はじめる

#不透明な僕ら

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全26作品・

常に兄と比べられ 生きていた。

どんなに頑張っても兄の隣には並べず
いつだって兄の背中を追い掛ける日々

兄が太陽だとするならば
僕は代わりが幾らでもいる
星屑のようなものだろう。

砕けた所で誰も気付かない。
気付いた所で見て見ぬふりをされる
そんな出来損ないの不良品。

なのにも関わらず
目の前にいる彼女は

僕の事が好きらしく
いつだって真っ直ぐに
愛を伝えてくれるけれど

その度 僕は 

愛される資格などないのに

と 申し訳なくなる。

嬉しい気持ちがない
と言えば 嘘になるが。


「星は 何の役にも立たないじゃないか」

太陽みたいに 誰かを暖かく
照らしてる訳でもなくて

月みたいに明るく夜道を照らし
誰かの道標になる訳でもない。

星は 、ただ 光っているだけ

強いて言うなら 

月を引き立たせる為の存在でしかない

まるで 僕みたいだ。


感傷に浸っているのも つかの間

「そんな事ないよ」と 彼女は言った

どうやら 思った事が口に出ていたらしい。

僕の手をぎゅっと
握ったかと思えば

夜空を見上げて

「考えてみて。どんなに

太陽や月が明るく輝いていても、

人々は、星に願いをかけるでしょ」

と 口にした 。

かと 思えば こちらを向いて

「星はね、希望なんだよ」と 笑う。

その言葉 に 僕 は 吃驚して 
目を瞬かせていると

「 それにね、

星を見れば 方角が分かるから

昔の人は 、星を頼りに動いてもいたし

星は太陽や月とは

また違った事で役にたつの。

目立ちはしなくても、ひっそり と

誰かの役にたっているんだよ」

と 言葉を続けて。

まるで 僕が考えていた事が
分かっていたかのように

僕の存在を肯定するかのような
言葉を沢山くれた

偶然なのだろうか。分からない。

分かっていようが いまいが

その言葉達のお陰で 
憂鬱だった思いは 薄れ

気持ちが軽くなったのには 間違いない


だから 三文字に想いを込めて 言葉に

「有難う」と 彼女へ


繋がっている手に 

ぎゅっと力を込めた 。___

黎明(小説垢)・2022-11-17
小説
短編小説
届け
君色の光
不透明な僕ら
結び目
生を吐き出す
解釈自由
100人突破
流れ星

「同性愛者ってだけで、差別するなんて酷い…

先輩だってそう思いません?」 


後輩である啓太は同性愛者ではないが

同性愛者に全く理解がない人物ではなかった。


「そう、だな…」

歯切れ悪く言葉を返す人物の名は彼方と言う。

周りにカミングアウトしていないが、実は彼は

自分と同じ男性しか(恋愛的な意味で)愛せない

言わゆる同性愛者であった。

が故に「同性愛者って "だけ゛」

という言葉に、内心傷付いていた。

悪意があって言った訳では無いと分かっている。

だからこそ余計に辛かった。


何故か?

それは同じタイプの人間にしか
分からない事なのかもしれないが、
散々苦労して、傷付いてもきたからだ。

気持ち悪いと言われる事もあれば、
異性愛者の知り合い(同性)から
自分を狙わないでくれよ等と

何故同性というだけで自分が狙われる等と思うのか

彼方側からしたらこちらにも選ぶ権利はある訳で
自意識過剰も大概にしてくれよと思う事もあった。

同性しか愛せない自分を責めて苦しんだりもした

何故自分は " 普通 " ではないのか。何故と。

女性を愛する努力もしてみたが、やはり無理だった。



そんな彼方にとって「だけ」という言葉は

自分の辛い過去を踏みにじられたような気がした。

また、そんな人には言えない沢山の辛さや苦労を

"だけ"という一言で纏められてしまうことに

内心悲しくなった。







近年LGBTQへの理解は広がってきているが

まだまだ受け入れられることが少ない時代だ。

彼方は、そんな時代の中で、やはり普通でない自分は

社会にとって異物でしかない存在なのだと

自己を否定される度に

強い孤独感を胸に抱く様になった。


でも嘆いた所で、現状は、社会は、何も変わらない。

きっとこのまま何一つ変わらない

息苦しい日々を過ごすのだろう

と思っていた。




そんなある日の事、


大学で知り合い、仲良くなった先輩が

全性愛者だという事を知る。

彼女は自分が全性愛者だと言うことを

周りに隠していない様だった。

いつ自己を否定されるか分からない中で

常に堂々としていられる彼女が

彼方は不思議に思えてならなかった。



(⬇)






