はじめる

#短編

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全491作品・



君の”好き”と

私の”好き”が違うことなんて


とうの昔にわかっていたはずなのに、ね














今日も君に声をかける




”いつか振り向いてくれますように”




なんて僅かな希望を抱いて














「柚羅、おはよぉ」





のんびりとした声が私を呼ぶ





「月羽おはよ


また遅刻ギリギリだよ?」






と少しむっとすると





彼女は





「だって、道路に可愛い猫さんがいたから」





なんて相変わらず




のんびりとした口調で




言い訳を述べる





「はぁ、そんなんだから”のんびりさん”


なんて呼ばれちゃうだって」






そう、彼女ののんびりとした雰囲気や言動で



いつの間にか”のんびりさん”



なんて呼ばれるようになった月羽





当の本人は全く気にしていないようだけど



私はすごく腹が立った





だって私は___彼女が好きだから







「ん~、私は別にいいよ

どう呼ばれたって」





緩い口調を崩さない彼女は



そんなことを言いながら



こちらに微笑んだ





「柚羅だけは私の事


ちゃんと月羽って呼んでくれるじゃん?


それだけでじゅーぶんだよ」






嗚呼、彼女は私を沼に沈める天才だ





彼女の言葉を聞いて




私は改めて実感した





「ん、月羽のそういうとこ”好き”」




私は本心を告げたつもりだ





でも結果なんてわかっている





月羽はいつだって




「私も柚羅のこと好きだよぉ?」





なんて軽く言ってのけてしまうから





やっぱり彼女には




私の気持ちは届かないのかもしれない







︎︎ ︎︎

唯・2022-11-20
”好き”の違い
小説風
短編
失恋
片想い
同性愛
結び目

『明日の月は綺麗でしょうね』




【月が綺麗ですね。】

意気地無しで強がりだけど、恥ずかしがり屋な俺の、精一杯の告白。

それくらい、幼馴染22年目のお前には、分かるよな。

『……………………』

信じられないと言わんばかりに、その、綺麗な二重の目と、透き通る瞳が、俺に語りかけてくる。

うん。

綺麗で整い過ぎだろ。


俺は、自分で言うのも何だが、モテる。

俺自身はそう思わないが、月1で告白され、何より、この女。

ユナ
月和が皮肉たっぷりに、

『あんた、モテ過ぎだよ。流石、ドラキュラプリンス、黒羽だね。』

と学生時代に、毎日言ってた。

その度に、コクウと呼ぶ月和の声が聴けて嬉しかったこと以外何の意味もない事だ。

そしてもう1人の幼馴染、エンジェルプリンスの男。

ソラ
天も言った。

「そりゃ、モテるよ。だけど、何で比較用に、僕がエンジェルな訳?黒羽の方が、純粋無垢だよ?」

『それは、言えてるけど、名前的にね。それに、名前とのギャップよギャップ!悪戯天使と無垢な吸血鬼。この、ギャップが、この近辺の学校の、殆どの愛娘を、虜にしてるの!』

「へぇー。また、からかいに行ってこようかなー。」

【止めとけ、天。からかわれても、何も出来なくて、悔しいだけなんだ。からかわれた側は。】

『「純粋無垢め!」』

これが、学生時代の、毎日さ。


てなわけで、月和の返事を待ってる訳で。

あっ、これは、言っとかなきゃ。

【振っても良いが、いつも通りの対応で、これからも、過ごせよ。】

うん。

これが、大事。

何でって?

無 視が1番キツいからな!

さてさて、返事はどうかいね?


『フフ。これだけ、言わせてもらっていい?』

【ん?何だ?】

『幼馴染の告白。恋バナだと、運命だどうとかと、騒がれる瞬間。』

【そうだな。】

『あっ、本題言うね。』

【………】

『明日の月は綺麗でしょうね。』




















俺は、必死に逃げている。

死にたくないから。

あやめられるから。

こんなバットエンド、最悪過ぎるだろ?

