これはある女の子の物語です。
普通の女の子が、普通に恋をして、
失恋をして、また新しい恋をする。
ただただ普通の、物語。
小学六年生の時、
私は絵に描いたような“問題児”を好きになりました。
学校ではしゃいでは怒られ、
毎日の授業中に居眠りをし、
テストでは赤点ばっかり。
学校を脱走したり、
いたずら心で初めた遊びで色んな人を巻き込み、先生に指導される。
そんな、漫画に出てくるような問題児に、恋をした。
隣の席の女の子と仲良さそうに話してるのを見て、
「こっち見ればいいのにな」と、
不意に思ったのが、
恋心を自覚した時です。
気づいた時には、
もう恋に落ちてて、
手遅れでした。
「早く大人になりたい」と、
背伸びしていた私には、
彼の自由さが羨ましかったんだと思います。
彼とは6年生の時に1度お付き合いをしました。
けれど、小学生によくある「順位」で
私は彼の中で2番目でした。
彼は私と付き合って行くという未来よりも
1番好きな人と付き合う方を選びました。
その時に彼を諦めていたら、
きっと今の未来も変わっていたはずです。
私は彼への気持ちを完全に消しきれないまま、
中学校に入学しました。
彼とは同じクラスで、席も近かったことから
また前のように話す機会が増えました。
どんどん仲良くなっていくうちに、
恋心も大きくなり、
付き合いたいと思うようになりました。
彼が6年生の時に付き合っていた彼女と
別れていたことは知っていたので、
昔以上に期待していました。
入学してから2ヶ月も経たないうちに、
告白をしてもらい、付き合うことになりました。
でも所詮は子供の恋。
私はすごく恥ずかしがり屋で、
恋人となると一気に話せなくなるようなタイプでした。
彼から誘ってくれて勉強会などをすることはあったけれど、
段々と会話の回数も減り、
彼の他の女子とのスキンシップも増えてきて
付き合って半年でふられました。
その頃に、この“NOTE15"に出会いました。
辛くて、苦しくて、諦められなくて、
どうしようもない恋心を、
書き綴っていました。
彼と別れてからの私は
ずっとどこかで無理をしていました。
ふられた翌日には妙に陽気に振舞って、
「大丈夫?」と聞かれても
「何が?」と笑顔で返していました。
ただただ、自分で自分の傷をえぐり続ける毎日でした。
結果、別れて2ヶ月ほど経ってから、
リスカをするようになったり、
もう何もいらないと友達を避けるようになりました。
無理をすることでしか、
保っていけなかったから。
その間にも、彼とは同じクラスだったので
関わることはありました。
でもその度に気まずくならないように
明るく振舞ってくれる彼の優しさに
どうしても気持ちが抑えられなくて、
私はずっと、彼のことを好きなままでした。
その気持ちが無くならないまま、
中学2年生の夏、
私は彼に告白をしました。
けれど、また、ふられました。、
さすがにもう、諦めようと
何度も思いました。
他の人を好きになる努力もしました。
でも、結局、
あの幸せな頃の記憶ばかり浮かんで、
彼に好きだと言ってもらえたあの日々が、
どうしても忘れられなくて、
彼から貰った物を捨てられずに
ただただ諦めたいと泣く毎日。
中学2年生の時期が、1番情緒が不安定で、
でも、1番成長した時期だと思っていました。
今までやったことの無いことにチャレンジしたり、
勉強を頑張ってみたり、
ちょっと背伸びしたり。
でも結局は全て
「彼をあきらめるため」でした。
未練がましいと笑われても仕方ないぐらい、
ずっと、彼のことを思っていました。
中学3年生。
私はまた、彼と同じクラスになりました。
そしてまた、彼と近い席。
もう都合のいい女になりたくないと
ずっと思っていたはずなのに、
彼を目の前にして、
彼と言葉を交わして、
あの笑顔を向けられて、
呼び起こされないわけがありませんでした。
また、同じように彼と仲良くなって、
距離が近づいて、
でも今回は、
私が2年生からずっと努力し続けてきた
“受験勉強”と
彼が私と釣り合うまで付き合わない
というお互いの意見を尊重して
「付き合う」という選択はしませんでした。
1年生の時より私を大事に思ってくれていることも、
ちゃんとした“恋愛対象”で見てくれてることも、
ちゃんと分かっていました。
でも、何もかも上手くいくはずがなくて、
私は、彼に蛙化現象を起こしました。
全部話して、
「友達に戻りたい」と言った時の
彼の追いつけていない反応も、
気まづくならないように
笑顔で話題を振ってくれた優しさも、
でもきっと耐えきれなくて
私から離れて行くあの後ろ姿も。
辛いのは彼なのに。
それからお互い、ほとんど関わることも無く
推薦入試を終え、
私はやっと自分の気持ちを片付けようと思えるようになりました。
自分から友達に戻りたいなんて言っておいて、
私には未練がありました。