「先輩は、全性愛者なんですか」


おそるおそる言葉を発した彼方。


周りには誰もいない。


彼方と彼女の二人きり。



「そうだけど、それがどうかしたの?」


先輩(彼女)は、臆することなく堂々と答えた。


どうしてそんな事を聞くのかと言わんばかりに

不思議そうに彼方の方を見る。



「先輩は、怖くないんですか」


質問に質問で返してしまう彼方。


なにが とは 、 彼女(先輩)は、聞かなかった。


「怖くないと言えばそれは嘘になるかな」

うーんと少し考える素振りをして

(彼女)先輩は、答える。



全性愛者である彼女もまた彼方と同じく

過去に、人には言えない辛い思い、苦しい思いを

沢山してきた。傷付いた事は数知れない。

心無い言葉を投げかけられる事もきっとあるだろう。

全性愛者という事を周りに公表してしまっている以上は


でも彼女(先輩)は、それでもいいと思っていた。



「彼方くんはさ、人が人を好きになるのは

いけないことだと思う?」


「いけないことだとは思いませんけど…」


何故そんな事を聞くのか。

質問の意図が理解できず

不思議に思いながらも

彼方は彼女(先輩)の目を見て答える。



「だよね」


よかったと言わんばかりに彼女(先輩)は微笑む。



「人が人を好きになるのは、悪い事ではないし

それをとよかく言う権利なんて

誰にもないと思うの。


だからね、恋愛的な意味においても

多種様々ではあるけど、仮の話

男の人が自分と同じ男の人しか愛せないとしても

逆に女の人が自分と同じ女の人しか愛せないとしても

それは何一つ、悪い事ではないんだよ。

性別がどうとか関係ない。


だから私は周りに何を言われても、

堂々としていられるの。

何が悪いんだって」


強い意志を感じる瞳で彼女(先輩)は

彼方を見ながら真剣に言葉を発する。


彼方はその言葉に胸を打たれていた。



「彼方くんが何でこういった話を振ってきたのかは
あえて聞かないでおくけど、もしそういった事で
悩んで、苦しんでいるのだとしたら、自分自身を
責める必要なんて何処にもないから、

周りに否定されたとしても、自分で自分の事を
否定する様な事だけは、どうかしないでほしいな」


胸の前で両手をぎゅっと握り締め、

今にも泣きだしそうに

彼女(先輩)が笑うものだから

彼方は何とも言えない気持ちになった。

それと同時に初めて理解者を得た様で、嬉しかった。



「ありがとうございます…」



何に対しての御礼なのか、彼女(先輩)は

全て見透かしているかのように聞かない。


実際彼女は、彼方が異性愛者ではないのか

と、どこかで薄々思っていたから。




「あ!後、気持ち悪いだとかキモイだとか

心無い言葉を言う人に対して、私はね、

何て可哀想な人なんだろうか、って

逆に哀れむようにしてるの。

他人の気持ちを踏みにじる行為は

人としてやってはいけない事だと

思ってるし?」


ふふっと何やら楽しそうに笑う彼女(先輩)

