#消しゴム

好きって書いて消した紙上


僕の筆跡で気づいてよ。

心の傷が消える消しゴムが欲しい｡
もし､そんな消しゴムが
この世界のどこかで開発されたら､
どんなに遠い国でも
買いに出かけるのに｡
どんなに値段が高くても､
貯金してまで手に入れるのに｡


なーんてね､何を私はバカなことを
考えているのだろう？

消しゴムでも消せないこの感情に
何度、傷付けられただろうか

後から後悔したって

もう過去は変わらないことを

ずっと前から知ってる。

そして、修正できなく

儚く終わってしまうんだ。













私は筆箱にも心にも

修正テープなんて持ってない。

あるのは 消しても 消しても

薄く字が見えてしまう

消しゴムだけ。

その消しゴムで消したって

間違ったところは消えないし

過去も消せない。












その文字を消すよりかは

きっと新しい紙をもってきて

新たな文字を埋めて行く方がはやい

それに消せなくて

イライラするよりずっといい。











心も同じく

その記憶を消そうとするよりか

きっと新しい相手と思い出を作り

その相手との物語を作る方が

きっと人生楽しいだろう。

いつからだったかな
君から目が
離せなくなったのは
君から離れるために
目をつぶってみる
もう　まぶたの裏側にまで
君がいる

しかたないね…
忘れるなんてできないね…

伝えられない　言葉
想いや思いも　浮かぶたびに
消しゴムで消していこう
いつか　
伝えられる日（未来）が
来ることを願いながら

たくさんの気持ちを消しゴムでこすって消してきたけど、

この気持ちだけはこすっても消えてくれませんでした。

14ー9

確かにさっきから

恥ずかしいことを言っている

ボクは自分の顔が

赤くなりそうなのに

気づいたので

何の匂いだったの

話題を元に戻します

キミは小さな瓶を

ボクの顔の前に

差し出します

瓶の中には

茶色の小さな粒が

入っています

匂いの正体は

この小さな粒

ボクはこんな小さな粒が

沢山の匂いを放つことが

スゴいなと感心していると

キミはこの匂いは

チョコチップクッキーだよ

でもこんなにいい匂いなのに

食べられないなんて

もったいないね

と言います

14ー10

確かに食べられないとしたら

何に使うのだろう

そう答えたら

ペンケースに入れて

お腹が空いたら

匂いを嗅ぐのと言います

そんなことををしたら

お腹がぐうぐう鳴って

恥ずかしいことになる

間違いなくそう思います

それにしても

沢山の匂いがあります

バニラアイス

バナナパフェ

キミが好きそうな

お菓子ばかり

そう思っていたら

キミはこれ全部

ペンケースに入れたら

勉強が楽しくなるねと言います

14ー4

キミはペンを棚に戻して

宝石みたいな色の

鉛筆を手に取り

ボクに見せます

こんなキレイな鉛筆

もったいなくて

削れないよ

愛おしそうに

つぶやきます

鑑賞用に使うのだろうか

ボクはそう思いながら

見つめます

14ー1

ようやくキミは

消しゴムを買うことを

決めました

今までさんざん

ボクから借りては

ちぎって返すので

ボクの消しゴムは

デコボコになってしまいました

キミはお礼とお詫びをかねて

一緒に買いに行こうと誘います

14ー5

続いてキミは

ロケット鉛筆を手にします

先端の芯を取り外しては

底に差し込んで遊びます

これなら鉛筆を

削らなくていいね

キミはそう言ったけど

鉛筆の芯を

すぐ折ってしまうキミは

あっという間に替え芯を

使い果たしてしまいそうです

ロケット鉛筆って言うぐらいだから

勢い良く替え芯が

飛び出せば楽しいのに

キミはそう言ったので

もしそうなら

ボクに替え芯を

撃つつもりでしょ

と返します

キミは得意顔で

二人でロケット鉛筆を買って

撃ち合いをしようと言います

キミにとっては

文房具は遊び道具なのです

14ー12

匂い玉を買うことなく

キミはノートを見に行きます

消しゴムは忘れられています

キミは次々と

気に入ったノートを手にしては

嬉しそうに見せます

キミが手にしたノートは

かわいい動物やハート模様が

描かれたものではなく

お菓子や果物の

描かれたものばかりです

キミに理由を聞いてみると

お腹がすくからと答えます

キミはどうしても

文房具でお腹を

空かせたいようです

14ー2

キミはボクの行ったことのない

文房具店に連れて行きます

そのお店は

オシャレな文房具が

ひしめいていて

目がチカチカします

キミは大はしゃぎで

店内を駆けめぐります

こんなに楽しい文具があるのに

なぜ勉強が嫌いなのだろう

そう思いながらキミを眺めます

14ー3

キミはペンのコーナーで

止まります

そしてキャンディーの形をした

ペンを手に取り

ボクに見せます

このペンで勉強したら

お腹がすきそうだよ

嬉しそうに言います

このペンで描くと

キラキラした字が

書けるんだよ

自慢げに言います

確かにそのペンで書いた字は

キレイだから

勉強が楽しくて

いいかもしれない

そう思います

14ー8

何か甘い匂いがします

嗅いだことのある匂い

キミは何の匂いか

当ててごらんと言います

普通に答えるのも

悔しいので

キミの髪の匂い

ワザとそう答えます

キミはまた

両手でボクの頬をつねり

そんなわけないでしょ

と怒りながら

おとなしそうなクセに

意外とおませさんなんだね

と言います