かほ・2022-02-16
波打ち際
海辺にて
この町に来て
この海を知った
そしていつしか
心の場所になった
波打ち際に立ち
海に話しかけてみる
私はどうあるべきか
今のままでいいのか
海の答えはいつも一緒
大丈夫だよと
かほ
「 声を聞きたい 」
それは恋です。
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君と行ったこの海辺
あの時の自分はきっと知らない
君と私は違う道をゆく人だって
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
不意打ちのシャッター音
いたずらに笑う君
ここに来る度、君を思い出す。
もう戻れないあの頃を。
「ごめん」
もう息継ぎできないや
これが終わったら
迎えに行くね
「うん、わかった」
また会える日に_
そう思ってたけど
迎えには来てはいけない
心が苦しくなると
海を見つめるため
あの場所に行く
その時々に表情を変える
波打ち際や水平線を見つめ
自分の心と向き合ってみる
この不安がどこから来るのか
今ここからどう行けばいいのか
私は私で大丈夫なのか
海は私の心
そっと見つめてくれる
かほ
君を奪ったあの夏を、
あの空を、あの海を、
許せる時は来るのだろうか
真実はわからない
何を基準にすれば
自分が感じた気持ち
そして私の感覚
様々な思いが交錯して
選択肢は無限に
海の表情が変わるように
時は装いを変えて
新しい時代には
新しい船に乗って
かほ
はじめての一日デート
海風に吹かれるあなたの横顔を
ずっと見ていたくて
あの頃の約束
君は忘れてるよね。
「海に行こうね」
「ずっと一緒にいようね」
「結婚式しようね」
私にとっては 忘れられない大切な
約束だったんだけどな。
波のように
毎日変わる
こころは
8月の日差しの中
閉ざした扉を
開けて
今ある日常だけを
受け止めると
誓った
かほ
潮の香り
冷たい水
君の影
スカート
春。海の思い出。
いつか 僕が 海辺で 君に 聞いたこと
君は 憶えているかい
僕は 忘れていないよ
「満月と 三日月なら どっちが 好き?」
その 問いかけに 君は ためらわず 答えた
「満月ね」
どうして? と 僕が 聞くと
「三日月は これから 丸くなっていく けれど
満月は もう 欠けてゆくしか ないの
その 愁いを 満月は 知っているから
いちばん 大きな 姿で 闇を 照らすのよ」
……そして 君は ぼそっと つぶやいたね
「今の わたしたちって……満月に 似てない?」
ほら 今夜も まん丸い 月が 空に 浮かぶよ
哀しいほどの 満月
去年撮った海の動画を見た。
潮風が香る。
足に感じる冷たい水。
少しだけまだ寒い半袖と
折り返したズボン。
泳ぎたくはないけど。
海って、いいな。