はじめる

#後編

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全58作品・



⿻リクエスト企画


前回に引き続き

神崎 唯緒さんからのリクエスト


恋愛短編小説ですっ



早速どうぞっ( '-' )✨



___________________


前編
 ̄ ̄ ̄


どれくらいの時間が経ったんだろう


白い光が眩しくて俺は目を覚ました


___________________





恋愛短編小説




リクエスト : 神崎 唯緒サン
_____________





作者 : 紅李夜 律霞
__________






『空の想い人』後編







琉「い、たっ…」




気付くと俺は



真っ白いカーテンに



真っ白いベッド



一面白で統一された部屋のベッドに



寝かされていた



琉「ここ、病、院…?」



突然の状況に



理解出来ずにいると



近くから



スー、スーと



明らかに俺とは違う



静かな寝息が聞こえてきた



琉「!?」



バッと視線を横にやると



そこには少しやつれた顔の唯緒が



俺の居るベッドに



突っ伏して寝ている



ほんと、正直ビビった



なんで唯緒が、とか



そう言えば



俺は倒れたのか…とか



最初こそ結構混乱して



中々思い出せなかったけど



目も冴えてきて



冷静になって来た頃には



何となくだけど



理解出来た



琉「…つーか、」



俺は目を細めて、チラッと



隣に伏せて寝ていた



唯緒に視線をやる



唯緒「スー、スー…」



ほんと、可愛いし…



何だよマジで



あー、言いたくねぇ



口が裂けても言ってやんねぇわ



こっちばっかりとか



ムカつく…




けど、顔やつれてるし



俺が起きるまで



ずっと隣に居てくれたんだろうか



そう思ったら



ますます嬉しかったのと同時に



申し訳なさが込み上げてくる



悶々と頭を抱えている内に



「んん…」と言う声がして



唯緒が起きてしまった



唯緒「琉…?」



琉「あ…わりぃ、起こしたか?」



俺がそう聞くと



唯緒「…琉、大丈夫なの…?」



唯緒は俺の問に答えもせず



半泣きになって



弱々しく聞いてきた



その時に、本当に



心配掛けたんだなって



すぐ分かった



俺、ほんと情けないな



琉「あぁ、大丈夫だから

  泣くなよ…」



俺の事なんかで心配して



泣かせたくないし…



唯緒「…うん」



それと同時に



ガラッと病室の扉が



開く音がした



入ってきたのは



白衣を着た男の人だった



多分、医者なんだろう



それを見て唯緒は出て行った



医者が俺の居るベッドの



横の椅子に座るなり



深刻そうな表情をした



まぁ、何となく察したし



覚悟もした



医者「琉くん、私はあまり事実を

   包み隠したりするのは

   好きじゃないから、率直に言うが

   君の病状は凄く深刻だ…」



まぁ、知ってた



だから特別驚きもしなかったし



それに、医者があんな顔したら



嫌でも察するわ…



琉「あの…俺、なんて言う

  病気なんですかね」



医者「…君は、ステージ3の

   肺癌(はいがん)だ」



肺癌…ステージ3、、



あー、これは…



医者「それに、ここまで来たら

   手術も簡単じゃない…

   かなりのリスクを背負う。

   だが、受けなかったら

   余命は後半年だ」



あー…、はは…



まぁ、だよな…



と言うか



この医者、めっちゃ



ストレートに言うじゃん…



まぁ、そっちの方が助かるし



好きだから良いけどさ



医者「…君はどうしたい?

   手術を受けるか

   それとも受けないか」



受けて失敗したら



もう二度と、唯緒と話せなくなる



それに、何か直感だけど



どっち道助かるような気は



しなかった



だったら__



琉「…いえ、手術は

  受けません。

  残り少ない余生を、共に

  大切に生きたい人がいるんです」



後悔は、ない



こっちの方が



きっと満足して過ごせる



医者「…そうか。

   それが君の答えなんだね」



琉「はい」



唯緒…



ごめんな



怒ってもいいから



恨んでもいいから



悲しい顔しないで欲しい



なんて



我儘すぎるかな



医者「分かった…お母様には

   本人の意志を尊重するように

   伝えておくから、今日は

   ゆっくりしておきなさい」



琉「はい、ありがとうございます」



けど



もう決めた事だから



肺癌の事も、余命の事も



話すつもりは無い…し、



言えなかった



俺はどんな時でも



唯緒が大切だから



どうか、こんな俺を許してね



それからは毎日



雨の日も風の日も



唯緒がお見舞いに来てくれた



けど、雨の日に来てくれた時



唯緒は風邪を引いた



お見舞いの為に



風邪を引かせてしまう事が



酷く辛かった



だから俺は



唯緒にこう言った



琉「俺に会うのは

  晴れの日だけにする事」



唯緒「え、どうして…?」



いや、まぁ…ごもっともなんだけどさ



そう思いながらも



琉「いいからっ、分かった?」



唯緒「えぇ…?んー、うん…」



なんか、素直になれなかった



プライド…的なやつだ



その日からは



晴れの日に必ず



唯緒が来るという事が



半ば日課になっていた



余命を打ち明けることも無く



丁度半年が過ぎようとした頃



俺の容態は一気に悪化した



雨が打ち付ける様な



風の強い嵐の夜だった



過呼吸になって



肺がズキズキ痛む



息をする度に



痛くて



痛くて



吐き気も収まらなかったし



自分でも



びっくりするぐらい



吐いた



沢山吐いたせいか



少し容態が落ち着いた時



勢い良く



病室の扉が開いた



唯緒だった



何で?



どうして唯緒がここに…?



そんな疑問を口にする前に



俺の手を掴んで



唯緒が話し始める



唯緒「私、夢を見たの

   琉が…琉が苦しそうに

   闇に吸い込まれていくの…」



琉「…こんな嵐の夜に

  走ってきたのか?」



唯緒「怖かったから…っ。

   居ても立っても

   いられなかったの…」



唯緒の顔が涙で



ぐしゃぐしゃになっていた



あぁ…また泣かせてしまった



こんな顔させるつもり



なかったのに…



琉「…めん、ごめんな…」



唯緒「謝んないでよ、ばか…」



琉「うん…それでも、ごめん」



唯緒「…ねぇ、私知ってるんだよ

   琉が長く生きられないって…」



俺から唯緒に、余命の事を



話したことは無い



でも



唯緒は昔から



勘とか良かったから



もう随分前から



何となく、察してたのかもしれない



やっぱり、敵わねぇな…



琉「そっ、か…なぁ、唯緒。

  もうすぐ唯緒は入学の時期だろ?

