姫菜・2025-08-06
火点し頃に君と夜空を眺めて
姫菜
明日なんて来なければ
君とまだいられたのかな
もう知ることのない質問を
何度も、何度も君に問うんだ
だんだん分からなくなっていく薄れた記憶
もう会えないんだと溢れ出る涙だけが
君のいない地球に浸っていく
あの時
「一緒に逃げよう」
そう言っていたら
未来は変わったのかな
「またね」
そう呟いた君は空高く飛び立った
あの日、あの瞬間
三人で笑った他愛もない時間
全てがまるで最初からなかったかのように
周り続ける世界が怖かった
海に行きたい
そうすればもう一度
君に会える気がするから
叶織
君の「生きたい」になれていたら
少しでも長く
例え、その言葉が嘘でもいいから
一緒に笑えていたのかなって。
︎︎