、割れてる …
それに水槽があるのに魚が一匹も居ない、」
割れてるコップ。空の水槽。
ベッドの脇には小さな棚が置いてあって、
一枚の紙に " 青い狐 266 " と
誰かが走り書きしたようなメモが残されていた。
「あおい … きつね?」
私は視線をメモから上に向けた時。
" 青い狐 " の意味が分かった。
それは …
「っわ … び、、っくりした … 絵画だ、」
そう、青い狐の絵画。
妙にリアルさを感じる少し不気味な絵。
心做しか狐の目が私の方を見ているような気が、、?
それは錯覚だと思いたい。
「この部屋も、何かがやっぱりおかしいんだ … 」
きっとこの部屋に誰かが居た … と思う。
このメモも割れてるコップも。
でもどこにも誰かが居るような気配は無くて、、
じゃあ一体どう言う事?
私がこの部屋に散らばってる
" ヒント " をかけ集めて推理しようとした時。
ガチャンッ
「えっ、」
_近くて遠いそんなよく分からない距離で
扉が閉まるような音がした。
もしかして … この階に誰かが居る、?
「 … 出てみよ、」
私は外の様子を確認すべく扉を開いた。
だけど、それが間違いだったのかもしれない事に
この時の私は気付く由も無かった。
『 … 鬼 ご っ こ は も う 終 わ り だ よ 。 』
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「ん … っ、?」
不意に目が覚めた時に頬に感じる冷たさ。
冷たくて、硬いコンクリート … ?
あれ、私此処で寝てたの、?
「どこ、此処 … ?」
きょろきょろと辺りを見回してみるけど
誰もどこにも居ない。
それにしても此処は …
学校にあるような椅子が山のように
高く積み上がっていて他には大きな鏡と
コンクリートの壁だけ。
例えるならまるで地下のような場所、、
分からない、どうして此処に居るんだろう。
「皆は … 侑李くんは?」
薄暗い … いやどちらかと言うと
薄ら青い視界に誰か居る気配はしない。
私 … もしかして誘拐された、、?
私は記憶を一旦遡って思い出してみる。
確か皆のMV撮影が終わった後。
皆で各自の部屋に戻って撮影場所に
スマホ置いてきた事に気づいた私は
もう一度戻ろうって部屋を出て …
『 " 捕 ま え た " 』
「 … っう、」
脳裏に蘇った不気味な声に突然耳鳴りがして
私は咄嗟に頭を抱える。
普段耳鳴りなんて、しないはず … なのに、
『 … だーれだ。』
「わっ、!?」
後ろからぎゅっと身を包まれて動揺する。
あれ、でもこの逞しい腕にふわっと
鼻を掠めるアクアマリンの香り …
_私、知ってる。
「ゆうり、くん … ?」
『せいかーい♪』
特徴的な声の侑李くんは
珍しく語尾に音符なんて付けてる。
でも … 何か違うような、
「 … ねえ、本当に侑李くん、、?」
『うん。そうだけど?』
「でも、」
違う。何か … 違うの。
何もかも同じなはずなのに、
どこか違和感を感じるの。
「 … 何か、違う、、」
『えー。いつも通りのぼくなんだけどなあ?』
そう言うと背後から私の正面に立つ侑李くん。
確かにいつもと変わらない …
でも謎の笑みを浮かべている侑李くんは
やっぱり違和感を感じる。
「ねえ。此処って … どこなの、?」
『ん~。 … まあ地下だよ。』
「やっぱり、、」
" まあ地下だよ。 "
って曖昧な言い方が少し引っかかったけど、
とにかく場所が分かれば良い。
「ねえ、他の皆は?」
『 … ああ、ん~とね、、』
少し考えるような素振りをした後 …
『い … っ、』
「っ!?」
「侑李くん!?どうしたの … っ!?」
突如、頭を抱えてうずくまる。
どうしよう、こんな時何ができる … ?
『は … 、っゆゆ!?』
「う、ん … そうだよ、?」
『お願いっ、今すぐ逃げて、』
「 … え、?」
『早く、』
「ちょ、、ちょっと待って!
一体どう言う事か教えて、?」
急に逃げてって言われても
さすがにすぐ逃げられる程単純じゃない。
それに … 一体何が起こってるの、?