理由は過去の事を思い出して笑っていたのだ


今は強くなった彼女だが、

彼女も昔は、心無い言葉を言われる度に

深く傷付いていた過去がある。

何度も、挫折、絶望、言葉にできない事を

沢山経験して今に至る。


もし自分と似たように

好きになる相手が周りと違う事で

傷付いている人がいるのなら

彼女は少しでもいいから

助けたいと思っていた。


かと言って、今回の事で、後輩である彼方を

助ける事ができたかは、わからない。


ただ、少しでも心を軽くできたとするなら

彼女(先輩)は、ただそれだけで嬉しかった






目の前で俯き、泣き出した後輩(彼方)を

彼女は慌てて、抱き締める。


泣いている理由については、何も聞かない。

よしよしと落ち着かせる為に背中を摩るだけ




(なんで、なんでこうも)


彼方の思いはぐちゃぐちゃに混ざりあって

今まで堪えたものが涙となり溢れ出て

止まらなかった。


先輩の前で泣くなんて恥ずかしい。

そんな事考える余裕すらない程に




彼方は先輩が掛けてくれた言葉一つ一つを

胸に留めた。決して忘れる事のないように


















――――――――――――




彼女(先輩)は、彼方が泣き止むまで

ただひたすら背中を摩り続けていた。



泣くだけ泣いてスッキリした彼方が

我に返り顔が真っ赤に染まるのは

これまた別のお話___



「終」









あとがき



長いのに最後まで読んでくださり、

有難うございました。

黎明(小説垢)・2023-05-11
台本をなぞられた人生
君と僕らの色違い
小説
届け
長編
長編小説
同性愛
同性愛者
メイト🎀
感想くれると嬉しいです
不透明な僕ら
生を吐き出す

誰かが決めた

「普通」を 押し付けられて

本来の僕は「普通」じゃない と

言われて生きてきた

生ける屍の僕に 、キミは


人によって考え方が違う様に

普通にも

私は色々あると思ってるの。

だからね、自分の思う 「普通」 を 

相手に押し付けて

「 貴方は普通じゃない 」

何て言うのは、間違いだと 

私は思ってる 。と 言った。


まるで全てを諦めている僕の胸の中を

見透かした上での発言の様で

僕は 、ただ、ただ 、

吃驚したのと同時に 

初めて、 人に 

 僕
自分 と 言う 存在 を


認めてもらえたようで

肯定されたようで


嬉しかった。

黎明(小説垢)・2022-09-28
小説
短編
短編小説
解釈自由
花束を君に
不透明な僕ら
誰か
独り言
普通
枯れていた僕に
感想聞かせてください
メイト🎀
届け
生を吐き出す
100人突破

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に26作品あります

アプリでもっとみる


いつか 、 ため息 は 、

夜に化けて 、唄を歌うと

嘘みたいなことを誰かが言っていた。

僕を誘導する嘘を包んだ優しさを

なぞったせい で

本当は、大事だった人達が

離れて行く声に

気づく事が出来ない。

あるはずだった場所に

それは無くなって

辺りは、静かに、悲しみに揺れていた。


夜が地上に落ちて

それを 朝が捕まえにきたら

きっと、今日という日の僕を

責め立てるんだろうな。


夢ばかり見続けて、

何 一つ変わらぬ日々のそこで

満たされないまま

見たく無いと逸らしてきた
過去と不安 ばかりの未来。

ずっと

後悔と哀しみの隙間に挟まって


取り残されてしまう前に

手を伸ばさなきゃ


雨が降ったら、きっと。

また 、雨が降ったら、もっと。

 

降り止まない雨に濡れながら


湿るアスファルトを背中に映すみたいに

俯いていた。


「明日は何か変われば良いな」


なんて


独りぼっち で 、 呟いて。


__ 「終」__

黎明(小説垢)・2022-08-30
ひとりぼっち
雨が止んだらきっと
哀しみを雨に例えて
雨は涙
小説
小説風
ノンフィクション
フィクション
半分フィクション
半分ノンフィクション
独り言
不透明な僕ら
哀の雨が降り注ぐ
解釈自由
生を吐き出す
感想聞かせてください