  だから、入学式の日に晴れたら

  今度は俺が会いに行くわ」



唯緒「琉が…?でも、身体が…」



琉「いや、決めた。

  絶対会いに行くから、

  約束な!」



唯緒「うん、ありがとう…っ

   約束っ!」



笑った…



笑ってくれた



それだけで



すげぇ嬉しかった



だから



入学式の日は、絶対



会いに行って一番に



俺が唯緒を笑わしてやるんだ__



その翌日



もう二度と



私が琉に会える事はなかった



その日は土砂降りの雨だった



雨の中、行く宛てもなく



走って、走って



びしょ濡れになって



思いっ切り、泣いた



土砂降りの雨が



今の私と重なった



泣き止んだ後も



私は生きる意味を失ったように



朦朧としながら家に帰る



色を失った灰色の世界が



ただ、日に日に過ぎて行き



気付くと入学式の当日だった



いや、そんな事さえ



忘れてたんだと思う



今日も虚ろに朝の支度をする



真新しい綺麗な制服も



霞んで見えた



玄関のドアノブに手をかけて



ゆっくりと押し開ける



すると



眩しいぐらいの朝日が



私の顔に差しこんできた



目を細めながらも



顔を見上げると



そこには



雲ひとつ無い晴天の空が



私を暖かく出迎えていた



思わず目を見開く



それから直ぐに思い出した



「入学式の日に晴れたら

今度は俺が会いに行く。」



「約束な!」___



琉が会いに来てくれた



そんな気がしたから



そうだと思ったから



唯緒「ちゃんと、覚えてたんだ…」



嬉しかった



嬉しくて涙が止まらなかった



唯緒「琉…ありがとうっ…」



やっと



言えた気がした



一番伝えたかった事



何よりも大切な事



唯緒「琉、行って来ます」



私はこの日から



前を向くことが出来た



あの日から止まって



進まなくなった刻が



晴天を連れて



会いに来てくれた琉と共に



動き出した様な



そんな気がしたから__




END_








【終わりに】


という事で、神崎 唯緒さん

リクエストありがとうございました


初めての恋愛もので

未熟な所もあったと思いますが

満足頂けたら幸いですっ( '-' )✨


後、後編だけ長くなってしまい

申し訳ないです…((


こんなに長引くとは思わず…((殴


短編小説の難しさを

知ってしまった(´・ω・`)



ではではー

また次の小説で( '-' )ノ))フリフリ

夜白妖 律双・2021-03-02
空の想い人
リクエスト企画
恋愛
短編小説
後編
神崎唯緒さんからのリクエスト
恋愛のれの字も経験の無い私が書く恋愛小説です(ᐛ👐)パァ((蹴蹴
長くなってしまった((
100人突破❁⃘*.゚





写真から短編小説を書いてみよう


コーナーのお時間です((殴




今回は『記憶の管理人』後編です


かなり長くなってしまったので

挨拶は巻きます( '-' )



クオリティはありませんが

良ければ見て行って下さい((







著者 : 夜白妖 律双
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




『記憶の管理人』後編












…?






真っ白い空間に






先の見えない広さ





天井もない





まるで一つの異空間に





ポツンとある感覚






ここは何処なのか



ハッキリとしない意識の中





ボンヤリと揺らぐ








「_いっ…おーいっ」







……え





何か、嫌な聞き覚えが…







「何が嫌な聞き覚えだよ

酷いなぁ~」







うっ、間違いない…







って、…ん?







「お、どした?」






え、俺無意識に口にしてたのか…








「あー、口にはしてなかったね」







『いや、なんで

お前聞こえてんだよ!』








え、と言うか待てよ






何で俺そっくりの顔が…!







「えー、だって俺

君の〝潜在意識〟なんだもん

当たり前じゃんー」







ん?






えっと




聞いた事ぐらいあるし




意味も知ってるけどさ





え、どういう事







「まぁ、分かりやすく言うと

無意識の領域って所」






『いや、何でソレが喋って

何処かも分からんこの場所で

俺と話してるんだよ!訳わかんねぇ…』






「はぁ、〝今日の君は〟威勢がいいねぇ

細かい事はどーでも良いの、多分

分かって貰えないしさ、ね?」







『はぁぁ…?』







「…まぁそんな事よりさ

身体、どのぐらいしんどい?」






『…身体?、っ…』








さっきまで、この状況に




頭が混乱して分からなかったが






意識をそちらに向けたせいか






俺の身体が



かなり衰弱している事に気づいた







『う…っ』






「あー…かなり今日のは酷いねぇ

はぁ、無駄に声張って無茶するから」







余計に酷くなったってか?





つーかどう、なってるんだよ…




俺は…このまま死ぬのか







不甲斐ない人生だった、なんて





そんな事を思っていると







「はいはい、ちょっと失礼。

身体起こすよー」







フワッ__







そう言ってこいつは





俺を包み込む様に優しく抱き締めた






…!





暖かい…





何だよ



癪に障るくせに、生意気…









不覚にも、もうちょっとだけ




この暖かさに浸っていたいと





そう、思ってしまった








それから少しして




こいつは俺から離れると






不安がる子供をあやす様な





そんな、優しい顔で






「ねぇ、どう。今は辛くない?」






なんて聞いてきた







その時初めて身体がスーッと





楽になっている事に気付いた







『え、あっ…辛くない』






「ふ、あははっ。良かった」







な、何で笑うんだ…







いつもならムッとするが





でも…今のは何か、嬉しかった







『あれ、けど何で…』






何で、治ったんだ_







「あー…俺が受け取ったからだよ。

嫌な記憶んとこ」







受け取っ、た?






