#明けない夜

明けない夜はないと言うけれど

夜が明けるまでが辛いの。

銀河系の青い星‐地球‐で

君に出逢えた奇跡

星月夜 二人を朧ろに包む

明けない夜の夢を照らして

心の夜が明けたから

私は先へ進みます

君の心も必ず夜を明ける


明けない夜はないなんて

ベタな言葉だろうけど

明けなかった夜なんてないだろ？

明けない夜があったらいいのに

『明けない夜はない』

なんて

なんて絶望的な言葉なのかしら


明日なんて来なければいいと

どんなに願っても

時は残酷に流れていく


また今日も生きなくちゃ

ある人は言いました。


「明けない夜はないんだよ。」





また、ある人は言いました。


「きっとこれが最後の夜になるの。

　だから、私にとって夜はもう明けないわ。」

"さよなら"ほどけた君の口びる

涙の渇れない訳を探せるまで

明けない夜に纏わりつく記憶

夜に咲く花を僕は知ってる
けれど、夜に嗤う君を僕は知らない

嗚呼、夜よ
君が嗤う夜よ

明けない夜を僕らに、
↪➷ﾋｶﾘ
希望の星を与えておくれ

『夜の裏側』

















「ただいま」

学校から帰ると

「おかえり」って

いつも祖母が迎えてくれる。


僕は荷物を下ろし、

勉強をする前に仮眠をとった。






















「う………さい」


誰かの話し声で目を覚ました。

時計を見ると19時。

夕食の時間だ。

僕はリビングへ移動した。


リビングでは母と祖母が

何やら言い合っていた。


何度も見る光景に僕は

溜息をつき、感情を一切無くした。


自分の分のご飯を取り

ひとりで食べた。


怒鳴り声はテレビの音よりも大きく

嫌でも聞こえる。


母は祖母の介護でストレスが

溜まっているのを祖母に

投げつけているんだろう。


祖母の余計な一言に母はいつも

乗ってしまう。


母は泣きながら怒鳴り

ご飯を祖母に投げる。

そして僕の分のご飯まで投げられる。

僕も祖母に対してストレスは持っている。


でも何度も同じことをすることに

腹を立て長く黙っていられなかった。



「黙れ！」



2人の怒鳴り声よりも大きく

声を荒らげた。


2人は僕の行動に驚いているようで

喧嘩は終わった。















でもこれだけでは終わらなかった。



















夕食後、風呂から上がると

父がテレビを見ていた。

僕は父は優しいけれども

家族として好きではない。



それは…












ドンッ





パリン













いつの間にか床が視界に入っていた。

後から背中にくる痛みで察した。



また足で蹴られた、と。



蹴られてバランスを崩した途端、

机の上にあった皿を割った。





僕は立ち上がった。

その瞬間、頭の中で何かの糸が切れた。



気づいたら僕は父に殴り返していた。



"やられたらやり返す"



きっとその言葉が僕を狂わせたんだろう。

息子と父の殴り合いに母が

止めにきて殴るのをやめた。




















部屋に戻って、一気に疲れが溜まった。

1人になると過去を思い出す。


[幸せそうな家庭だね]

[お前のお父さんかっこいいし

なんでもできそう]

[お前の親は優しいな]






くだらない。



何が幸せだ。









嫌な感情が頭の中を巡る。


心を落ち着かせようと

夜空を見た。


曇りで星が見えない。

まるで今の僕の心のようだ。


静かな空間の中、



真夜中の空を眺めながら



僕は祈った。








「明日が来ないように」と。

明けない夜は繰り返す

たった一つの光を求めて

「明けない夜はない」


君はそう言った。


でも、君がいないのなら


僕の中では永遠に夜は明けないよ。

狂わせて。



｢狂依存｣

永遠なんてないからさ
辛い日々も、死にたい今日も
明けない夜も
いつかは絶対終わるから
今はまだ生きていたい
人生を辛い今で終わらせたくない
これが僕の生きる意味

眠らないのは 朝が来た時

君が消えていそうで怖いから

明けない夜が一度ぐらいあったっていいのに。