同じ夕焼けを・2025-03-24
お子様ランチな恋
君の隣
7ー2
もしかして
あのハトを捕まえて
食べようとしているの
あまりにもキミが
静かだったので
たずねてみたら
キミは怒って
ボクのほおをつねって
ハトなんか食べるはず
ないでしょと
大声で叫びます
キミが叫んだので
ハトは驚いて
遠くへ飛んで行きました
7ー2
キミは呆れて
人間は考えるアシカだよ
だから考えないと
いけないんだよ
難しいことを
ボクに言いました
どこかで聞いたことが
あるけれど
何かが違っています
でも何が違うのか
分からないので
黙っています
7ー5
人は支えあっているから
自分のできないことは
誰かにしてもらえば
それでいいんだよ
キミはまた
鼻を高くしています
それはキミが
算数のテストで
分からなかったら
ボクが代わりに
解けば良いと
言いたいの
キミの考えそうなことを
ボクは言いました
7ー1
日曜日の午後
キミとおうちで
ビスケットを
食べています
ビスケットは
良いニオイがして
とても甘くて
サクサクして
食べだしたら
とまりません
キミもおいしく
食べている
そう思ったけど
キミはビスケットを
ひとつつまんで
目の前でしげしげと
ながめています
7ー5
ボクは部屋に戻ると
冷めないうちに
食べようよと
輝いた目で言います
アップルパイを
ほおばりながら
リンゴって
温めてもおいしいんだね
キミは幸せそうに
言いました
確かにリンゴは
普段は生のままで
食べるけど
こんな風に温めても
おいしいことに
気がつきませんでした
7ー3
人という字は
人と人とが
支えあっているんだよ
キミはまた
難しいことを
ボクに言いました
そんな難しい言葉
どこで覚えたの
ボクがたずねると
おじいちゃんが
中学生の頃
先生が言ったそうだよ
キミは鼻を
高くしています
7ー1
青い空白い雲
そしてハトが
群れをつくって
飛んでいます
こんな春の空を
キミは教室の窓を開けて
静かに眺めています
春は珍しいことが
起きると言うけど
本当のことでした
7ー4
おじいちゃんの時代は
中学生になってから
人という漢字を
習っていたんだね
ワタシたちはもう
中学生が習うことも
勉強していたんだね
このままだと
大人になったら
セーラーマーキュリーより
賢くなっているよ
キミは想像の世界に
飛んでいきました
セーラーマーキュリーも
中学生のはずだよ
キミを現実世界に
連れもどしてから
人がどうかしたの
キミの言おうとしたことを
聞いてみました
7ー1
今日はキミが
ボクの家に遊びに来るので
ママがアップルパイを
焼いてくれました
ボクの好きなアップルパイを
キミと一緒に食べられるのが
とても楽しみで
キミが早く来ないかなと
部屋の中を
動物園のライオンのように
グルグルと回っていました
7ー4
キミは良いニオイがする
嬉しそうに言います
キミの手を引いて
アップルパイが
焼きたてだから
一緒に食べようと
キミに言ったら
キミは目を輝かせて
靴を脱ぎ散らかして
ボクの部屋に
駆けて行きました
キミが脱いだ靴を
ボクが揃えていたら
ボクの部屋から
スゴくおいしそうと
キミが感激している声が
聞こえてきます
7ー4
でもお子様ランチは
いろいろな料理が
少しずつあって
見ているだけで
幸せな気持ちになるよ
ボクはお子様ランチの
良いところを
キミに伝えたら
キミはアゴを
右手にのせて
一生懸命に考えます
そして何かに
気がついたようです
7ー2
だけどお子様ランチを
食べている大人は
見たことがないよ
ボクは本当に
見たことがないので
そう言います
キミはワザと
ため息を吐いて
子どもが好きなモノは
大人も好きなんだよ
ハンバーグも
スパゲッティも
赤いご飯も
大人は大好きなんだよ
キミの言うことは
間違っていません
7ー3
だったら大人は
自分たちの好きなモノを
子どもに食べさせたいと
お子様ランチを
作ったんだよ
ボクがそう言ったら
大人はそんな
お人好しじゃないよ
キミは少し
強い口調で言います
きっとお子様ランチに
何か秘密があるんだよ
キミはお子様ランチを
疑っています
7ー2
まさかビスケットを
見たことがないので
めずらしくて
見つめているのかと
思いました
キミはウーンと
ビスケットを見て
うなっています
もしかして
ビスケットが
嫌いなのかと思い
もし食べたくないなら
無理して食べること
ないんだよと言って
キミのお皿の上の
ビスケットを
ひとつもらおとします
7ー4
ビスケットを横取りして
カツ丼が食べられたら
何も悪いことはないと
考えていたら
アンタには
ビスケットと
クッキーの
違いが分かるの
キミがたずねます
そういえば
ビスケットと
クッキーは
そっくりだけど
何が違うのか
分かりません