人 は 、些細な事で

「死にたい」と 思い

単純な事で

「生きてて良かった」と 感じる


この「心」は

「幸福」と「不幸」の狭間を循環し

まるで、流れる血が巡るように

この生きにくい 世界の中で

「感情」を 震わせながら、動いている


嬉しい時に褒められると

幸せが増幅するように


苦しい時に責められれば

不幸の淵から抜け出せなくなる


ふと 見上げた 今日の空も

一面、無色な雲で覆われている。


重たくて、重たくて

果てしなく 続く

空の向こうを浮かべても

「光」など、映らなくて


ただ、日々の重圧に

押し潰されそうになる


「もう少し 頑張ろう…」

そう自身に言い聞かても

敵意を向けられた一言を前に

この「心」は、簡単に砕けてしまう


何もやる気が起きない

「孤独」が、いつも付き纏う


誰かの「頑張れ」は

無責任な「刃」でしかない


思わず 零れた 弱音は 「本音」


傷だらけの背中を

押して欲しい訳じゃない


この「苦しさ」を

君には、分かって貰いたかったんだ

黎明・2022-07-12
絶望の幸福論
孤独
感情
空を見上げて
独り言
不透明な僕ら


「 人生 って、こんなものでしょう?」

彼女は そう言って

プールの中へ 飛び込んだ。


頭が可笑しい人だと思った。

真夜中に

仲良くもない 、 話したこともない

僕を呼び出して

急にプールへ飛び込むなんて


彼女は、少し変わった人で有名だった

いつも学校では一人だったけれど

独りではなかった。

孤独なんて

知らないような顔をしていた。

彼女曰く、僕は「ロボットみたい」。


誰かを敵に回すことを怖がり、

好きでもない人間に気に入られようと

愛想を振りまいている姿が

そう見える、と

いつ切れるかわからない

糸に必死に掴まって

それを 、誰かに切られても

切られてないようなフリをする。

それが、私は気に入らない。

嘘ばっかりで固めたその仮面

そろそろ外そうよ

私は切れない糸を掴んで
ここで待っているから。


それは、ある意味 僕にとって

新しい挑戦状だった。

他人が僕のことを

どういう風に思っているかが

不安だった。知りたかった。

だけど 、皆は

その本当の応えを教えてはくれない。

その度に

愛されたくて、自分を売って

どうしようもなく溢れ出してくる孤独を

埋めるために、お互いを利用している。

その度、僕は

都合のいい人間と認識され

嫌なことも 、段々断れなくなっていた。

毎日、毎日、僕の背中は、

重みを増していった。


それを彼女は、

何故だかよく知っていた。



__ 「終」 __

黎明(小説垢)・2022-08-30
小説
孤独
ひとりぼっち
長文
苦しみ
ロボット
仮面を被った臆病者
仮面
偽り
依存
共依存
虚しいだけ
返品不可の明日
重み
独り言
不透明な僕ら
解釈自由
メイト🎀
感想聞かせてください
花束を君に
結び目


暗い部屋の中で、独り、

布団の中で、スマホを片手に

「 生きる 意味 」そう調べた。

時刻は 、 夜の12 時

これが 僕の日課だ。

死にたい訳じゃない。

ただ、生きたい訳でもない。


無機質に光る画面を見て

前向きな人のポエムを見て

またこれかと

溜息を付いては

明日に怯えながら、眠るんだ。







塞いでいたら

誰かが不幸になってしまう

それが 嫌で立ち上がれば

僕が不幸になる。


不平等だ 。時にそう思った。

僕が苦しいだけの世界なんだ

どこにいたって、僕より皆幸せなんだ

そう思うことしかできない僕を

作ってきたのは、誰なんだ?

親か ? 周りの大人か ?

否、きっと、他 ならぬ 僕自身だろう

何もかも、分からなくなって

だけど、 答えなんてなくて。

でも、分からなくとも、世界は 進む


僕だけに

重力10倍かかってんじゃないかと思う程

身体が重くて。胸も苦しい


神様って この世にいるのかな?