けれど、もう一度彼と向き合うには
遅すぎました。
彼には新しく彼女がてきていて、
私の気持ちは、どこにも、
誰にも言うことなく、
ただただ、心の奥で
ひっそりと、卒業するまでの
数十日間を耐えていました。
卒業式、
私は彼に面と向かって言いました。
「色々とありがとうと、ごめんね。」
卒業式の入場前、
彼は笑顔でこう返しました。
「それ、今言う?笑」
もう彼の笑顔も気持ちも
私には一切向いていないのに。
卒業式が終わって、
私の中学校生活も終わって
でもこの恋だけは、どこか胸に残ったままで、
『出会えてよかった。』
『うん、俺も出会えてよかった。』
これで、DMを送ることも最後だと、
涙を流しながら何度も読み返して、
終わりにしようとしました。
卒業してから彼と会わなくなり、
私は新しい高校生活を満喫していました。
彼を思い出すこともあったけれど、
それ以上に新しい人間関係や
異性との関わりで段々と、
彼を思っていた気持ちも薄れていきました。
そして、高校に入学して1ヶ月。
私は気になっていた人から告白をされて、
付き合うことになりました。
今思えば、元カレを思う自分から逃げたくて
彼を選んだのかもしれません。
でも、それが間違っていたとは思わないし、
むしろ正しい道だと思います。
新しく出来た彼氏さんには
蛙化現象のことだけ話して、
あとの中学校生活に起きたトラウマは
話しませんでした。
“いつか”話そうと先延ばしにして、
ただただ幸せに浸っていました。
彼はすごく私を大切に思ってくれました。
なにかあれば可愛いから自信持ってと言ってくれて
いつから好きになったのか聞いたら
一目惚れだと告白してくれて、
友達と学ランプリを撮りに行く時も
快く学ランを貸してくれて、
電話もたくさん誘ってくれて、
私に告白してきた男子と喋ったことないのに
「告白してきた時点で無理」って喧嘩腰で、
意外に嫉妬してくれて、
すごく、すごく、幸せだった。
結局その彼とは2ヶ月も続かない内にふられたけれど、
彼を責める気持ちは
1ミリもと言ったら嘘になるけれど、
怒ったり恨んだりしようとは思いません。
私はきっと、彼より重罪です。
彼を、元彼を忘れるために使ってしまったから。
でも、彼を好きで、大好きで、
一緒にいたいと思ったことは事実です。
始まりはちゃんとした好きじゃなかったとしても、
彼と言葉を交わして、
気持ちを確かめ合ううちに、
確実に私は彼を好きになって行きました。
だからふられたては
また強がって、笑って、
「大丈夫」なんて言っていたけれど
頼れる友達に出会って、
話を聞いてもらって、
一緒に泣いて、笑って、励まされて、
また懲りずに、
新しい恋をしたいと思えるようになりました。
恋をすることは怖いし、
「また」なんて思うことはたくさんあります。
でも、それ以上に
あのキラキラした日常を
ドキドキで胸がいっぱいになる1日を
私は体験せずには居られません。
また裏切られるかもしれない。
また同じように離れていくかもしれない。
それでも、幸せだった日常を塞ぎ込みたくない。
悲しい記憶ばかり思い出してても、
何も変わらないことに気づいたんです。
高校に入ってできた彼氏さんからふられた時、
友達が話を全部聞いて、言ってくれたんです。
「1回傷ついちゃうと恋することに臆病になっちゃうけど、
今付き合ってる人とこれから先
ずーっと一緒にいることなんてほとんどないから、
今の恋愛はいつか出会う運命の人のための準備
って思った方がいいと思う。
だから今のうちに沢山失敗して学ぼう。」
最初はただの綺麗事だと思ってました。
でも、時間を置くにつれて、
この言葉が私の心に響くようになって、
私は立ち直れるようになりました。
きっと、その子がいなかったら私はまだ
立ち直れずに、中学生の時と同じ思いをしていたかもしれません。
だから私は今目の前にある友情を大切にしたいし、
これから見つける恋も素直に、真正面から
ぶつかっていきたいです。
私はこの3年で大きく成長しました。
傷つくことも沢山あったけれど、
全部が全部無駄じゃない。
今私が言えるのは、
大切なのは恨みよりも感謝ということです。
私は元カレさんのことを胸張って大好きだったと言えます。
だから、これからも、例え終わってしまっても、
大好きだったと胸を張って言える恋をしたいです。
この投稿を最後に、
私は“NOTE15"を辞めようと思います。
ここでもたくさんの人に救われました。
ありがとうございます。
この投稿を読んでから私のポエムを最初から読んでもらうと、
たぶんわかりやすいと思います笑
最後に、こんな私の言葉をずっと読み続けてくれた皆さん、
本当にありがとうございました。
私は私らしく、これからの長い人生、
生きていこうと思います。
どうか貴方にも
笑顔が届きますように - ̗̀ ☺︎ ̖́-