#忘れたい過去

『忘れたい過去』


『忘れたくない過去』



大切にしなきゃいけない記憶。


僕が〝僕だけの人生〟で得たもの。

彼女はいつも必死だった。

なぜなら彼女は

そうすれば苦痛を忘れられると思ったからだ。

もっと、もっと、

ｲﾏ ｶｺ
愛で哀を埋めつくして

君だけで僕を満たしてよ＿＿

君と並んだ夜道

懐かしさに浸り

過去は前を見えなくして

私は一歩も踏み出せないまま

忘れてなんかいない。

ただ、思い出したくないだけ。

『繰り返し』













私があいつと別れたのはいつだろう。



半年経つか経たないか、それくらいだ。








元彼は私の部活の後輩だった。



初めて会った頃はなんともなかった。



けれど、いつの間にかよく話してて



そして、いつの間にか



あいつが私の隣にいることが



あたりまえになっていた。






悲しい事も飛んでいったし



そばに居てくれるだけで良かった。









ほぼ毎日決まった時間にLINEして



何かある事に手紙を書きあって



ベランダに出て夜空を見上げながら



たわいもない電話をしてみたり



大してなにかする訳でもなく



休日2人であってみたり、



普通のカップルと



同じ普通の付き合いをしていた。













こんなこと続くわけが無い。


いつか終わりが来る。












そんな事は分かっていたはずだが



私は現実を受け入れることが辛かった。















あの日、告げられたその言葉は



あまりにも簡潔で



真っ直ぐに私の心を貫いた。













しばらく私は悲しみにくれ、



涙がこれでもかと言うくらいに



流れてきてしょうがなかった。














でも、別れてから時間が経つにつれ



それも和らいだ。



このまま、私はまた新しい恋へと



進んで行くのかなと思っていた。















そんな時だった。













学校から帰り、疲れたぁ、



とひとりボヤいていると



私のスマホが見覚えるのある



電話番号を表示したのだった。



私は、その番号を見た瞬間、



すぐにその電話を切った。



息が静かだけれど上がって



胸がバクバクいっている。














夜になり、家族みんなが寝付いてから



私は1人ベランダへと出た。



空は雲で覆われており、星は見えない。



私はさっきの電話番号に電話をかけた。






　出ないで欲しい







私はそう思わず願ってしまった。






相手が電話に出るまでの



この僅かな時間。





私はこの時間があの頃も苦手だった。



出てもらえなかったら



そう考えると怖くてたまらない。



少ししてから電話は繋がってしまった。



嫌だったはずなのに



あの頃の癖か、何処か安心している。












「……もしもし」





『……もしもし』












しばらくの間の沈黙。



先に口を開いたのは私だった。



「何か用があった？」



『先輩』



先輩、そう言われたのは久しぶりだな。



声が少し低くなってる。



私が知らない間に変わってる。



















『何かあったの？』

僕は

過去を捨てることに

必死なんだ

数え切れないほどの
過ちを犯してきました。

なんで人間の脳みそって

忘れてしまいたい記憶ほど

忘れられないんだろう…

いっその事全部忘れたいのに…

新聞もネットもテレビも

今日だけは見たくない。

思い出したくない過去が

忘れたはずのあの恐怖が

容赦無く甦ってくる。

忘れたい過去もあったけど、
忘れないでいてよかった。

そう思わせてくれたのは、
後にも先にも君だけだ。

大人になる意味も分からず
　
頷く私を終わりある世界で
　
包み込んだはじまりの意味。

瞳に映るその過去が忘れられなくて…
夢にまで見るようになった

辛 い 過 去 も

忘 れ た い 過 去 も

全 部 笑 い 話 に 変

え ち ゃ え ば

楽 に な れ る の か な ＿

本当はおしゃべり大好きで
読書より運動好きで
誰かの後ろを歩くより
誰かの前を歩きたい
だけどできない
過去を引きずっている
早く忘れたい
あの地獄のような日々を
周りを気にしないで
自分の信念を貫きたい