何年も想い続けた人に他殺宣告だそ。

はぁ。

俺はどこで、こんな天罰を受ける行いをしたのか。

はたまた、これまで成功し過ぎてたのか。

神様よ………

うん?

今、俺、天罰って、言った、よな。

そうだ。

まだ、俺には、天が居るではないか。

居候するか、一緒に旅にでも出よう。

唯一無二の親友兼恋の相談相手。

助けてくれる、よな?


ピーンポーン

何か悪いことしたかもな。

今は晩刻10時。

さすがに遅い。

22年目の幼馴染の家だとしても、遅すぎるよな、俺。

ガチャ

あっ、ドアが開いた。

「ど、う、し、た、の?黒、羽。さ、す、が、に、遅、い、よ?」

壱音壱音切れてて怖い。

まぁ、この際縋るしかないか。

【話は中でさせてくれ!匿ってくれ、天!】

「はーい。」

この辺り素直だよな。

けど、怖ぇ。


ふぅー。

そろそろ、話すか。

幸い一人暮らしの人間の家に、一人暮らしの人間が行くのは、あまり問題がない。

そして俺は、これまでの経緯を話した。

告白の言葉は言ったし、返された言葉も言った。

さぁ、我が幼馴染よ。

助けてくれ。


「ふぅーん。僕の知らない内に、そんな事になってたんだ。」

あら、珍しい。

怖 すぎるくらいの視線と口調。

まぁ、ここは、一気に突っ込もう。

【だから明後日まで匿ってくれ!】

「………………」

【天?】

「分かったよ!その前に、1つ言わせてくれる?」

あれ?

いつも、鈍感や天然としか言われない俺でも分かる

空気が読めないと幾度も言われた俺でも分かる。

今は………ヤバい。

「I k i l l y o u.」



























俺を殺める怪物2匹目を生み出した、鬼騎黒羽です。

怖いです。

幼馴染の、雪灯月和と、白心天に、狙われてます。

他殺宣言されました。

そして俺は、下が荒波弾ける崖に追い詰められた。

この道を選んだ、俺の馬鹿。

自殺宣言じゃねぇか。

うん。

俺は、息を詰めた。

一か八かを神様に賭けて。

最 期まで、済まねぇな。

けど…………

この、理性を無くした人間を止めるには、こうしかないんだ。

後悔は、無いぜ。

後は、神様。

よろしくな。


俺を、殺めるなら、先に死ねばいい。

馬鹿な俺には、その考えしかなくて。

俺は、荒波に飛び込んだ。

彼奴らが泣いてくれることを信じて__



















あれから、何分経っただろう。

たっぷり5分は、経ったよな。

これは、奇跡か?

否、命の燈尽きるまで、俺はここに居なければならねえのか、まさか。

なぁ、神様。

もしくは、月明かり。

俺等を救ってくれよ。

俺は、日常の幸福を、確かな物に、したかった。

ただそれだけなんだよ____






















その時だった。

世界は、月明かりの優しさに包まれた。

そう、誰かがこの世界に奇跡を施した。

けれどもこれは、誰も知らない。

この月明かりは、
























"3人の人間の願い"だと云うことを


















明日の月は綺麗でしょうね

あなたを 殺める

I k i l l y o u.

