#本を読む

親の罵声も口論も聞きたくなくて
イヤホンを付けることを覚えた
最初は付けるだけで良かった
段々親の溜息をかき消す物が欲しくて
音楽を聴く事を始めた,
親の愚痴も聞きたくなくて
音量が上がって行く,


昔から本を読む事が好きだった
違う世界に行ける時間が好きだった
今ではこの世界から逃げる為の手段だ
最初は親と気まずい時に読む程度
30分で読めるくらいの内容だった
そのうち親の蔑む顔が見たくなくて
読み切るのが大変な位の分厚い本を読む
そんなことしてたら読むのが早くなって
部屋に本が積み上げられてった
其れを見て親は気持ち悪いってさ,


夢中になれる物が俺の唯一の救いだった
外の世界から遮断されるこの感じが
いつの間にか俺の精神安定剤だったな,