#ショートドラマ

ねぇ、可愛い？
『うん可愛いよ』

どこが？
『全部』

なにそれ全部って言えば良いと思ってるでしょ
『だって全部なんだもん』

例えばどこ？

『目』

目がなに？

『アイメイク』

アイシャドウの色って事？
『そうそう』

は？超テキトーじゃん

『もー全部可愛いってばーこっちおいで』

よしよしされてニヤけて喜ぶ単純な私。

MiCo.

空の光に手を伸ばしてみた

太陽の光がキラキラ指の間から射し込む

掌を横に動かしてみたりしながら光を確かめる

ほんのり暖かくて落ち着く温度

雲が差し掛かるとその温度は少し下がり

私の気持ちも少し寂しくなった

風が吹いてきて髪の毛が揺れ、ふと我にかえる

そんな遊びをしていたら自然と一体になれた気がして

自然と対話できているかのようで
なんだか嬉しくなった

そう、いつでも感じていたい。

MiCo.

天まで届け僕の想い_______

頼むよ、、、頼むから届いてくれ_______

彼女はベッドの上から僕を見つめる

その顔は青白く透き通っていた
その瞳は僕の奥の奥の方を見ている様だった

まるで僕の確かな想いを確かめるような
そんな眼差しで_______

僕は彼女を心の底から愛しているのに
それでも彼女は不安で仕方なかったんだろう

その眼差しを見つめれば見つめるほど
胸が張り裂けそうな日々が半年間続いた。

僕の想いは虚しく天まで願いが届く事はなかった_______

いつしか僕は空に向かい
想いを伝えるようになっていった

今日の空はまるで彼女のような色だった。

MiCo.

大きく真っ赤に膨らんだ月が夜空に浮かんだ_______
とても大きく灼熱の太陽みたいな月だった。

怖いと思った_______

そう思ったのは自分の心が
荒んでいるからだとすぐに気づいた。

もしそうでなければ神秘的で
美しいとすら感じていたのかもしれない。

月が怖かったんじゃない、、
自分が壊れていく事を止められない事が、、
自分自身が怖かったんだ。

月が代わりに映し出してくれていた。

どうか、、、どうか止めて下さいと願った、、
誰でもいいから止めてくれよと_______

願って願って願って…願って…願って………

気づけば、狂気に満ちた狼ように_______

真っ赤な真っ赤な、、真っ赤な月に。

MiCo.

君と付き合ってもう3年が経つ頃
俺はそろそろって考えてた事があって
仕事の帰り道いつもの場所で待ち合わせ

少し緊張しててなかなか言い出せずにいた

何故か君もいつもとは違う雰囲気で
お互い沈黙が続いたまま歩いていた

『あのさ！』「あのね！」
『ん？どうした？』「いや、先にいいよ」

『大丈夫大丈夫、先言って』

「うん…じゃ、、、」
「私ね！やっと夢が叶うの！ずっと話してきた事！」
思いっきり笑顔でそう言った

幼い頃から君が抱いてた夢_______良かったね。

『うん…うん！そっか！おめでとう！頑張れよ！』
思いっきり笑顔でそう言った

笑ってるはずの二人の瞳からは
何かが零れ落ちそうだった_______。

MiCo.

アートが好きな彼女、、
いつも突拍子もない事言い出す

「ちょっとこのペンキ顔に塗らして」

『えー？いきなり、今？』「そう、今」

「今じゃないと駄目なの！降りてきたから！」

物凄い勢いで言うから俺は…

『わ、わかったよ…』

言われるがまま…
そんな俺をキャンバスに描いていく
その表情は普段見せない真剣な眼差しで
見ているうちに鼓動が高鳴っていった

「よしっ！できたー！」

彼女の描いた絵は言うまでもなく素晴らしく

『だから俺お前が好きなんだよな』
って言ってるうちにペンキだらけの俺と
絵の具だらけの彼女は強く抱きしめあっていた

MiCo.