それに嫌な記憶って…







  オレ
「潜在意識はね、記憶を管理してるんだ

だから君の意識に無い領域まで

君の事、全部知ってる」







俺の記憶を全部知ってる…






こんな風に喋らなくとも






こいつは俺の心の事





全部分かるって事か…







「もちろんだよー、俺は君の

「記憶の管理人」だからね」







『記憶の管理人、か…あのさ』






「ん?」






俺はこいつの話の中で、少し






気になっていた事を聞く事にした







『さっき嫌な記憶受け取ったって

言ってたけど、俺が苦しんだあの感覚を

お前は受け取って大丈夫なのか』






「…え、」






『それに変なんだよなぁ

〝今日の君は〟とかさ、もしかして

毎日こんなやり取りして毎回お前は

あの苦しい感覚請け負ってるわけ?』







「…さぁねぇ」








当たりかよ






まぁ…





あれだけで痛みが消えるなんて







随分都合の良い話だとは思ったけどな








『おい、誤魔化すなよ。

どうせ図星なんだろ』







「…あのねぇ、君は何も

気にしなくて良いの」






『は…?』






「それにね、これは仕方ないんだ

俺が苦しい記憶を請け負わないと

君は心身共に持たなくなって

何れは壊れて行く」







仕方ないって何だよ






『そんな壊れるぐらいのもん

請け負い続けてお前はどうなるんだよ』







「俺は大丈夫だよ。慣れてるし、

それにもし俺が消えても

また新たに潜在意識は発生するから」





『はぁ?!何だよそれ

そんな使い捨てみたいな事言うなよ』





「君は一人しか居ないけど

俺は君の意識でしかないから

たとえ同じものじゃなくても

別の潜在意識が、消えた俺の

記憶を引き継いで発生するんだよ」






『…お前とは、また話せるのか?』






「…〝俺〟は消えるけどね

痛みを除いて俺の記憶を引き継いだ

新たな潜在意識とは話せるよ」







つまりこいつは、俺の苦しい記憶を




請け負えるだけ請け負って




それ以外の記憶を新たな潜在意識に




託してから使い捨ての様に



消えて行くんだ、と




綺麗に包まなければ




そんな、切なくて残酷な話だった。







俺は寝る度に夢を見たんだ





内容は何一つ思い出せずに






心地の良い感覚だけが現実となって






毎朝、自分を癒してくれていた






俺のスッキリとした毎朝の心地は






そんな犠牲があってのものだった






俺は一体、いくつの潜在意識達を






犠牲に生きてきたのか






検討もつかなかった






考えるのも、苦しかった






「…ごめん、いつもなら

聞かれてもはぐらかして

ここでの記憶を消して

夢から覚まさせるけど…今日は」





『…?』





「日曜日だったから」





『…一週間事に、入れ替わるのか?』





「そうだね…、

一週間分が、精一杯なんだ」





『お前は、今日で消えるのか』





「うん、だから今日はいつもより

長く話しかけてたんだ

俺の我儘な理由で…ごめん」




___



ほんと、ごめんよ

大丈夫、もう辛くなくなるから

…ただ、俺が_


〝最後に話したかっただけなんだ〟


___





『…なぁ。

俺の苦しい記憶、返して』





「…ダメだよ。君が壊れる」





『俺さ、毎回自分を

認めてやれてなかったんだ

 オマエ
潜在意識も含めて俺は自分を

無下に扱い過ぎていつからか

こうなってた』






「本当に、乗り越えられる…?」






『絶対、自分を赦せるようになる

自分を受け入れて生きるように頑張るから

だから…また、俺と話してよ』





「…!」






フワッ__








今度は俺から




こいつを優しく抱きしめて





もう一度、苦しい記憶を返して貰った







『っ…』






「ほんとに、大丈夫…?」






『うん、決めたから…

自分を受け入れて赦す事にしたから』






「…ありがとう。

そろそろ覚めないと…

今度は、楽しい事話そうね」






『もちろん。俺、頑張るよ

またな、自分__。』









朝、目覚めると





物凄く、身体が重たかった





ズキズキと鈍い痛みが走る






それと同時に初めて





夢での記憶を覚えていた







一週間分も、こんな苦しい記憶を






請け負ってくれていたんだと






そう思うと、心苦しくて







一週間分を請け負って消えていった







潜在意識達を思うと、凄く痛くて






          ジブン
そんな頑張っていた潜在意識を褒めて






今まで受け入れてあげられなかった事に





赦してあげられなかった事に謝罪して






        ジブン
そんな、優しい潜在意識を愛した






午前9時の麗らかな朝







外の陽射しが優しく降り注いで






空はどこか咲っている様な気がした







『今日は

優しい記憶が映ると良いな_。』









end




: 記憶の管理人 [完]

夜白妖 律双・2021-05-14
記憶の管理人
後編
写真から小説のコーナー
この時間帯にあげても気付くかこれ笑

目が覚めた。

此処が何処かなんて

考えずともわかっていた。

逃げ出した病室。

窓から覗ける景色は

また青空が広がっている。

もう雪は止んでいた。

周りには誰もいなかった。

最初から独りだった。


ねぇ、覚えてる?