『 … 分かった、手短に済ますから
僕が話したらすぐ逃げて?約束。』
「っでも、侑李くんは、」
『僕は良いから、ね?お願い。』
「 … うん、分かった。」
どうしてこんなに焦ってるのか
全く分からない。
… けど非常事態な事が起こっているのだけは
侑李くんの言葉で分かった。
『 … 僕は、今からだを半分取られてる状態なの。
つまり、僕の中に僕とまた別の奴が居るって事。』
「からだを、半分取られてる … ?」
『そう。此処は普通の世界じゃなくて、
僕に取り憑いてる奴が作った " 異世界 " 。
… 他のメンバーもそれぞれ別の異世界に
飛ばされてる。』
「っそんな、」
『でも、こいつの目的はゆゆなの。
理由は … 分からないけど、とにかく僕の意識が
あいつにまた乗っ取られる前に早く逃げてほしい。』
… 正直、こんな話をすぐに真に受けられないし、
情報の処理が追いつかない。、、けど嘘じゃない。
侑李くんの言ってる事は本当。
なら … 早く逃げないと、
『 … 僕から伝えたいのはこれだけ、
だから早く走って逃げて!』
「っ … でも、やっぱり侑李くんの事、」
『 … っい、』
「!!」
「侑李くん!!」
また侑李くんが頭を抱えてうずくまってしまう。
でも頭を抱えながら侑李くんは
" 逃げろ、 … はやく、 " とたどたどしく言うんだ。
「っ絶対に、助けるから、」
視界は涙で歪んでぐちゃぐちゃ。
… 早く、逃げなきゃ。
私は震える足を何とか動かして走り出した。
目的地も何も無いまま、ただ真っ直ぐに。
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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頬にふわふわとした感触。
私は真っ暗闇の中、目を覚ました。
一人で寝るとだいぶ広く感じるシングルベッド。
横には、誰も居なくて私だけ。
侑李くんは … ? 意識が戻っていなければ、
きっと私を置いてどこかには行かないはず、、
ベッドから起き上がろうと体を持ち上げかけた
その時。目の前にふっと影が落ちた。
慌てた私はすぐさま寝たフリをする。
『 … やっと、、ふふ。』
体温を全く感じられない冷たい手が、
私の頬に優しく触れる。
背筋に少しだけゾクッとした何かを感じた。
『もう、離れちゃ駄目だよ、、
ずっとぼくのなんだから …
分かった?』
「っ!?」
驚いた。
彼は、私が寝たフリをしていた事に
気づいていたのだから。私は恐る恐る目を開く。
『 … やっぱり。寝たフリして逃れようって?
悪い子だね、』
「 … っ、」
怖すぎて何も言葉にできない。
私を見つめる侑李くんの瞳は今まで以上に
狂気満ちていたから …
『ねえ … いい加減諦めなよ。』
「諦める … ?」
『どうせ逃げたって、また同じ事を繰り返すだけ。
… そうでしょ?』
" ま た 同 じ 事 を 繰 り 返 す だ け "
… 何故か。
その言葉に妙に納得している自分が居た。
逃げて捕まって、また逃げては捕まって …
_今、私が逃げたとして捕まらずに逃げ切れる?
同じ事を繰り返さずに逃げ切れる?
