#ラジオ

これはラブソングなんかじゃないし

ただの独り言だから

ラジオだとでも思って

聞き流してくれよ

今日も

練り終わる前に

― 練り始めてもいないのに

ラジオ深夜便が

始まってしまった。

また

色が変わる前に

朝が来る…

本日16:00から地元放送局の

ラジオに出演

緊張するけど頑張る

僕はテレビを持っていないので
ラジオでニュースを聞いたのだ。

映像で見れないので、
ラジオの音声はどうしても、
色のようなイメージ、
もしくは
記号に
なってしまう。

AMラジオでは高校野球

FMラジオでは懐メロ

そして僕はねるねるねるね

テレビもない…

ラジオもない。

ねるねるねるねも

それほど

練られてない…



だから私は

こんな街

イヤなのだ。

FMラジオで
ピアノの
クラシックを
聴きながら
ねるねるねるねを
練ると
僕の
目から
キャンディチップの
ような
ものが
こぼれ落ちた。

西日が差す部屋で
FMラジオを聴きながら
ねるねるねるねを練る…
この時間が好きだ。
あとは隣に君が居てくれれば
言うことはないのに…

ネルネの深夜ニュースを

あの魔女が

読み上げた。

僕は

布団の中で

聴いていた。

明日はどんな色に

変わるだろう。

そんなふうに呑気に

―しかし

深刻に―

考えながら

眠った。

有給休暇でも
することがない。
ラジオで国会中継を聞きながら
散らかった部屋で
ねるねるねるねを練っている。

ネルネ深夜便は

朝5時までの

放送なのだ。

ラジオで
夏休みという言葉を聞いた。

なるほど
そんな時期か。

夏休みに
どんなふうに
ねるねるねるねを
練るか…

当事者だった
僕は
想像したものだ。

想像の中では
どんな色にも
変わることができる…

だから
夏休みというのは
冷酷なのだ。

こんな時間に

お酒を飲みながら

ラジオで

オリンピックの中継を

泣きながら

ねるねるねるねを練りながら…

夜11時台の

ネルネのニュース。

担当は

あの魔女なのだ。

Video killed the radio star

つまり

ラジオスターを葬ったのは

ねるねるねるねの

あの魔女だった。

そして

練ったあなたも

あの魔女に加担したと

みなされてしまうのだ。