大きくなったら

また会おうって。

だから私は泣かなかった。

なのに君が私より先に

逝ってしまったものだから

私は生きる希望を見失ったんだよ。







『樹生へ

 貴方が天国へ旅立ってから

 貴方と約束をしてから

 約10年が経とうとしています。

 馬鹿みたいだよね。笑

 もう10年も経っているのに

 全然貴方を忘れられていない。

 それにはいくつか理由があるんだ。

 貴方は私に色を教えてくれた。

 音を教えてくれた。

 優しさを教えてくれた。

 こんな醜い世界でも

 貴方がいる世界なら

 生きてみようって思えたんだ。

 私がそっちへ逝こうとしたとき

 止めてくれたのは貴方でしょ?笑

 わかってるよ。

 貴方の癖、変わらないね。

 貴方が止めてくれたなら

 きっとそれは正しい道だから

 私はもうちょっと生きてみます。

 といっても

 いつ貴方の方へ逝くか

 私にもわからないけどね。笑

 んー、そうだなぁ。

 ほら、私手紙書くの下手でしょ?笑

 だから終わり方よくわからないけど

 取り敢えず



 愛しています。

             深月より』

顔を上げた。

上には綺麗な青空はなく

真っ白い天井がある。

けど、私の隣には

きっとまだ貴方がいるから。


恨んでいる。憎んでる。

けどそれ以上に君が好き。



       死にたい僕の生きる理由

           齋 綵斗

秘密さん・2019-08-27
後編
短編小説
独り言
ポエム
死にたい僕の生きる理由
感想くれる人いるかな

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に58作品あります

アプリでもっとみる


さらさらと流れる風が

二人を包んだ


現実の世界に

起こり得ない出来事が

今、目の前に在る



さくらは

恐らくタイムスリップ

してきたであろう剣士を

置いては行けず

隣に腰を降ろした



「さっき、お咲って…」

「……俺の、大事な女だ」

「私に、似てるの?」

「あぁ…、瓜二つだ」


剣士は切なげに空を見上げ

話を続ける


「…病に倒れたことを

知っていながら

俺は、逢いに行けなかった」

「どうして…?」

「…お役目が、あったからな」


不意に剣士は

自身の手をじっと見つめた



「この手で俺は

何人もの人間を斬ってきた」

「……」

「その間に、お咲は……」



一粒の涙が

剣士の頬を伝っていく


さくらはそっと

剣士の手に

自分の手を重ねると

こう呟いた


「その分、あなたは何人もの人を

守ってきたんでしょう?」



ハッとしたように

剣士はさくらを見つめる


「……お咲も、そう言ってくれたな」



眉を下げ

寂しげに

それでも、笑う剣士に

さくらの心も和む



ひらひらと桜の花びらが

二人の手に舞い落ちると

さくらは続ける



「きっと、お咲さんも

あなたが強く

生き延びてくれることを

願ってると思う」



剣士は優しく笑うと

桜の木に寄り掛かったまま

また目を閉じた


「おめぇと居ると、なんだか

本当にお咲と居るみてぇだ…」



さくらは

穏やかな剣士の顔に

ホッとすると

つられて目を閉じる



まるで

寄り添うかのような二人を

ざわざわと桜の木が

包み込んだ







ふと目を覚ますと

剣士は一人きりで

桜の木に寄り掛かっている


さくらの姿は無い



辺りを見渡せば

おかしな建物も

鉄の橋も、鉄の猪もなかった



「…夢でも、見ていたか?」


そう呟くと

ほんのり暖かい掌の上で

桜の花びらが揺れる



「……さくら、か」


剣士は立ち上がり

桜の木を見上げた



「なぁ、お咲…

さくらはおめぇの

生まれ変わりかもしれねぇなぁ」



ざわざわと桜の木が

風に吹かれ音を立てる



「…おめぇの分まで

強く生きてやるからぁ

見ててくれるか」



優しく笑った剣士の顔に

もう迷いは無い





時は、室町時代


一人の剣士が

その名を世に知らしめた



〝あいつに勝てる者は居ない〟と

人々は口々に言う




「なぁ、さくら…

おめぇのおかげだ」



桜の木を透かして

剣士は今日も遠くの空を見上げた






ーーーあとがきーーー

ひとひらのriyuから

〝時代ものでタイムスリップ〟

と、リクエストを貰ったので

短編小説書いてみました☆

いつかこれの番外編

書きたいです♪

Mari・2020-04-30
物語&小説/from:Mari
小説
剣士と桜
後編
短編/Mari
竜のリクエスト小説
独り言
ポエム
幸せとは
好きな人

後半です。


失敗を恐れず一歩を踏み出せ。

一歩踏み出すのは難しいだろうが、

そうしなければ何も変わらない。

今のうちに数えきれないほどの

失敗を重ねろ。

何にせよ最後に勝てばその失敗は

あなたの成功に変わるのだから、

恐れることなんて何もないだろう。

kura((・・;)・2020-06-20
願いとは
後編
後半

タルパに35の質問とかなんやら(テンプレ)
後編です。

Q22.離脱した主人と戦いたい?
戦いたくないです!

Q23.戦った場合、勝てると思う?
私は攻撃能力はないので...

Q24.何をしてる時が一番幸せ?
〇〇ちゃんと居る時!

Q25.嫌いな事(物、生物、事柄問わず)は?
〇〇ちゃんを傷つける人は大っ嫌いです。

Q26.主人が寝てる時にはなにしてる?
一緒に寝てます

Q27.主人にしてほしくないことは?
恋愛です。傷つくのは見たくない...

Q28.また、してほしいことは?
お絵描きです!〇〇ちゃんの描く絵好きだから。

Q29.タルパの完成(幻聴化等)まであとどれく
らいだと思いますか?
〇〇ちゃんが完成だと思ったら完成です!

Q30.ジュワ、ジュワワジュワジュワ?
炭酸?あ、それしゅわしゅわか。

Q31.がんばればできそうなことは?(タルパ的な意味で)
呪いならできそうです。しませんけど。

Q32.あなたの目に現実世界はどう映ってますか?
面白いですよ。体験したことないことばかりで。

Q33.友人はいる?
〇〇ちゃん以外にはいないですね。
一周年の時にお友達をくれる約束なので。

Q34.主人が異性と付き合う事になりました。どう思いますか
嬉しいです!いい人だったら。

Q35.主人がイメージで物を作ったとして、それに触れたり食したりする ことは?
できますよ。

以上です!
前からやってみたかった質問コーナーでした!
影花ありがとうー!

アラキ さようなら。・2021-05-04
ありがとう
イマジナリーフレンド
自己紹介
紹介
質問コーナー
後編
タルパ
天使
大好き
私と影花
恋愛

今の私


「3月23日に教える。」

って言われたから

はやくなって欲しい。

待ち遠しい…

まだ?

あい🌟・2020-02-15
後編
今の私
好きなだけなのに
片想い
好きな人
独り言
ポエム
あい(*^^*)



“生まれてきたことはきせき。生きてること自体が幸。

でも僕はちょっと運が悪かっただけ。そんなときもあるよ。

仕方ないよね。皆は大丈夫だと思うよ。でも僕みたいに運が悪くて

心の中の何かが溢れてきそうになったら別の方法もあるんだよ。

考えてみて。僕は頭がよくないからこの方法しか思いつかないんだ。

そして考えて試してみての繰り返し。

いつの間にか あんなことで命を絶とうとしてたんだ って

なるかもよ。

可能性が0だとしても 100だとしても あいまいだったら

やってみる。っていう生き方もあるんだよ。

人生挑戦あるのみだから。

君がもし しにたいな と思ったら

今日じゃなくてもいい。

明日でもいい。

次の日もそうやって乗り越えていくんだ。

いつか気も失せるよ。

幸せになりたいなら一回

命を絶つ以外の方法でリセットして

また1から始めればいい。

0からでもいいんだよ。

君をくい止めるわけじゃないんだ。

自分勝手な僕が言っても説得力なんてないけど、

ただ君は世界のほんの一部しか体験してないから

たくさんのことを知ってからでもいいんじゃないかなって。

今人生を終わらせるのはまだ早いよ。

最後の最後まで生きてからこそ何か分かるかもしれないじゃんか。

生きて、生きて、生きぬけ。

その先が最高の『幸』かもしれないな。

ここまで言って自分は命を絶つとかあほらし。

決断は自分で決めて 気が向いたら変えてもいいんだよ。

僕はもういいけど、君たちはいけません!

