#鳥

逃げ出したかった鳥は

翼を手に入れて泣いた

"何も変わらない"って

風に冷たさを残しつつ
さんさんと光差すひなたは熱を持つ
意識を遠くに持ってみると
冬眠から目覚めた生命の声を感じる
少し寂しい山の色
春の気配はすぐそこに

常に自然の音を聴きながら育った私は
街の響きにはないものを探し求めているみたい

心に余裕のない時、あえて空を眺めるようにしている

流れる雲や羽ばたく大群に気を取られ
余計な事を考える暇もなく
飛んでるな、綺麗だなって単純な思考に戻って
頭も心も体も立ち止まらせる事ができる

少し余裕が出てきて
得意の考え事で楽しくなっている自分がいる

空があれば私は自分を取り戻せる

空を眺める気持ちだけは忘れないでいよう

雲一つない青い空

太陽が山から顔を出している

風が強く吹きつける

風を上手く利用し飛んでいる鳥

畑に止まっていた烏も飛び立った

木の葉も風で賑わっていた

1枚の葉っぱも無心で飛ばされていた

少し肌寒い中、

揺れ動かされる服・靡く髪

僕はただ突っ立って、

ぼーっと空を眺めた

腕から滲み出る血

ふらふらする体

その瞬間、

僕の瞳に映るもの全てが

耳から聴こえるもの全てが

綺麗で美しいと感じた

この美しいもの達に

自分の全ての身を任せ、

どこか遠くへ飛んで行きたかった

せいぜい自由に羽ばたいてくれ

私の分まで

候鳥の様な君 留鳥ままの僕

何処が違うんだろう 何十年考えても

導き出す事が出来なかった

君の瞳には

どんな昊天が映っているのだろう

鳥に　　なりたい
風に　乗り　　すぐに　飛び立てる　　鳥に…

軽やかに　羽根を　広げ　　　翼を　はためかせ
空の　碧さと　　溶け合いながら

遮るものの　ない　　遥かに　広がる　地平線へと
自由自在に　　空気の中を　　滑ってゆく　　

眼下に　　街並みや　　蒼く　きらめく　海や
めまぐるしく　動く　　人々の生活を　見下ろして

もし　　わたしに　　　鳥のような
美しい　羽根が　　　あったなら

今　すぐにでも　　あなたの　もとへ
しなやかに　　羽ばたいて　　飛んでゆきたい

枯れきった心に
数羽の鳥が
彩りを与えてくれる

雪解け水が
川をせせらぎ

瀬音を聴いた
動物や虫たちが

ねぐらから這い出る

鳥たちも空を向いて
小気味よく囀って

人も夢や希望を抱き
想い焦がれる
そんな胸が熱くなる季節

幸せなはずという籠から逃げたい。
この籠のせいで幸せじゃないのに
幸せと感じる錯覚に陥るから。

　ねぇ

　そろそろ

　迎えにいくよ

　準備はいい

　翼を拡げていくよ

ぼ～ぼケキョ
⏜
／ ΦΦ＞
　 ／ ＼ ＼
　　 ＼ ／˷˷˷ ／
⅄ ⅄

宿り木から宿り木へ

⏜
／ σ ＞
　 ／ ＼ ＼
　　 ＼ ／˷˷˷ ／
⅄ ⅄

卒鳴く
飛び出す
⏜
／ ︶ ＞
　 ／ ＼ ＼
　　 ＼ ／˷˷˷ ／
⅄ ⅄