#夜更け

夜更けに会いたい人

夜明けに会いたい人

この違いは大きい

いつからか聞こえぬ蝉の聲

夏の終わりを告げる夜更け

輝き喪う月の影

君の横顔を照らす 月明かり

まどろみの幕が降りるまで

伝えきれない言葉を紡ぐ 夜更け

踊れもしないワルツを
不器用な足で刻むように

歌えもしないバラードを
無いはずの声帯で震わすように

眠れもしない夜を
夜明けまで茫然と過ごす

私(これ)は、無駄なのだろうか

あぁ、今宵の僕にさようならと呟く

夜明けに夢見たのは

いつかの夜更けを思い出したから

夜が好きなのは

貴方を想っていられるから


朝方が好きなのは

もうすぐ

あなたに会うことができるから