はい!これ矛盾ってやつぅーww

なんで僕だけいいのー?みたいになっちゃうね。

もう全部まとめちゃうとね。

笑って 泣いて 苦しんで 足掻いて 乗り越える

これが人生だよ。

諦めてもいいし、頑張って倒れてもいい。

後悔はしない方が絶対いい。

以上 ”

更紗・2020-02-08
“僕”の話
後編
長編
伝えたいこと

「今の私とあなたは
どっちが優れていると思いますか」

「…は?」

この世で一番難しいなぞなぞだ。
だってどちらも、"私"なのだから。
優劣のつけようがない、全く同じ存在なのだから。


「真剣に考えてほしいな」

「私が必死に勉強して取ったあの成績を
どう思いましたか?」

何百人もいるあのよくできた人々の中で、
"私"は両手に入るくらいの
素晴らしい成績を取ってきたのだ。

最初にそうわかった時は有り得ないと思った。
だって、種も仕掛けもない、ただの"私"なのに。


…そこではっと気付く。
"私"の努力の可能性は無限大だったことに!


「そしたら、クラス内で今の立場でいられるのは?」

私のクラスは、スクールカーストが
はっきり見えて、ドラマにあるような
典型的なクラスだ。

その中で、私は中立的な位置にいる。
カーストの中で上の人とも、下の人とも、
笑って話ができる立場で、
毎日平穏に過ごせているのだ。

愛嬌もなく、大した話のネタも
持っていないはずの"私"が、
よくこの立場まで登りつめたと思った。


…全てが、"私"の努力によって
得たものだったのだ!


「その間、あなたは一体何をしていたの?」

彼女の言葉は次第に、ずしりと私にのしかかるほど
重く、苦しいものになっていく。


彼女がそんなにも努力をしていたにもかかわらず、
私はあまりに拙い音楽を、小説を、
誰の口出しも許さずに、排出し続けて来たのだ。


何が、「自分は無敵」だ。
自分の最大の敵は、自分自身ではなかったか。
私は、その「自分」を、そうして自ら
切り離してしまったのだ。

これまで自分のやってきたことが全て、
醜く、おぞましく思えた。
決して許されるものではなかった。


「私は、あなたの思う"めんどくさいこと"と
向き合い続けたんだよ、あなたの代わりに」

「すごいと思わない?頑張ったと思わない?」

「頑張った、頑張ったからもう、」
自分を肯定するときの話し方こそ、
まさに"私"そのものだった。
"私"の可能性を知った私の精神は、もう限界に近い。

「どっちの私が評価されるべきなのよ」

「好きなことだけやって
現実からただただ目を背けている私と」

「たくさんの苦難と葛藤を乗り越えて
だんだんと大人になっていく私!」

"彼女"は立ち上がって、お構い無しに喋り続ける。
彼女の切れ長でくっきりとした二重の目は、
希望と軽蔑の二色を含んで、
今にも私を貫き倒してしまいそうだ。

あぁ、何故だろう、
その目は私と全く同じはずなのに。

「…もう気づいたよね?」

「今は、"あなた"のほうが必要なくなってるんだよ」

…やめて。もうやめて。

そう叫ぼうとしたのに、声が出ない。
彼女の言っていることは、全部間違っていないのだ。
そう気付くと急に力が抜けて、
私は座ったまま、頭をすぐそこにあった
ソファーに横たえた。

私はどこから間違っていたのだろうか?

✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳クダラナイコト
彼女に面倒なことを押し付けて、自分は好きなこと
しかやって来なかったこと?

自分に厳しい自分を、
自分の外へ追いやってしまったこと?

そうして、もう一人の"私"を作ったこと?

それとも…?


「後悔してる?
私を作ったことが間違いだったって?」

それは、彼女の存在に限ったことではない。

一度少しの後悔を始めたら、
自分の生き方という領域まで辿り着いた。

全て、今まで見ようとしなかった分のツケだ。

後悔へと深く潜り込んでゆくほど、
目頭が熱くなっていく。

気づけば、顔を手で覆っていた。


「…ねぇ、何を今更泣いてるの?」












泣きじゃくる私を、もう一人の"私"は
きょとんとして見つめ続けていた。

「そんなの、自業自得でしかないじゃない?」

ふぇるまーた.・2020-03-13
後編
五線譜と原稿用紙
小説書いてみた
note文庫
意思
逃げるな
向き合え
自業自得
感情
自分自身
戒め
ダブルクォーテーションがちょっとしつこくなったけど許してください
今度解説の投稿しようかな〜
この画像を使いたくて動画を見たら1発で出たやったね


