『さっむ。』
小さな小さな手を
摩りながらキミは言う。
吐く息は真っ白で
ふんわりとしていた。
キミだけが"冬"にいる。
だって、僕は寒くもないし
吐く息は白くもない。
「ねぇ、何処へ行くの?」
ねぇ、なんで無視するの…?
ねぇ、なんで泣いてるの…?
ねぇってば…………?
……………………………
キミが出掛けた先……それは…。
あぁ………………そっか……
全部………全部……
………思い出した。
キミだけが"冬"にいるんじゃない。
僕だけが居ないんだ。
供えられていたのは
僕の好きな"紫苑"の花。
きっとキミが置いてくれたんだね。
もっともっと…キミと居たかった。
キミの隣で何年先も
共に笑って泣いて
沢山の時を刻みたかった。
でも、もうそれは叶わない。
しょうがないから
空の上から見守ってあげるか…
"キミの幸せを最後まで見届ける"
それが今僕が出来る
精一杯のことかもしれない…
でも、最後に…これだけは伝えたい。
「ありがとう。」
『愛しています。』
紫苑の花言葉
"あなたを忘れない"
朔空☪︎辞めました・2019-12-26 #あなたを忘れない #紫苑 #キミ #僕 #冬 #ポエム
