#押し花に触れて

泣かずに散ったら綺麗な恋か

強がりで終われば恋は造花か

棘も花弁も沢山身に付けて

大人の私は咲えていますか

さよならの合図で芽吹いた明日が

散り際まで咲き誇れるように

花びらの速度でこの世を飛べたら

見てくれますか傷だらけの雑草を

花は咲ってもいつか枯れるらしい

そんなセオリー私が枯らしたかった

想いは咲いてもいつかは散るもの

そう割り切れば楽に咲えるのかな

纏わりついた愛言葉

安らかに散った寝顔が綺麗

ただの優しさは棘だと知ってるのに

隠せないまま咲っちゃってごめんね

割れた花瓶の水を頼った

君のさよならで枯れないように

綺麗な本音もいつか枯れるなら

嘘を束ねても君を守るよ

満開の花の重みも知らず

守るよなんて笑顔は滑稽

青さも脆さも隠した造花

誰かの愛も水も吸えない

花の色さえ変わって往くもの

人の関係だって移るものよね

君の落とした花弁を鱗にして息たいよ

咲わなくて良いって嗤いながら

踏みつけるそれは華のない雑草