… 今答えるならその答えは " No "
" Yes " と答えられる程の自信が、無い。
『ね、嫌でしょ?』
「 … 」
正直、、既に限界は来ていた。
誰かに、助けてほしかった。
でも今助けを求められる人物は居なくて
ただただ追い詰められていく。
だけどその度に侑李くんの事を思い出して …
絶対に助けてみせるって気合いを入れ直して
乗り切っていたけれど、、
もう、駄目なのかも。
何やったって逃げきれなくて、捕まって。
… いっその事諦めたら楽になれるのかななんて、
『ゆゆが言う事を聞いてくれるなら
怖い事も何にもしないよ。』
「 … ほんと、?」
『約束してあげる。』
限界を迎えて絶望に堕ちて希望が見えなくなって。
嗚呼、私今までどうして逃げ回ってたんだろう。
結局こうなるなら何も意味は無かったと言うのに …
私はゆっくりと体を起こして侑李くんの頬を
両手で包み込んで視線を合わせる。
侑李くんの瞳に映っている私は全てを諦めたような
そんな表情だった。
『ふふ … やっと、やっとぼくのものに
なってくれるんだね、?』
「 … うん。」
狂気に満ちた笑顔を浮かべて私の頬を
そっと撫でた。
ごめん … ごめんね侑李くんにメンバーの皆。
私は心の中で何度も謝った。届くはずも無いのに。
『ゆゆも約束して。ぼくから絶対逃げないって。』
「約束 … 」
この約束を交わしてしまえばもう二度と、
ここから出る事さえも許されなくなってしまう。
そんなような気がした。
でもその事に対しての恐怖感が湧かなくなって、
さっきまで感じていた恐怖もどこへやら。
… あぁ、自分感覚麻痺し始めてるんだなって
そう感じた。
私は頬から手を離して侑李くんの首に腕を回す。
『してくれるよね?』
「する。 … 約束、」
『ふふっ、良い子 … 』
さっきよりもグッと近くなった距離。
もう逃げない。逃げられない__
ゆっくりと顔を近づけていって、
… 唇が重なった。
_あーあ。後戻り、できなくなっちゃった。
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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🗣♡︎│この回はいわゆる闇堕ち回 … ❔
「𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙」も完結が
近づいてきているのですが今年中に
完結させようか考え中です💭🌀
今年中に完結させるんだとしたら
更新スケジュールを投稿する予定です😌🌟
ちなみに ゆりゆゆ 長編小説が好評だったら
次も書いてみようかなとか考えてます、、🫰🏻🎀♡︎
それとここで言う事じゃないかもだけど、
晃あき の長編小説最終章楽しみすぎる … (><)💙
どんな展開になっていくのかドキドキです😵💫🎶
♡♡♡
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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♡︎ .. 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟣𝟢 .. ♡︎
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非常階段からのエレベーターを降り、
また別のエレベーターを降りたら
地下の駐車場に着いた。
「ここも気味悪いな、、」
変わらない薄ら青い世界。
不思議な感覚に陥ってまるで夢のよう。
… だけどどこか現実味があって
SFの平行世界に来てしまったような気さえする。
何故かここに来てからはそう強く感じた。
「ホテルだけど地下の駐車場かあ …
どうにかしてここから出ないと、」
出口が分かる訳でもなく、ただただ歩いて探す。
さっきから見えるのは " 266 " の柱。
やっぱりどれも同じ数字 …
「無いや … どうやって出よう、」
さっきの非常階段の時と同じくなのか、
そう簡単に出口の扉は現れない。
階段みたいに上がり下がりしないのは
楽だから良いけど、、さっきと違う
この広すぎる空間も落ち着かない。
… 独り、ぼっち。
私しか居ない。他に誰も居ない …
__そう思ったら突然孤独の感情が私を襲った。
私は孤独から逃げたくなって走り出す。
一人で居る限り、孤独なのは変わらないのに。
この世界に来てから独りぼっちだった時が
何回もあったのに。
どうして今更、、私にも分からなかった。
ただ突然、虚無感に襲われたのだ。
ここを走り回ったってどうしようもないのに、
孤独から逃げれるわけないのに …
さっきから視界の端にチラチラと映る
" 266 " の柱と " ホテル クロユリ " の看板。
266 … って確かどこかでも見た事あるような、?
「何、やってるんだろ … 」
不意に走ってた足が止まって冷静になる。
どうして急に虚無感なんか …
ここは私と侑李くんの二人だけ。
けど侑李くんと離れたら私は一人。
侑李くんも一人 … 一人?
「っ違う、 … 私が逃げるのは孤独じゃない、」
本来の逃げるべき目的から逸れそうになったが …
違う違う。別の誰かに意識を乗っ取られた
中身は分からない侑李くんから逃げなきゃ。
今更独りぼっちがどうとか言ってられない、、
… だけど " 独りぼっちの世界 " な状態なわけだから
やはり怖さが勝ってしまって。
この恐怖感、どこにやれば …
「あれ … ?」
思わず下唇を噛み締めて立ちすくんでいたら
少し離れた斜め前に見た事ある車が一台。
あれって、確か …
「 … ゆうてぃの車だ、」
私と侑李くんが乗せてもらったゆうてぃの車だった。
だけど中には当たり前に誰も乗っていない。
がらんとしていてまた、虚無感がじわじわと
感情を支配していく …
コツ、コツ、 …
「っ … だ、れ … ?」
少し離れた場所 … 聞こえてくるのは誰かの足音。
ゆっくりと歩いてきている。もしかして、!!