いるはずなんてないって。

信じてもないけれど

もし いるのなら

助けてなんて言わないから

この理不尽で不平等な世界を

ぶっ壊してくれ

それができぬなら、僕を消してくれ 。

悲しむ人がいるから

殺しはしないでほしい


僕の事で、悲しむ人がいるのは、辛いし

嫌になってしまう程に、嫌いなんだ


僕も。世界も。



なんて 。 叶うはずのない 願い事を

今日もまた零す。








本当に不平等で理不尽な世界だ。

オンリーワン やらナンバーワンやら

わんわん吠えて犬みたいだと

思っていた 時


個性を大切にって、

どこかの記事に書いてあった


でも、知ってるんだ。


現実で変わったヤツは、嫌われてる と


皆、平等に 扱われてない。


綺麗事の裏には、汚さが隠れ潜んでいる。


こんな 汚い世界で

息をしている意味は、なんなのか

意味を求めるのが間違いなのか

答えのない問いが 溢れ出る。


今 こうして、僕がまだ生きているのは

惨めに死にたくないと

きっと、どこかで思っている から


僕を貶め、苦しめた奴等は

笑って生きているのに

僕だけが死ぬ訳にはいかない。

今ある憎しみすら 、

笑い飛ばせるくらいになって から死にたい。


そう思ってる から、生きている。



色々と 矛盾だらけではあるが

死にたい訳じゃない

でも、生きたい 訳でもない

消えたいと思う事は、沢山ある。


誰かに言った所で

この意味は

きっと理解されないだろう


矛盾や沢山のものを抱えながら

人生という、何処まで続いてるか
分からない道を、これから先も

歩いてゆくしかない


幾度となく、明日に怯えながら


 ─

黎明(小説垢)・2022-09-13
独り言
長文
小説風
小説
不平等
理不尽
世界
消えたい
意味
フィクションとノンフィクション
不透明な僕ら
メイト🎀
届け
不幸の蛇口を捻って
感想聞かせてください


「頑張れ」 って 声が

時々、重くなるときがある。


「大丈夫?」って 気遣いが

時々、憂鬱になるときがある。


「君なら出来るよ」って 励ましが

負担になる時がある。


これらは、本来、人が言われたら

勇気や自信がでるはずの

言葉なのに

僕にとっては

反対の意味を成している


「頑張れ」 って 声は

「もっとやれるだろ」って声に


「大丈夫?」って、気遣いは
「しっかりしろ」って いう 叱咤に


「君なら出来るよ」って、励ましは

「なんでやらないんだ」

っていう 責める言葉に


聞こえてしまうのは、何故だろう。

それは、きっと……

自分が出来てないと自覚しているから


思い通りにいかないことを

そうやって、自分自身

心の中で責めているから


きっと、周りの声も

そうやって聞こえるんだと思う。

黎明・2022-07-13
独り言
言葉
自己嫌悪
哀より愛を
不透明な僕ら


当たり前の日常が

当たり前では無いことは

頭では分かっていた

つもりだった。… けれど

「命」が消える瞬間の傷は

想像していた痛みなんかよりも

遥かに深く、広く、そして、抉るようで。

自分の心拍までもが

途絶えてしまいそうな程に

「苦しかった」


失ってから、浮き彫りになる《愛》


抱えきれない哀しみに押し潰され

そこで、人生で初めて

「命」の尊さを知る。


悲しみを一つ覚えると、人は

《命》を大切にできるんだ。

黎明・2022-06-08
独り言
小説
小説風
痛み
日常
誰もが経験すること
尊さ
灯火が消えた瞬間
絶望の幸福論
不透明な僕ら


この 世界 に

望んでもいないのに産み落とされて

気づかぬ間に「人生」は

スタート切っている。

「偶然」という名のない

必然で構成された この世界へ。

年を重ねれば、重ねる程
この世は、生きにくく汚く

生き苦しいものだと

嫌な世界だと

人は知る。


ねえ、そこのお嬢さん。

未来を見据えて
何に怯えているの?

