#この思いが届きますように

9月21日、僕は○んだ。

ビルの上に立ち、

靴を脱いで自から落ちた。


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《この世界にサヨナラを》



「おはよ。」

何気ない朝がやってきた。

学校につく途端、僕は隠れた。

誰も知らない僕の事情。

大人たちは気づくはずもないだろう。

「大丈夫」その一言で

すべて済ますことは可能だ。

正直、話しても

仕方ないことはわかってる。

助けてなんて誰に言うんだよ。

9月21日は君が○んでしまった日。

だから僕もその日に終止符を打つ。


ビルの上では生暖かい風が吹き、

”まだ生きる”

という思いを追っているようだった。

透き通った風が吹いてくれればな。

そう思った。

だけど決めたことには変わりはないから。

僕はビルの縁に立った。

「この世界にサヨナラを」


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テレビのニュースを見ていると、

「昨日午後○○ビルの屋上から

　男子高校生が飛び降りました。

　警察は詳しい事情を捜索中です。」

俺が驚いたのも当然だろう、

ビルはこの街にあるもので

朝、学校へ登校すると

あいつの机に花があったんだから。


あいつの親は自分を責めてなかった。

親としてなら自分を責めるはずだ。

そればかりか、

「なぜ助けなかったんだ」と

親友の俺に電話がかかってくる。

先生も親も俺もあいつのことは

何も知らなかった。

だから、なおさら俺は自分を責めた。

何故、気づけなかったんだろう。

何故、助けられなかったんだろう。

あいつとの思い出がすべてよみがえる。

「＿＿＿　」

悲しみと悔しさと様々な気持ちが混ざり

目から雫が落ちた。


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ここはあの世か。

光ばかりの場所で僕はいた。

あーあ、やっと楽になれた。

下を見るとこの世があった。

悔いなく○ねなかったことには

薄々気づいていたが、

もう済んだことに対して

僕は知らないふりをしていた。

生きてても仕方ない。

僕には生きる意味なんてなかったんだ。

こんな人生なら○んだ方がましだと。


でも気づいた。

親友のあいつが

僕が○んだことに自分を責めている

ということを。

そのことを知った瞬間、

僕は○んだことを後悔した。

いくら事情があったって

僕には寄り添ってくれる人がいた。

いくら君が○んでしまったって

僕には君の分も生きる権利があった。

いくら苦しくても

僕には頑張れば報われたかもしれない。

今までの努力も報われないと

理解してくれることはないと

そう考えていたのは楽を選んだからだ。

この世界で生きるためには

この世界を受け入れなければならない。

その中で自分自身の考えを

貫いていけばいいのだ。

いくら苦しくても、辛くても。


僕の足元に小さな石が落ちていた。

透き通るような綺麗な石。

突然、今までの足跡が見えた。


［もう一度、やり直しますか？］

いいえ　　・　　はい

人にはつながりがある。

愛だったり、友情だったりするわけだ。

それを無断で断ち切ることなど

誰もしてはならない。



そういう意味では

ジサツもまた悪なんだ。

ジサツとは自分を○すことなんだ。

たとえ、自分がそれでいいと思っても

周りの人がそれを

望んでいるとは限らない。

「在りたい自分で在ること」


今までの苦労が

幸せとなって返ってきますように＿。


END

「この世界にサヨナラを」について







これは私が初めて書いた小説です。

続編のリクエストがあり、

書いてみたんですが

あまり気に入ったのが書けなかったので

続編は読者様の想像にお任せします。




主人公は誰にも相談できない事情に

追い込まれている一人の少年です。

今、苦しい思いや辛い思いをしている人に

対してのメッセージ的なことも

一応書いています(？)


虐待、いじめ、差別、偏見など

この世界にはたくさんの

誰にもわからない辛さを持った

人たちがいます。

そんな人たちに寄り添えるのは

きっと限りのある人だと思うので

大切にしてほしいです。


そして、

努力なんて報われなかった

そう思ってしまっても

生きるためにはその方法しかない。


逃げてもいい

なんて言うけど

生きるためには逃げられない。


この人生を終わらせるかは

あなた次第だけど、

○んでしまえばそこで終わる。


後悔してももう戻らない。


だから

いくら苦しくても辛くても

努力が報われないと嘆いても

生きるならもがくしかないんです。


この主人公もそうやって

生きていく未来を私は想像します。


あなたを助けてくれる人は

きっといます。


根拠なんていらないと思います。


この文章は

綺麗事に等しいかもしれないです。

そう捉えるかは

人それぞれの価値観なので

それはそれでいいことだと考えます。


最後まで読んでくれてありがとう。

生きるかどうかは

　　　　　　「あなた次第」だとしても

この世に生まれた

　　　”たった1つの命”なんだから

生まれた意味なんて考えるほど

　　　　　　難しいことじゃないんだよ。

しとしと しとしと 雨が降る
嫌ってくらいに 雨が降る
けれど気分を晴らすのは
あなたの眩しい笑顔です

どうかどうかあの人に

もう少しだけ恋人ができませんように。


どうかどうかあの人に

もう少しだけこの想いが届きますように＿

泣かないで
じゃなくて
泣いていいよの
ひと言が欲しかったな〜