そう思った瞬間にはもう私は車に乗り込んでいた。
隠れられる場所がここしかなかったから …
それにしても鍵閉まってなかったなんて
あまりにも不自然だけど大丈夫なのかな、
でも生憎、今はそんな事を考えてる暇は無く。
助手席から少し体を縮めて外の様子を伺う。
ゆっくり歩いてきているのかその姿は
すぐには現れないけど …
「!」
ひゅっと自分が息を吸った音がした。
前方に見えるのは、紛れもなく侑李くん …
柱に手を付いて左右を見回している。
良かった、バレてなさそう … ?
「えっ。ちょっと待って、」
侑李くんの視線は一直線にこちらを向いていて
ガラス越しに私と目が合うとニヤリと笑む。
嘘、うそどうしよう他に逃げ場なんて … !!
戸惑っていたらいつの間にか外に侑李くんの姿が
無くなっている。さっきまで居た、はず。
『 … はい残念。』
「ひぁ、!?」
いつの間に乗り込んだのか助手席の真後ろに
侑李くんが居る。
体温が無いような冷たい手で首を触られて
つい、変な声が出てしまった。
『さあ今度こそは … " 逃 が さ な い よ ? " 』
__その言葉と声を最後に突然意識が消えた。
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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🗣♡︎│ゆうてぃのシーンです🎥💎
やっぱり中身が乗っ取られてる侑李くんを
書く時は狂気じみた侑李くんになる … 💭🐺
侑李くんを乗っ取ってる青い狐の目的も
そろそろ分かるかもです💬🐾
♡♡♡
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𝕊𝕦𝕘𝕖𝕣 𝔹𝕠𝕪.♡︎
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꒰ঌ ・・ 𝕊𝕦𝕘𝕖𝕣.𝟙 ・・ ໒꒱
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ここな 〔ねえねえっ。次、移動教室だって~!〕
「技術かあ … 」
とある日の何でもない休み時間。
ついさっき技術の先生が黒板に白いチョークで
大きく " 技術は技術室で " と乱れた字で書いて
そのまま何も言う事無く教室を後にしたのだ。
うちの技術の先生はガサツと言うか何と言うか …
前も何度かこう言う事があって、
初めこそは驚いたものの今ではすっかり慣れてる。
「あ。そう言えば何か作るって先生言ってたよね?」
ここな 〔確か … これだ! 間接照明!〕
「そうそう!」
ここちゃが教科書を開いて見せてくれたのは
木とネジを使って作る間接照明の図のページ。
上手に作れるかな … って不安が脳裏によぎる。
今までは簡単なのばかりだったけれど、
ここに来てついに難しそうなのが来たから、、
その時、後ろから誰かが走ってくる気配がした。
咄嗟に振り返ると息を切らしながらこちらを見る
彼の姿が …
『ちょっと待って!?次って技術室なの!?』
「へっ!?そ … そうだけど、、?」
『何か作るって事だよね!?
どうしよう~~~、ゆゆが怪我なんてしたらさ、!!』
何やら一人で騒がしくしている小柄なこの男子は
私の彼氏 … 知念侑李くん。
すごく過保護で無駄に心配性だから、
私ってそんなに危なっかしいのかと
ついつい首を傾げてしまう。
玉森 〈知念、一回落ち着こう … ?笑〉
『うん … そうしよう … 』
侑李くんの背中を擦りながら落ち着かせている
この大人びてる男子はここちゃの彼氏さん、
玉森裕太くん。
侑李くんの過保護か心配性が暴走していたら、
玉森くんが落ち着かせる … と言う光景をよく見る。
なんなら週に一回は見てるかも、?
ここな 〔知念くんって本当に心配性だよね … 笑〕
「私ってそんな危なっかしいのかなあ、?」
ここな 〔う~ん … あっ。
だけどたまに危ういなって思う時はあるかも!
それにしたら知念くんは少しオーバーな気は
するなって言うのは感じるけど … 笑〕
「 … だよね、笑」
さすがに危なっかしい部分は分からないけど
ここちゃの言う通り、多少オーバーしてるのは
間違いないだろう。
ここな 〔てかそろそろ行かなきゃ!