何処まで逃げても
世界は変わらない

と いうのに。

あの日、君が綺麗な花を摘んで、
手が腫れてしまったのは
無知だったからで

そこにいる虫を潰してしまった のは
花に夢中で見えていなかったから。

悪気はないことでも

大人は、全て処罰しようとする。

誰の責任なのか

誰に責任を押し付けるか

そればかり考えている。

そんなこと、君みたいなお嬢さんは
知らないし、知らなくていいよ。

それよりも、今日は

あの娘をどこに連れて行こうか。

汚い大人に負けないぐらい

理論で覆せるくらいの子にしなきゃ

この世は、何も変わらない。

それが 僕には出来る

ドス黒い程の自意識もある。


君は、年を重ねると

この世は汚い世界じゃない。

と、僕に反論した。

優しさで溢れているのだと。


だが、優しさで傷つく世界が

ここにある。

きっと、君のいう優しさは

誰かを容易く傷つけることができる、


だから、今すぐ僕に優しさを与えてみてよ

容赦なく傷つけてみなよ

そうすれば、きっとわかるから。




あれから 君は

学校という場所に
通うようになった。

取り残されないように 。
せいぜい 空気を読んで

思ってもいないことを
口にするようになった。

皆に合わせるのが、正解だと。

そのうち

君の代わりは、見つかってしまうよ
彼女達は、敵を作るのが上手。

気に入らないその一言で
君さえも、一人にしてしまうんだ。

そのうちやっぱり優しさだけを
信じ続けた君は、独りになった。

君はそこで初めて

憎むという感情を知った。


「私、あいつは嫌いなんだ。
見るだけで、吐き気がするの。」

と、口にした。

優しさを信じ続けた
自分を憎むべきか

汚いこの世界か。

だから

「アナタに私の全部をあげる。
だから、アナタだけは
信じさせて。」

そう、君は僕に告げた。

君の弱さに浸って、僕は利用した。


「 手当たり次第

弱そうな子に声かけて

味方につければいい。

いらなくなったら
全て捨てればいい。

僕が此所にいてあげるから。
大丈夫、僕は君の味方だから

心配いらない。」

そのうち 君は

手当たり次第、声をかけた。

独りで居たくないが為に。

誰かといる自分を

心の中で見つめ

悦に浸って

気に入らなくなったら捨てる

勝手に私の黒い優しさに

浸ったのが悪い。


一生なんていらない。存在しない。

隣で 泣き喚く 利用した 彼女を
横目に見て、次は誰にしよう。

そんなことを思いながら

鼻歌を歌っていた。

ああ、でも、きっと
こんなのおかしいって
わかってはいるのにやめられない

この世界を生まれたときに

教えてくれた彼も。
ここにいる誰かも。
皆もおかしい。

でもきっと、一番
私が馬鹿でおかしい。

世界は、人の行方は、どうして
そんな簡単に、必然によって
決まってしまうのだろうか。

こうなったのも、私のせい。

全部 私のせい。

あの人が

誰にも笑なくなったのも
心を閉ざしてしまったのも
人に怯えるようになったのも

私のせい。

もう、どうしようもない
この世界を愛するべきか

どうしようもない
自分を愛するべきか。

もうわからない。わからないから
あなたに全部あげる。

私の命も、心も、身体も

全部あげるから

信じていい?

あなたしか、私にはいないの。
だから、お願い、信じさせてよ。


ほらまたあの子も

私のせいで、泣き出した。


── 「終」───

黎明・2022-08-27
小説
長文
世界
残酷
偶然
苦しい
苦しみ
優しさ
感情
依存
執着
独り言
誰か
届け
解釈自由
メイト🎀
人間関係
絶望の幸福論
不透明な僕ら


