明日が嫌い
明日が来るのが怖い
最近は部活も休んでる
学校に行きたくない
行きたくなくてしょうがない
人が気持ち悪い
中でも大人が気持ち悪い
そん中でも教師が気持ち悪い
気持ち悪くてしかたない
近づきたくない
話したくない
顔みたくない
声を聞きたくない
駄々こねてんじゃねぇんだよ
吐き気がするほど気持ち悪くて
そんな気持ち悪い生き物の溜まり場なんだよ
学校は
そんなとこに行きたくない
俺は成績悪いほうじゃないと思う
塾行ってないにしてはいい方
だからいいじゃん
家で勉強するよ
遅れはとらないよ
だから、お願いします
あんな場所に俺を置いていかないで
気持ち悪い
あんな場所に
自分が不幸だと思わないようにしてる
恵まれてるよ
親がいて
育ててもらえて
学校に行かせてもらえて
正月にはお年玉貰えるし
誕生日は祝ってもらえる
友達もいるし
いい場所に住まわせてもらえてる
わかってんだよ
自分は恵まれてるって
幸せ者なんだって
幸せ者のはずだって
でもさ、
幸せものでも駄々を捏ねちゃダメですか?
こうしたいって思っちゃいけませんか?
俺より辛い人は山ほどいる
だから、
今まで表には出さないようにしてきたんだ
涙が出ないように
幸せものでいたんだ
いつも笑ってたんだ
けどさ、
だんだんその溜め込んどくコップが
脆くなってってさ
笑顔の奥にあったどす黒いもんが
ちょっと溢れだしてきたんだ
抑えようとする
自分に言い聞かせる
それでもやっぱ
限界はあってさ
ほんの少し
吐き出した
言ってすぐ後悔した
そんな子供の戯言が
大人の心に響くはず無かったんだ
冗談と受け取ったのか
本気と知って乗り越えさせようとしたのか
どういう心境かは知らないけど
ちゃんと受け取ってくれる皿は
大人の心には存在しなかった
自分のことでいっぱいいっぱいなんだ
だから皆お喋りが好きなんだ
自分の話ばかりするのは
そのコップの中のもんを
どうにか調整するためだった
皆辛いんだろうなって
頭ん中ではわかってんだよ
どんだけなのかは知らないけど
全部泣きたくなるようなもの
抱えてんだろうなって
わかってても
それを全部受け止められるほど
俺の皿も大きくなかった
人助けをしたいんじゃない
悩みをなくしたいとか思ってない
俺はそんな善人じゃない
ただ
自分が楽になりたいんだ
俺は
偽善者になりたいんだ
人の話聞いて
心楽にしてあげて
俺はいいことをしたと
言い聞かせたいだけなんだ
自分が醜いこと
隠したいんだ
自分自身がそれを考えないようにしたいんだ
考えるとさ
また溢れだしてきちゃうから
自分は善人だという
そう思えるものが欲しい
それだけなんだ
それで人が救えるなら
一石二鳥
全世界が
全世界の人間が
そういうことしてたら
いい世の中になるのかな
俺も悩まずに済むのかな
そんなことにはならないね
俺は現実世界で
自分の本音を話すことなどないから
どれだけ聞き上手な人がいても
きっと俺は
自分の話はしないだろう
俺は人が嫌いなんだ
気持ち悪くて仕方ないんだ
だから、
俺は守られる側にはならない
独りで生きていたいんだ
そのために人を守る
人の心を守るんだ
そうやって
表だけでも
強くなりたいんだ
そのために
ここでは少し
甘えさせてください
俺の話を聞いてください