チャイム鳴っちゃうっ。〕
「うわっ。本当だ … 侑李くん行くよ!」
『ちょ!
走っちゃ駄目だよ、怪我したらどうするの!?』
「んん、平気だから … 」
『僕が心配なのっ。
僕の手を繋ぎながらだったら良いよ?』
そう言って私の前に差し出される手の平。
学校では繋がないって言ってるけど …
教室にはもう私達以外居ない。
それなら、、そう思った私は手の平に
自分の手を重ねた。
その手を侑李くんがぎゅっと握る。
『ふふっ♪じゃあ行こ^^』
「うんっ。」
ご満悦な表情の侑李くんは繋いだ手を
クイッと優しく引っ張って少し早めに歩き出した。
玉森 〈 … 俺らも手繋ぐ?〉
ここな 〔わっ!? … ってもう繋いでるじゃん、!!〕
玉森 〈ふふ。さて俺らも遅れる前に行こっか!〉
私達が後にした教室では
そんな尊いやり取りがされていたらしいです … ♪
┊︎技 術 室┊︎
《今回は電動ノコギリだったり、様々な道具を
使うからくれぐれも怪我をしないように。》
「「は~い。」」
先生から一通り説明を聞いて配られた教材の
材料が全て揃ってる事を確認した後に
早速作業が始まった。
まずは木板を図の通りに採寸するところから。
「ん~ … 」
『できた?』
「んと、、まだ少ししか … 侑李くんは?」
『僕はもう終わったよ。』
嘘、と目を見開いた私に侑李くんは
自分の採寸済みの木板を見せた。
ちゃんと全部に印が付いている。
「すご … すぎる、」
『大袈裟だよ、笑
こう言うのが得意ってだけだからさ。
… ゆゆのも手伝ってあげようか?』
「えっ。でも、」
『良いの良いの、貸してごらん?』
「どうぞ、」
いつも困ってる時は助けてもらってばかりだから、
今回こそは自分の力で__そう思っていたけれど
結局は同じ展開。
侑李くんに貸した木板はもう既に
二個も印が付けられている。
私も図を何度も確認しながら長い定規を当てて
ズレないように慎重に印を付けていく。
「 … できた!」
『上手くできてるじゃん♪』
「えへへ … 侑李くんも手伝ってくれてありがと♪」
数分後、無事に木板の採寸が完了。
とは言ってもほとんど侑李くんのおかげだけど …
玉森 〈俺らも終わった~!!〉
ここな 〔今日はノコギリで切るとこまでできるかな?〕
「う~ん … そうだね!」
『げ … 』
「ん?」
採寸済みの木板を両手に電動ノコギリの方へ
向かおうとすると侑李くんが苦々しい顔で
声を発する。
『もう電動ノコギリ行くの … !?』
「一応、採寸の次の作業だから、、」
『そうだけど … 』
玉森 〈知念、そんなにやらせたくないの?〉
『うん。だって不安なんだもん!』
玉森 〈全く心配性 … 笑〉
" なんだもん! " って … 可愛いけど、
ビックリマークを付けてまで言う事では無いような?
そんな侑李くんに苦笑いな玉森くん。
「んん。でも私大丈夫だよ?」
『んっ、危ないから駄目!
… 僕がやるから貸して?』
「うう … はい、」
『それで良し!』
うるうるおめめの侑李くんに見つめられたら
さすがに肯定せざるを得ない …
私は渋々と自分の木板を侑李くんに差し出した。
ここな 〔さすが知念くん … 〕
玉森 〈 " 自分の可愛い " を
存分に使ってきてたね、笑〉
『ふふん♪ゆゆの弱点知ってるもん♪♪』
「 … 侑李くんのばか。」
私が零した愚痴(?)が聞こえてるはずなのに
るんるん気分で木板を切っている。
浮かれすぎてるような気がしてむしろ今は
侑李くんが怪我しそうなんだけど … ?
「私っていつになったらまともに
色んな事させてくれるんだろう … 」
ここな 〔知念くんのオーバーな過保護が
少しでも治れば … かなあ、?笑〕
毎度毎度、侑李くんにやってもらってばかりで
申し訳なくなってくるけど過保護すぎるのも
別に嫌と言うわけではなく、、
それほど愛されてるんだな … と言うのは感じる。
… まあさすがに保護者超えるレベルの過保護だから
多少なりとも治してほしいかなとは思ってるけど、
『はい、切れたっ。』
「ありがとう、!!」
『鋭利な物とか危ない物は絶対僕に任せてね?
