#期待

期待したら君の負け

空の悪魔が微笑んだ

期待をしたら惨めなだけと

あれだけ言ったのにまた､ね

皮肉にもただ君に恋する

何かの手違いで
好きになってくれないかな
なんて
あるはずのない期待を
胸に残して

君に期待なんてしてないさ

期待すればするほど君が苦しくなるのを知っているから

今はただあの日々が懐かしい

オープンスクール
先輩がここに進学しているのは知っていた
あわよくば制服姿を見れないかなって
少し、ほんの少しだけ期待する
「あの、覚えていますか？」
振り返ると懐かしい顔と見慣れないブレザー
４年の空白を消し去る笑顔
じんわりと高まる体温に笑みが零れる私

心に雨が降っていた私に
君は太陽を照らしてくれた

春なのに陰では体が震える
秋なのに体の芯から冷える

冬を少しでも感じると私の心は熱を持つ
冷えて力む体との間に差が生まれる

この差がくすぐったくて落ち着かない
今まで冬は心を揺さぶられてきたからなのだろう
心が揺れることを望んでいる自分がいる

無意識に近くなって

無意識に可愛いって言っちゃって

無意識に恋に落としちゃう

ほんとに君はずるい人

憂鬱なブルーに満ちた新学期　

期待の出逢い春の訪れ

アオハル物語の始まり

心に　残る　　ワンショット
永遠の　光の　中に　　閉じ込めたい　ときめき

あの頃の　わたし
想い出は　廃れない　　って　　信じてた

けれど……その　神話は　　音を　立てて　崩れた

時の　流れは　　くい止められない

歳と　共に　　体が　経年劣化　してゆくように

あなたとの　想い出も　　色あせるものだし
あなたへの　愛情も　　熱いままを　保てない

つまりは　　期待し過ぎない　　尽くし過ぎない

そのほうが……　　楽に　なれる

これから始まる高校生活

不安も大きいけど

新しい出会いへの期待もあって

憧れの高校生にどんどん近づいてきてる

嫌いなら、正直に嫌いって言ってほしい
嫌いって言わないってことは私をちょっと気にしてくれてるのかな

またね なんて言われたら

期待しちゃう。

「もう見捨てよそんな人」

親が言う誰かさんへの悪口が

いつか未来の私も言われてそうで

心臓が痛い

いつか私も見捨てられる