いちル・2024-10-31
夢の淵
溺れる水晶体
詩
朝を待たず目覚めた夜
溺れた水晶体で
苦しく何度も瞬きする
弾き出された夢の外
啜る涙と
固唾を下ろした秘密基地
痛みの鼓動と
君を置いて…
此の喉を枯らす程
僕は
「起きて」
と叫ぶのに
其の咆哮は
何時まで経っても届かない
君の夢まで届かない
こんなに君を想うのに
哀しい君を救えない
此の身が朽ちる
其の刻迄は
君を想い 叫びます
此処で君を想います
君の目覚めを待つ僕は
夢の淵で君を待つ