「ジオさん、ジオさん」

『リド?、、その香りは、』

「街に行ってきました」

『、そう』

「掃除、済んだみたいですね」

『なあに』

「外へ来て欲しいんです、見せたいものがあって」

『外に?』


「凄く、凄く綺麗に出来たんです」



『リド、これ、、』

「かぼちゃで作ったランタン、綺麗でしょう?」

『、、きれい』

「はは、やった」

『あの本のこと、覚えてたの?』

「ハロウィーン」

『はあ、やっぱり』

「ジオさんに夢を与えてくれた本ですよ?」

『美化できる話じゃないの』


「それでも、事実ですからね」



『ふふっ、ここ、ガタガタしてる』

「わ、近づいちゃダメですよ」


『ありがとうね、リド』


「、、温かいスープが飲みたいです」

『すっかり風が冷たい時間だからね』

「そうですねぇ」

『ランタン、ずっと飾っておこうか』

「それはつまり魔法で年中、ってことですか?」

『ええ』

「僕がまた作りますよ、大丈夫です」

『それも、そうね』

咲間・2020-10-31
ジオとリド
後編
ハロウィン

コラボ小説 _榊 夜綴さん



【オレンジ色の「好き」】後編


《漣 海斗 目線》





俺は昔から顔しか見られなかった。


両親は顔とか関係なく
俺を愛してくれた。



「付き合ってください」



そんなセリフも聞き飽きた。



「どうして俺が好きなの?」



そう聞き返すと



「えー…っと……」



全員言葉が詰まる。どうせ顔だ。


自分のステータスのために
イケメン彼氏をゲットしたい、


それが告白の理由とか分かりきってる。


だから断った。断り続けた。


恋人なんて一人も作らなかった。
友達も作らなかった。


沢山の人に囲まれるより
ぼっちでいた方がずっとマシだ。


高校生になってから、
外に行く時は必ず
顔を隠すために黒いマスクをつけた。



「好きです!」



まただ。


確かこいつは同じクラスの
瀬良 舞衣……
純粋な奴だと思ってたのに残念だ。



「無理」



冷たく突き返したつもりだった。


でも瀬良は諦めずに
顔を合わせる度告白してきた。


授業中も紙を投げてきたと思ったら
その紙に好きですと書いてあるし、


廊下ですれ違った時、何故か
皆に聞こえないよう小声で
「好きです」と言ってくる。


授業が終わったら、
真っ先に俺の所へ飛んできて
「好きです」もう何回目だ。


気づけば瀬良は、
毎日俺へ告白しているうちに
学校の有名人的存在になっていた。



「変な奴__」



嫌いな訳じゃない。
好きな訳でもない。


ただの顔見知りでいた方が
お互い楽でいいから断るのだ。


でも不思議と瀬良の存在は
いつも頭の隅にあった。











ここ最近は、大嫌いで仕方がない
文化祭の準備で大忙しだ。


逆ナンを受ける。
反吐が出るほど受ける。


看板のペンキ塗りをしていると、
手にペンキがついた。


衝動的に頬で拭ってしまう。



「海斗くん!」



近くにいた瀬良が
てくてくと近寄ってくる。



「…なに?」



「顔にペンキ付いてる」



自分の頬をつんつんと差し
教えられる。


ペンキで汚れた手のひらで拭う。



「あ、待って、広がっちゃってる。これで…」



瀬良は桃色のハンカチを
ブレザーのポケットから出す。


そしてハンカチが汚れるだろうに
躊躇いもなく、
俺の頬についたペンキをを拭った。



「うん! オッケーだよ!」


「サンキューな」



軽くそう言った。


「ありがとう」と言うのは
堅苦しくて自分らしくない
そう思った。



「どういたしましてっ!」



汚れたハンカチ片手に微笑まれる。



(かわ……)



心の中でそう言いかけた時
自分が瀬良に何を思っているのか
自覚し始めていた。



「舞衣ー! ちょっとこっち手伝ってくれるー!?」


「分かった! またね、海斗くん」



友人に呼ばれ、
瀬良は立ち上がって俺に手を振る。



(あー……俺……今更じゃん……振りまくった後でこんな……)



後悔などの色々な感情が頭を駆け巡って
複雑な気持ちになる。


頭を抱えて悩む。


告白とかどうしよう……


散々振った奴の告白なんて
受け入れられないだろうな……


一部の男子が騒がしい。
文化祭が一週間後に
迫っているから浮かれているのか。



「舞衣!!」



大きな声が聞こえた。
女子の声だった。


舞衣……?


瀬良になにかあった……?



ガッターン!!!!!



ただ事ではないことは分かった。
俺はペンキブラシを新聞紙の上に置いて
音がする方へ走った。


誰かの悲鳴も聞こえる。


階段の上に行くと、下に
掃除用具入れの下敷きになり
気を失っている瀬良がいた。


俺は急いで掃除用具入れをどけて
声をかけた。



「瀬良? おい! 瀬良! 瀬良!!」



他の奴らは見ているだけで
保健室に先生を呼びに行こうともしない。



「何見てんだよお前ら!! なんか行動起こせよ!!」



俺が怒鳴ると
女子生徒と男子生徒が手を上げる。



「わ、私、先に保健室に行って事情説明してきます!」


「俺、瀬良の担任の先生に伝えてくる!」



眉間に皺を寄せて
辛そうな瀬良を優しく抱えて


保健室へ走った。
瀬良に負担がかからないようにそっと。


これは所謂お姫様抱っこだが
そんなことを考えている暇はなかった。


保健室の前に着くと、
両手が塞がっているため


ドアを足で蹴って
中にいるであろう先生に知らせた。



「瀬良さんね! 漣くん、こっちにいらっしゃい」



さっき女子生徒が
先に知らせてくれた為か、
すみやか通された。



「ここ寝かせて!」



保健室の一番奥に誘導される。


そこにあった
真っ白なベッドに寝かせた。


先生は氷枕を持ってきて、
瀬良の頭の下に敷く。



「これで少しは痛みを取れるといいけど…」



瀬良が気を失って、気づいた。


悩んでる暇なんてない。
大切なものはいつ失うか分からない。


だから、今、この瞬間を大切に
後悔のないように……










その日の放課後、
俺は西日に包まれた教室に一人


オレンジ色に染まっている
空を眺めていた。



ガラッ



教室の後ろの扉が開く。



「海斗くん…__」







(終)

























------------------------------------

尊敬する榊 夜綴さんとのコラボです。

前編は榊さんの投稿へ
(タグから飛んでください)

筧沙織>アカ身辺整理/無浮上・2020-12-28
オレンジ色の「好き」
青の空に舞い散る
コラボ小説
後編
小説
物語
創作
NOTE小説部
ユメビカリ出版
note文庫
夕日
西日
告白
イケメン
学校
高校生
文化祭
怪我
独り言
うん、イマイチ笑
でも終わり方気に入ってる。
「海斗くん…__」ってとこ。前編に繋がる感じでいい感じ

あの神社は
『駒鳥神社』じゃなくて
『子間取り神社』よ


恐怖のかくれんぼ
第5話 後編 ~真実ヲ知る~

※恐怖のかくれんぼ第1話~第5話を見てない人は見るのをおすすめします。


私「え!?子間取り神社…??」

母「ええ、そうよ。」

母「子間取り神社は名前の通り『少し目を離した隙に子を取られる』『知らぬ間に子を取られる』と噂されてるわ。」

母「今ではあまり聞かないけれど…」

私「……子間取り神社と花午女の子が何か関係あるの?」

母「花午女の子は子間取り神社の神様」

私「え!?!?」

母「……と、噂されてるわ」

母「だけど本当は違うの」

私「え、そうなの?」

母「花午女の子は子間取り神社の神様に連れていかれた(取られた)子よ」

私「子間取り神社の神様って…??」

母「子取り神よ」

私「子取り神?小鳥神じゃなくて?」

母「昔は小鳥神と呼ばれてたわ」

母「それに、昔は⑤(私)の言った通り駒鳥神社だったのよ」

母「村人たちの噂のせいで変わってしまったの」

私「そうなんだぁ…」

私(ん?)

