凛花・2021-06-24
独り言
さよならは言えない
この手を
離したら
きっともう二度と会えない
出逢う前の何も知らない
二人には戻れないから
夢のように離れていかないで
その笑顔、小さめの声、高い背、大きな手、
久しぶりの君。
優しく触れてくれる
昔から変わらない所
甘えた顔で抱きしめてくる
昔から変わらない所
ふいに真面目な顔でキスをする
昔から変わらない所
嬉しそうに話すのは私の事じゃないのが
唯一変わった所。
ねぇ、私
今日はどんな顔で君に抱かれてた?
君と過ごした幾月もの時間
訳も分からず知らない場所へ
放り出された僕は
ずっと 元いた場所へ帰りたいと願った
ずっと ずっと願ってた
でも そこで過ごすうちに
冗談を言い合える友達が出来たし
頼りに出来る人も見つかった
元の場所へ帰りたいと願った日々を忘れて
いつしか 帰りたくないなんて思ったりして
だけど 僕の居場所はここじゃない事
いつかは 異分子の僕は消えなくてはいけない事
この場所に永遠なんてない事
ふとした瞬間に 思い知らされるんだ
いつか来る別れの刻
僕は君にサヨナラを告げられないかもしれない
君の顔を見たらきっと泣いてしまうから
だから
その時が来たら
最後に君と─────