たえず、湖面は、揺らぎ

月の本当の「形」を
映し出すことが難しい。

もしも

止水の水面に映る「月」が

あったとしても

たった 一滴の水が滴るだけで

その形は、揺らぎ、歪んでしまう。


形の無いものとは「脆い」。


人間の感情も、そう。

見えないものに対し

「不安」になり「期待」する。

意図とそぐわないものになれば

簡単に傷付く。


私たちの気持ちというものは

湖面に映る月と

同じなのかも 知れない。

黎明・2022-04-02
独り言
感情
期待
傷付く
絶望の幸福論
メイト🎀
不透明な僕ら


1つ「嘘」を 付いた 。


その「嘘」を「完璧」に する 為 に

また 1つ「嘘」を 付いた


その「嘘」を 守るため に

「嘘」を 付いて

そして、僕は また「嘘」を ついた

「嘘」を ついたんだ。

「嘘」は「嘘」で しか 守れない。

今更、本当の事なんて言えないんだ

今、君が見ている「僕」と

俺がみている「俺(自分)」は

まるで「別人」なんだ。


相談してなんて言うけれど

無理なんだよ

今更、 何かを

打ち明けられるわけが ないんだよ


俺も楽になりたいよ

でも、無理なんだよ


これは「罰」だ

「嘘」を ついて

「嘘」を 守り抜いた「代償」だ


「嘘」で 作った関係に

「未来」なんてない


いずれ 砂上に描いた絵のように

消えてゆくだけだ


だから、苦しむことで

気持ちを安定させるんだ。


こうして、また「罰」で

帳尻を合わせられたような

「嘘」を 俺 は

ついてしまうのかもしれない


黎明・2022-04-15
代償
不透明な僕ら
仮面
長文
小説


知らぬ間に欠けた思い出の切れ端は

徐々に水を吸い込んで重みを増していく。

沈んだ奥の奥の先に「いつか」を

追いかけるようになった 僕の後ろ姿が

目の裏に焼き付いている。

それが 何だか 操り人形のように見えて
繰り返す呪文で自分自身を保ち続ける。

文字には起こしようのない
言葉と気持ちを束ねて、流し
全てを失ったフリをした。

それが 丁度良い温度と
言い聞かせ、振り返って。

消し去られる 一秒。

押しては、引いて、また重なった。

黎明・2022-08-29
解釈自由
思い出
海を眺めて
過去
いつか
さようなら
気持ち
独り言
脳裏
小説風
小説
ノンフィクション
フィクション
不透明な僕ら
無常な終止符


「日本」という国には

悲しくも、美しい人がいた。──



拝啓 、愛する人へ


近頃は、温かさも過ぎて来た頃です。

トワ
アナタ と 永遠 を 誓いましたけれど、

少しも傍らにいられなかったこと

申し訳なく思います。


共に歳を重ねることを「夢」見ましたが

それを 出来ないこと、

「幸せ」を 共有できない こと

心残りで仕方がなく

死にきれない思いでいます。


若くして、アナタ を
一人にすることを偲ぶと
これも「苦しい」です。

けれど

私が行かねば

アナタが死んでしまう。


御国の為にと、皆は言いますが、

私は「アナタのため」に

今日、海に散ります。


アナタが、この世で 一番

私にとって愛おしく
「大切」だからです。


だから、どうか、泣かないで 。



貴方が忘れない限り、私は、
貴方の心の中で、生き続けます。


あなたは、過去に生きず、朗らかに
御幸せに、歩んでください。


私も負けずに、笑って、逝きます。


散った暁には

小さな香の一本でも
海に手向けてやってください。



それでは、さやうなら(さよなら)
またいつか、逢えることを願って ―― 。

黎明・2022-04-02
特攻隊
独り言
未来
戦争反対
戦争
絶望の幸福論
哀より愛を
手紙
不透明な僕ら
小説風
小説
花束を君に


深い深い穴に、溜まった水溜まり。

小さい物から

両手で持たないと重たい物まで

ひたすら、石《感情》を 投げ続けた。

恐怖、痛み、辛さ、苦しさ

いろんなものが

とぽん、どぷん、と

音を立てて沈んでいく。


段々と投げる力が強くなって、
水が跳ね返ってくる。

投げるものが無くなった頃

いつの間にか、自分は
ずぶ濡れになっていて

目の前には、

石の小さな山が出来ていた。


自分は、こんなに溜め込んでたんだと

目の当たりにする。


積み重なった石の山を見て

その場に座る。

疲れたけど、何故だか前向きになれた。

よく頑張ったね。と、声をかければ

石から「ありがとう」と、聞こえた気がした。

黎明・2022-06-11
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