私「お母さん、それってどれぐらい前のこと?」

母「えっとぉ…800年くらい前だったかしら?」

母「それがどうしたの?」

私(何か引っかかる。でも今は言わないでおこう)

私「ううん、少し気になっただけ」

母「そう…。じゃあ話を続けるわね」

母「花午女の子は子取り神に連れていかれたの」

母「子取り神に子を取られたら、取り返すのは難しいわ。だから、花午女の子は食べられたんだと噂は広がった」

母「……だけど、花午女の子が連れていかれて(行方不明になって)2週間ほどした時かしら」

母「……見つかったのよ。花午女の子が…」

私「!?生きてたの…?」

母「いいえ…。」

母「残念ながら、見つかったのは死体よ」

私「え!?」

母「花午女の子は子間取り神社で死体で発見されたわ」

母「それから『花午女の子が地獄で待ってる』『花午女の子に子供を地獄に引きずり込まれる』と言われてきたわ」

私「だから④は…」

母「………⑤(私)、実はね…」

私「??」

母「お母さんと⑤(私)は昔神社に住んでたのよ」

私「神社に住んでた…??」

母「実は、私たち鳥飼(とりかい)家は代々この村に伝わる巫女なのよ」

私「え!?巫女!?」

母「ええ。私たち鳥飼家は子間取り神社や子取り神・花午女の子から子供を守ってきたの」

母「花午女の子から子供を取り返せるのは私たち鳥飼家だけだし、花午女の子に対抗できるのも鳥飼家だけなのよ」

私「!!!じゃあ、私が④を取り返せのも、花午女の子を見つけることが出来たのも偶然じゃなかったんだ!」

母「そうよ。でも、花午女の子に対抗するにはやり方があるのよ。だから、お母さん、⑤(私)が花午女の子から④を取り返して無事に帰ってきた時、びっくりしたのよ」

私「やり方…?」

母「……それは後でね」

私「う、うん」

私(今、誤魔化した?まぁいいや)

私(でも…そっか、私、巫女なんだ…)

私「………ん!?」

母「ど、どうしたの?」

私「私たちが巫女なら、今神社には誰がいるの??」

母「私のお母さん……あなたのおばあちゃんよ」

私「おばあちゃん??」

私「でもおばあちゃんは、私が産まれる前に他界したって…」

母「それはお父さんの方のお母さんでしょ」

私「あ、そっか」

母「……会ってみたい?」

私「…いいの?」

母「ええ、いいわよ」

私「じ、じゃあ行く!」



自室にて



私「そっかぁ…。巫女かぁ…。」

私「どうりで詳しいわけだ」



母「⑤(私)ー、ご飯よー」

私「はぁーい」



夕食



私「お母さん、だからあんなに詳しいんだね」

母「え??」

私「いや、800年も前のこと、ずいぶん詳しいなぁと思ったらお母さん、巫女さんだったんだね」

母「…⑤(私)もいつか、自分の子に話す日が来ると思うわよ」

私「えー?まず、結婚できるかわかんないよー?」

母「あんた、彼氏いないもんね」

私「き、気になってる人はいるもん…」


私は花午女の子について考えながら
こんな話をしていた━━━━━━━━




🌷今回、長くてすみません🙏
次回、第6話は
子間取り神社に行き
主人公が祖母と対面します!

幸呼愛・2019-08-12
恐怖のかくれんぼ
第5話
後編
真実

~星の誓い〜後編

「ちっ、わかった。行くよ」
渋々と一己は、いいました。
「よしじゃあ行こっか。」
玲愛と那己は、先に家を出ました。
「一己」
澤上母が一己を引き止めました。
「なんだよ。母さん」
「あのね 。一 玲愛ちゃんに言っておいて」
「うん。分かった」
そう言うと一己は、家を出ました。
3人で仲良く丘を登って行きました。



「着いたーうわぁーすごく綺麗な星!」
「本当だ。すごく綺麗だな」
「うん。」
3人は、少しの間空を眺めていました。
それから、時が過ぎ…
「なぁ、玲愛。話しておきたいことがある」
「?なに」
一己は、真面目な顔でいいました。
「俺ら、引っ越すことになった」
「一己!」
那己は驚いた顔をしていました。
「えっ…いや…絶対いや!」
玲愛の顔から、真珠のような大粒の涙が零れ落ちました。
「玲愛…僕達だっていやだよ。でも、もう決まってるんだ。」
そう言いながら那己は、玲愛の頭を撫でました。
「うっ…う…じゃ…あ、やく…そくヒック…来年もずっと今日この日に…会いに…くるって…」
泣きながら玲愛は、言いました。
「うん/ああ分かった約束だよ/だ」左那己右一己
そう言い3人は、手を繋いで
「「「約束ーだー」」」
と叫びました。
そうして、3人は寝っ転がって星見ました。
すると那己が「ねぇ。今日この日のこと「星の誓い」って言おうよ。」
「それいいね!」
「賛成!」
「じゃあ…「「「きっまりーーー!」」」
そう言ってから3人は、岡を降りて行きました。