分かった??』
「ん~~ … うん、笑」
相変わらずの過保護っぷりに少しだけ呆れつつ、
心の片隅で嬉しさを感じている自分。
… まあそんなところも大好きだし、いっか。
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꒰ঌ ・・ 𝕟𝕖𝕩𝕥 𝕤𝕥𝕠𝕣𝕪 ・・ ໒꒱
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🗣♡︎│「キミアトラクション」がイメージの
ストーリーです💭🎀♡︎
ふわふわした世界観を書けたら良いな🫧໒꒱
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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♡︎ .. 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟫 .. ♡︎
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長い長い非常階段を休む事無く上がり続ける。
「これ … 本当に出られるのかな、、?」
なかなか見えてこない扉と
永遠に続いているように感じる鉄階段に
ありもしない不安を抱き始める。
戻ろうかとも迷うけど …
さすがにここまで来たからには行かなきゃ、
「 … ん、?」
鉄階段の間に一瞬、何かが見えたように感じた。
もう一度目を擦って見てみるけど何も無く、
ただ白い霧が立ち込めてるだけ。
疲れてるのかな … もう何時間経ってるんだろう、
「あっ。エレベーター、」
踊り場で扉を見つけたから開いてみたら
そこにはエレベーターが。
… ただ、扉の前に " 使用不可 " と注意書きがあり
私は一瞬期待したがすぐにそれを見て落胆した。
「やっぱり、階段で行かなきゃ … か、」
エレベーターで行けたら楽だと思ったが、
使えないのなら仕方がない。
私は一つ、溜息を零して再び階段を上がり始めた。
「どこまで行けば良いの … っ、」
歩いたり走ったり … 時折、休憩を挟んだが
私の体力はほぼ限界に近かった。
どこの階のエレベーターも依然として
" 使用不可 " の張り紙がされていて、
乗りたくても乗れず。
他のエリアに繋がりそうな扉も見つけたが
軒並み開かず。
「けど急がないと、またこのままじゃ … 」
前に侑李くんの罠に引っかかって
捕まっちゃった記憶がある。
その時にどこか分からないホテルの部屋に
閉じ込められて … すごく怖かった。
あの時は侑李くんの意識が
一時的に戻ってくれたおかげで脱出できたけど
そうじゃなかったとしたら、、
その先を考えて何故か鳥肌が立った。
もう、捕まらないようにしなきゃ。
これ以上皆を、__侑李くんを助ける事を
先延ばしにはしたくないから、
「 … よしっ。」
今はとにかく、出口を見つけるために
ただ階段を上がり続けるんだ。
もしかしたらいつかの自分同士の
追いかけっこのように無限ループなんじゃ …
って考えも頭に過ぎったけど多分それは無い。
侑李くんがどんな状態なのか分からないけど
私が非常階段に居る事は把握してないはず。
ならば、される前に出口を探すのみ … !!
. . .
