#愛憎

嫉妬、羨望、憧れ。

憎むほどに愛しくなる。

いつの間にか、この傷は

こんなにも膿んで、ぐちゃぐちゃで、

もう、目も当てられなくなっていた。


いっそ消えた方がいいと思える程に。

どうして僕ばかりが悲しいまなくてはいけないんだろう

胸が掻き乱されてどうしようも無くなるうちに、
いっその事君が居なくなってしまえばなんて思うんだ

こんなに愛しているのにね

『愛』と『憎』の狭間で

笑顔と取り繕う

ﾋﾟｴﾛ
僕は『道化師』だ_

会ったらまた
好きになってしまう。

また同じ苦しみを
繰り返してしまう。

だからどうせ無くなる
“嫌い”の気持ちを
大切にしたい。

わたし、愛情でも憎悪でもなくて、

ただ、悲しい星なんだ って思うようになったよ、


夏の終わりに置いてきた、君のことだよ。

応えてくれないけど愛してる人と
好きじゃないけど愛してくれる人
どっちといる方が幸せなんだろう？

愛してくれそうな人を探して遊んでるけど
どうしても比較してしまう
1番は嫌いになる事なんだけど
それが出来るなら苦労しない

楽しい片想いしてる人や
大好きな人と両想いの人が羨ましい
もう呪いのような気持ちを抱えたまま
一生過ごすしかないのかな…
早く寿命きて欲しい

痛み分けにもならないふたりだ。

ほんとうに、あの夏に置いて行かれたのは、

私のほう、だったのかもしれない。





























このひとを好きでいても、幸せにはなれない。

そんなことは序章で既に解っていた。
でもページを捲る手が止められなかった。愛していた。

使い切りの『愛』

永遠の『憎悪』

どちらの方が『美しい』ですか？

君が好き、君が好き、好きなんだ

だから君が少しでも僕を突きはなすと

憎くて、憎くて、愛憎が沸いて

僕の心はぐちゃぐちゃになるんだ

だからそんな僕を君は受け止めてくれる？

片割れの君へ向ける感情は

愛してるなんて簡単なものじゃない

愛しくて、可愛くて、大好きで、大切で

でも振り向いてもらえない、嫌いと突き放されると

愛憎で溢れて、可愛くなくて、大嫌いで、壊したくて

僕の感情はドロドロでぐちゃぐちゃになる

そんな君は何にも知らない顔して今日も隣に居る

「期待しない方が楽」

なんて空っぽの笑みを浮かべる
そんなお前が酷く憎くて愛おしかった

今日もまた雨が降る
窓ガラスに雨粒の叩き付ける音が否応なく
部屋に響いてアタシはアンタを抱き締めた


今朝は随分と空が黒かった
雨の音も尋常じゃない
…今日辺り、何かが起こるのだろうか
アタシにとって最悪な"何か"が


アタシの腕に抱かれるアンタは嫌に静かだ
此れから起こる何かを察しているかのような
遠い目をしている
………雨を見ているわけでは、ない


こんな日は最悪なことばかり考えるわ
ねぇ、アンタもそう思うでしょ？


昨日も懲りずにあいつらはやって来た
不細工な面揃えてアンタのこと知らないかって
飽きもせず聞いてくるの


そのうち此処にもやって来るかもね
アンタ達なら尾行なんて楽勝でしょ
そしたら全てが終わるわ、アンタとはもう居られないし
アンタの声すら聞けなくなる
…そしたらアタシは敵扱いでもされるのかしら？


……アンタ、馬鹿みたいに慕われてるんだね
アタシなんか居なくても大切に想ってくれる奴が何人もいて
アンタを助け出そうと躍起になってる
羨ましく無いけど


結局アンタは腕がなくても飛んでいく
アンタには腕も足も要らなかった
皆がアンタを自由にさせようと動いて
アンタはアタシの所から飛びだって行く、そうでしょ？
…………アンタは、アタシから離れて…＿＿＿＿



玄関先でお兄ちゃんが騒いでいる声がする
お兄ちゃん以外に何人か男の声が聞こえて
ドタドタ部屋に上がり込んで来る音がした


＿＿＿＿もう終わりよ、何もかも



部屋の襖を開けられてもアタシはアンタを離さなかった
男達の言葉に耳を貸さず、アンタを抱き締め続けた
男がアタシを無理矢理引き剥がしてアンタを抱いた時、
本当にもう終わったんだって理解したわ


こうなることなんて分かってた
アンタを繋ぎ止めておくことなんて出来ないって
皆してアタシからアンタを奪うんだって分かってた
だけど…＿＿＿＿



嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
離したくない離したくない離したくない
アンタと一緒に居たい、ずっとずっとアンタの傍に居たい
行かないで行かないで行かないで！



『泣くなァッ！泣くンじゃねェッ！

　俺はァ……ちゃんとてめえを見てるッ、泣くなァッ！』



アンタを求めて泣き叫んだアタシに返ってきたのは
この言葉だった



何で手足と夢を奪った女にそんなこと言うのよ！
何でアンタはアタシを悪く言わないのよ！
何で………何で期待を持たせるようなこと言うのよ…



………アタシは唯、連れていかれるアンタを見て泣いていた
両脇を支えて取り調べをしようとする警察の腕の中で
唯、唯、ひたすらにアンタを呼んで、泣いた

毒によく似たそれは
君に依存させ心蝕んだ。
治療薬は次の君。

待って 黙って僕を愛し抜いてよ

誰かに代わりなんて務まるわけないから