夏が終わる頃澤上一家は、引っ越して行きました。
でも、玲愛は寂しくありません。
だって約束したから。
3人はまた、あの丘の上で再会をする。

麗💫怜駕❄栞✨打和🎾奏.🎹・2020-05-02
小説
後編

〈小説〉


ー注意ー
・bのlです
・神秘的に書きたい(切実)
・稚拙な文です
・無事続いた後編です









〈君との契り〉



神様へ恋心を自覚して、

約三ヶ月。


僕はとても暇してた


何故僕が暇してるのか。

普通は嫁いだ者が

掃除や家事をするのだが、

旦那様はそこそこ偉い神様らしく

従者が多くいるので、

掃除や家事を出来ず

手伝わせてもらえない。


「手伝おうか」と、声をかけても

「お嫁様が手伝う必要など...」と

断られ続け、

一ヶ月で僕は手伝うことを諦めた。


旦那様に「あまり部屋から出ないでね」

なんて言われてしまって、

家をうろつくことも

暇つぶしも出来なくなってしまって

僕は庭の景色を眺めるぐらいしか

することがなくなっていた。

僕は本当に暇を極めていた


今僕がいる部屋は、

旦那様と僕の部屋だ。

嫁ぐ前の寝るだけの部屋とは

あまり変わらないが、

小さな本棚とその隣に机があり

そこに二組の布団が並べていて

あと他はなにもない。

ただの和室だ


障子を開ければ

廊下に繋がっていて、

庭も見える。

庭には、色々な花があるが

一際目立つのが

季節関係なく最高の状態で

咲き続けている

紅葉だった。


嫁ぐ前の家にもあった

燃えるような紅

この紅葉にとても見蕩れるが、

僕が今一番

見蕩れていて、恋焦がれるのは

旦那様なので

そこまでこの紅葉に

興味を示さなかった。


あの日以降、

旦那様と同じ布団に寝ていない。

口付けだって、そういう行為だって、

何もしてくれない。


あの日からずっと

僕の頭の中は旦那様の事だけなのに、

旦那様は違う。

これはきっと、片思いだ。

旦那様は僕のことを、

ただの"生贄"としか見ていない。

いや、それが合っているんだ。


僕みたいな生贄が

こんな想いを持っていたら、

それはとても烏滸がましい。

そんな想いを持っている僕が、

気持ち悪い。


自分でどん底に落ちたのに

寂しくなってしまって

呟いてしまった


「......とこわか様」


あんなに優しい顔を向けられたのは

初めてだから、

あんなに暖かい言葉をくれたのは

初めてだから、

あんなに気持ち良く撫でてくれたのは

初めてだから、

こんなに好きなのに、

だいすきなのに、

僕は旦那様を好きになることは

許されていない。


逃げ出してしまいたい

こんなことなら

こんな感情を知りたくなかった

何も無い、

孤独の家にいた方が

幾分かマシだと思った。


逃げ出してしまおう

此処から、全てから。

そう思ったら

とても気持ちが楽になった

今すぐにでも、

早く、早く、はやく、はや、く。


「待って、どこに行くの」

「だ、だんな、さま、」

「どうしたの?そんなに急いで」

「いや、そんな事は、」

「あるよ、全然ある。」


逃げたい、にげたい。

逃がして、お願い。

神様、神様、おねがい。


「......ふぅ」


旦那様は僕の目を真っ直ぐに見て

一息ついた。


「よいしょっと、」

「わっ」


ふわっ、と僕の体が浮く

旦那様の顔がちかい。

これは、なんだ?

何を、何をされて、


「軽いねぇ、ちゃんと食べないと、」

「あ、え、」

「こら、聞いてるの?」

「??」

「あれ?おーい」


僕は、今、これは、

横抱きにされている。

俗に言う、お、、お、、、

お姫様抱っこ。


自覚した途端から

顔が熱くなるのがわかる

早く、離れないといけないのに。


「部屋に戻ろうね、

俺が部屋にいてって言っても

部屋から出ちゃうときわくんには

お仕置きしないとね。」

「お、お仕置き、、」

「そう、お仕置き。」


少し歩いて

寝室に着く

布団にゆっくりおとされて

旦那様が隣に座る


「で、どうしてあんな所にいたのかな?」


優しく微笑んで僕を見る

言わなければいけないのに

口が開かない、心が知られたくないと

黙りこくっていると

旦那様が口を開く。


「実はね僕、心が読めるんだ」

「え"」


え?

見られてた?

読まれてたの?

隠しても、無駄?

隠しても無駄なら、もう、


「ははー、なんて、、」

「うぇっ、ぐすっ、」

「え、え?」


わかりやすく困惑する旦那様。

言わないとな、言わないと。


「あ、あの、ぼく、

だんっ、だんなさまのことすきで、」

「!」

「そっ、それが、よくわかんなく

なっちゃって、に、、にげようと

おもっ、!?」


泣きながら必死に紡いでいた言葉は

旦那様の口付けで途切れて

口の中に入ってくるモノに驚いて

旦那様に身を委ねることしか

出来なかった。


「伽和くん。嬉しい?」

「あ、うれ、しい」

「そっかぁ、」


にこにこしている旦那様は

僕の耳元で小さく、

甘い声で呟いた。


「俺も、大好きだよ。

生贄だから、とかじゃなくて

純粋に"伽和"が好きだよ。」

「な、」


余裕そうな顔を見せられて

僕だけが余裕ないみたいだと

ムッとしてみたら、

俺も余裕ないよって

僕の手掴んで

旦那様の胸に手を当てて

どっどっどっどっ

早い心音を聞いて、

もっと恥ずかしくなって、


僕はこの夜、

旦那様に優しく抱かれた。


恥ずかしくて

目を背けたくなったけど

旦那様の甘い声が

腰に響いて

そんなこと、どうでもよくなっていた。


ずっと、このままで、


ずっと、貴方のお嫁様で、


















あー

今まで大変だった


今隣で

穏やかな寝息を立てて

可愛い顔で寝ている

僕のお嫁様を見て

やっと今までの苦労が報われたと

俺は歓喜に溢れている。


そもそも

伽和が生贄になったのは

俺のせいだ。

生まれ落ちて行く伽和を見て、

一目惚れした。

この子を手に入れたいと、

本気で願った。


だから、"嘘を記憶に刻んだ"

小さな村だったから

"生贄"を必要とするのは

珍しくない。

それをいいように利用して

伽和を孤独にさせて

"愛"という感情を失くした


そして、俺が一から

伽和に"愛"を教える。

優しさも、暖かさも、

全て俺が初めてにした。


その感情を教える度、

俺は高揚したよ。


やっっと、堕ちてきた。


深く、絶対に途切れない、

契りを結んだ。


〈ー終ー〉

游來・2022-11-25
君との契
長編小説
後編
早足で終わってしまって申し訳ない
BL小説

[願い]

《ありがとう》




















































『ごめんね』


























































唐突に、そんな声が聞こえた。

聞き覚えのある、優しい声が聞こえた。



















































































「桜夜.....?」






















































『久し振りだね』












































どうしてここにいるのか。

ここはどこなのか。

聞きたいことは沢山あった。

けれど、私は....

















































「桜夜.....!」






































































桜夜を抱き締めた。

ちゃんと触れられる。








































『一時的だけど、ただいまで良いのかな?』











































「おかえり、桜夜」








































『ただいま』







































『それじゃ、ゆっくり話していこうか』

「うん」















































『私ね、大切な人とまた話す時間を与えられたんだ』

『ここは貴方の夢の中、一緒にいられる時間は目が覚めるまで』

「そっか」











































『今までありがとう』

「こちらこそ」














































『元気にしててよ』

「勿論」


























































『死にたくなかったよ』

「知ってる」














































「生きててほしかったよ」

『ごめんね』







































「ずっと、一緒にいたかった」

『私も』






































『歌い続けてね』



















































『傍にいるから』















































『笑顔でいてね』





























































































『生きてね』

「生きるよ」










































「桜夜の分も、生きるよ」




















































「私、一人じゃないから」



























































「桜夜がいるから」











































































『ありがとう』






















































































































































      ユア
『またね、結蒼』

湖音 END・2020-12-28
後編
永和
幸来
小説
夢の終わりとその先に
最後まで笑って

他に58作品あります

アプリでもっとみる

その他のポエム

伝えたい想い
7662件

独り言
1024428件

自己紹介
97868件

辛い
188397件

トーク募集
88624件

ポエム
546950件

459060件

死にたい
99517件

好きな人
327707件

恋愛
201895件

片想い
231057件

消えたい
32806件

苦しい
61902件

片思い
187238件

失恋
109457件

41928件

先生
111140件

叶わない恋
53487件

好き
199579件

大切な人
38567件

友達
68890件

すべてのタグ