「開いた … !!」
階段を上がり始めて数分 …
いや、下手したら数十分。
体感何分か分からないくらい
階段を登り続けて何回目かの踊り場。
" どうか開いて … っ "
そんな思いでドアノブを握って回したら
ガチャ、と音を立てて扉が開いた。
思ったよりすんなりと開いて唖然とする。
でもその先にはエレベーター。
… だけど一つ違うのは " 使用不可 " の
張り紙がされてない事。
「 … っ!!良かった、動いた、!!」
真っ黒に塗りつぶされたボタンを
とりあえず適当に押したらゆっくりと閉じる
エレベーターの扉。
それからゆっくりと動き始めた。
私は疲労で倒れかけた体を壁に預ける。
一時は本当にどうなるかって焦ったけど、
無事に非常階段から出られて良かった …
「そう言えば、どこに出るんだろ … 」
何も知らずに乗り込んじゃったけど
このエレベーターがどこと繋がってるか
分からないから少しだけ不安。
ホテルのどこかだとは思うんだけど、、
それに、いつ侑李くんがこっちに来るのかも
時間の問題だから逃げながら探索しないといけない。
だからまだ安心はできないんだよ、ね …
私は動いていく数字を見て、この先の事に
不安を感じていた。
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
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🗣♡︎│薮ちゃんのシーンです🎥💚
何となくスランプ入ってるような … 🥲
𝖬𝖵観たり、「群青ランナウェイ」の
世界観にちなんだ公式サイトを見ながら
何とか展開考えて書いてます☝🏻💭🐾
♡♡♡
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𝖫𝗈𝗇𝖾𝗅𝗂𝗇𝖾𝗌𝗌 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.🦊💙
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♡︎ .. 𝖱𝗎𝗇𝖺𝗐𝖺𝗒.𝟣𝟦 .. ♡︎
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『 … … … 』
「 … ?」
目を開いたらあの時の暗い部屋じゃない
どこか明るい場所。
誰かの声が聞こえるけどよく聞こえない …
『 … ゆゆ。』
「っ侑李くん、?」
確かに、聞こえた。
私の大好きな人の優しい声で呼んでくれる
自分の名前 …
声がした方を振り向くと白い眩い光が
私の視界を刺激する。逆光で顔が見えない。
でも小柄なシルエットは段々近づいてきて、
__愛しい人の姿が、私の瞳に映った。
「侑李くん … 」
『 … ごめんね。一人で抱え込ませちゃって、』
「っ何で … 」
『無理、させちゃったなと思って。』
違う。
私は侑李くんに謝らせたかったわけじゃないのに、、
「 … 私、どうしたら良いのか分かんなくって、」
『うん、』
「助けたいのに、助けられなくて …
あきらめ、ちゃった、、助けられなかった、」
話してたら段々視界が潤んできて
心配そうな顔をしている侑李くんが
ゆらゆらして見える。
どうしよう、今の自分すごく情けない …
「 … !!」
『 … 一人で頑張ってくれてありがとう。
でも、一人じゃないよ。大丈夫。僕も居るから。』
「 … っ、」
ぎゅっと侑李くんの温もりに包まれて
私の目から雫が一粒頬を伝っていく。
そこから止めどなく溢れてくる涙。
侑李くんの腕の中で肩を震わせながら泣く私と
そんな私の背中を優しく落ち着かせるように
摩ってくれる大好きな人の手。
この空間 … 何だかすごく落ち着く。
久しぶりかもしれない、この感じ、、
「私 … やっぱり侑李くん達を、助けたいよ、」
『ゆゆ、』
「ずっとこのままになんかしておけない … 」
やっぱり、諦めちゃ駄目だ。
異世界に飛ばされちゃった皆を、
何者かに乗っ取られちゃった侑李くんを
私が、助けなきゃ。
誰かがどこかで苦しんでるかもしれない。
誰かがどこかで孤独に追い詰められてるかも
しれない … そんなの放っておけない。
皆の事、元の世界に戻すんだ。
『 … その気持ちがあれば、きっと大丈夫だよ。』
「うん、」
『僕は今のところ大丈夫ではあるから。
特に異常は無いからそこは安心してね?』
「本当、?」
『もちろん。
さっきも言ったけどゆゆは一人じゃないからね。
僕がいつだって着いてるから。
… 最後まで応援してる。』
「 … うん!」
暗闇の底に堕ちた私に希望の光が差した。
大丈夫。侑李くんが着いてる。私は、一人じゃない。
さっき侑李くんが言ってくれた言葉を私は
もう一度心の中で唱える。
… また、頑張れる気がする。
次こそは絶対に、、!!
「ありがとう、侑李くん。私、ちゃんと助けるから。」
『ううん。こちらこそ。
… じゃあ、次会うときは元の世界でね。』
うん、って頷こうとした時、私の視界が
グラッと揺らいだ。
意識が遠のく前に見えたのは優しく微笑む
侑李くんの姿だった。
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♡︎ .. 𝖭𝖾𝗑𝗍 𝗌𝗍𝗈𝗋𝗒 .. ♡︎
꒷꒦꒷꒦꒷꒷꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷꒷꒦꒷꒷꒦꒷꒦꒷꒷꒦꒷
🗣♡︎│久しぶりに「群青ランナウェイ」の𝕄𝕍と
𝕊𝕠𝕝𝕠 𝕔𝕝𝕚𝕡観たけど侑李くんかっこよすぎた🥲🎀♡︎
曲調と言い、世界観と言い、全部好きすぎる (><)💗
♡♡♡