#冬暁とアイスコーヒー

君と話せば話すほど

ただの友達という事実が浮かび上がり

弾む会話に微笑みながら

キュッと締め付けられた恋心

好きだから、親しいから

言えること、言えないこと

伝えたい気持ちと隠したい気持ち

両方に挟まれてても

君の隣を譲りたくない想いだけは明確

君がおじいちゃんになっても

傍にいるのは私がいい

言わないだけで

嫉妬してたり惚れてたり

会話を思い返してたり

常に頭の中にいるのは君だけ

素直に好きって言えたらな

君と出会って私の日常に増えた新しい色

君の日々に私は色を増やすことができたかな

あの夕日は恋を加速させた魔法

参考書を見つめる君が眠そうで

ああ、同じ生徒なんだなって

身近に感じられる時間帯だった

君の卒業後は見つめる先もなく

寝過ごしそうな帰りの車内

思い出さなくても覚えている私

思い出さないと覚えていない君

終わった恋の証拠のようで

私だけ覚えている状況が悲しい

嫉妬深いけど伝えないから

君のことを好きになってもいいですか、なんてね

だめだと言われても、もう止まらないのに

君が次に好きになる人

君が隣も心も求める人

誰なんだろうね

私だと嬉しいんだけどね

安心感と特別感と尊敬と好意と独占欲が混ざった

自分でも理解しきれない感情

思っちゃいけないとわかっていながら

君の全てを知りたいと考えてしまう夕暮れ時

誰にだって隠したいことはあるのにね

恋の始まりは突然で淡く浅く

恋の終わりは突然で重く深い

大切に育んだ恋の花

君不足なだけで枯れるわけなくて

より強く根を張っちゃって

失恋に酔ったあの夜から

胸の痛みに慣れても

失せない喪失感

癒せる人に出会えぬまま

麻痺の続く恋心

想いを自覚したらもう戻れないから

勘違いだと胸の高鳴りは無視したままで