あなたを殺める












さぁ、一体月明かりは彼等にどのような奇跡を齎したのか。
その答えはきっとあなたの心の中にありますよ





































読んでくれてありがとうございます
ちなみにこれは引っ張り出してきた過去作
多分中1の頃イオン行く時に書いた
けど物騒過ぎて投稿しても表示されんかった前歴持ち

紫月花蘭・2023-03-15
短編小説
短編
小説
自己満
MinoHiraの小説その他
明日の月は綺麗でしょうね
命の燈

『全部冬のせいにして』


肌寒い季節が来た。私は買ったばかりのブレザーに袖を通し行ってきますと言って外に出た。

この前までまだ夏なのではってほど暑かったのになんて思いながら歩く。坂を登ったところにあるのが私の通っている高校だ。

先生に挨拶をし教室に向かう。私の席は校庭側の窓際の一番後ろという神席だ。

無事にお昼までの授業を終え私は屋上へ向かう。

昨日の残り物を詰め込んだだけのお弁当を広げもくもくと食べる。

友達はいない。あまり作る気もないからだ。

食べ終わってから私はいつも歌を歌っている。一応将来は歌手になりたいなと思っているので毎日ここで歌うのを日課にしている。

だから気づかなかったのだ、屋上の扉が空いたことを―――。




今なら死ねる。何故かって?学校一のモテ男に歌を聞かれたからだ。

「そんなに逃げることねえだろ」

モテ男陽キャ一軍だからそんなことが言えるんだ。こっちの気も知らずに、、。

「あの、、!出ていって、欲しいです、、。」

強く言うと決めたのに結局はもごもごと口にする。相手はモテ男陽キャ一軍だよ?キラキラしすぎでさすがにひよってしまう。

「まぁまぁ。同じクラスでしょ橋口さん」

同じ、、クラス、?そういやそうだった。いやそんなことより何故私の名前を知っている、?そんな瞳で彼を見た。

「橋口恵ちゃんでしょ?俺のこと知ってる?」

「あ、はい、存じております、。入江颯馬さん。」

まさかモテ男陽(以下略)が私の名前を知っていたとは思わず少しびっくりした。

その後すぐ彼は邪魔したなと言い屋上から出た。風になびいた時少しだけ彼のいい匂いがした―――。




家に帰り今日の出来事をふりかえってみた。あのモテ男陽、、いや入江くんと話したのだ。

なんて恐れ多いことをしたのだろうと思いながらお線香をたく。

私の両親は一年前に事故で他界した。それからは叔母に拾われたのだが両親と住んでいたこの家を手放したくなく私の我儘でこの家に住んでいる。

でもたまに叔母が家事などの手伝いで来てくれるのですごく助かっている。

私の好きなあいみょんの裸の心を聴きながら明日のお弁当の準備をし残りの家事をして寝ることにした。

毎日聞いているこの曲がなんだかいつもとは違う気持ちで聞けた―――。




翌日。学校へ行こうと思い玄関を開けると何故か入江くんがいた。あまりもびっくりして思わずヒッ!と言ってしまった。

お化けかよ俺はと笑いながら突っ込んでくれたのが幸いだ。

「なんでここに、、。」

「昨日悪いことしたなって思ってさ。お前毎日屋上で飯食ってんの?」

「まぁ、、うん、。」

そっかと言うと俺も今日から屋上で飯食うからと入江くんは言った。

それは困ると言ったのだが聞く耳を立てづじゃあ後でなといい学校へ向かう。

朝から入江くんと話してしまった驚きと屋上の件で呆然としてしまったが学校に遅れると思い急いで入江くんの後をおった―――。



お昼になり屋上に行くと本当に入江くんはいた。
びっくりした顔をしていると朝わざわざ伝えたろと言われてしまった。

それから入江くんとご飯を食べた。こんな事あっていいのだろうか。女の子たちにバレたら殺されるななんて思う。

でも食べながら話をしたので入江くんのことを沢山しれた。四人家族で妹がいること。今は母親が病気だからバイトをしていること。妹ちゃんはまだ5歳でちいさいこと、、。

私も自分の話をした。両親の話をするのは入江くんが初めてだった。入江くんは静かに聞いてくれた。

「悲しくねえの?親いないの」

そう問われた時私は両親が亡くなった時も今も泣いてないことに気づいた。

何故だろう。入江くんの問で気付かされたからなのか両親が居ないという現実味が湧いてきたからなのかわからないが涙か溢れてきた。

「あ、、。ごめ、ごめ、なさい、」

謝ろうとすると入江くんは頭を撫で思う存分泣けと言ってくれた。

私は彼の腕の中で初めて子供のように泣きじゃくった―――。



どれほどの時間が経っただろう。私ははっとし入江くんから離れた。

しまったやってしまったと思い慌てていると入江くんは笑い出す。

「泣いたり慌てたり忙しいやつだな恵は」

突然の呼び捨てに驚いた目を向けると彼はいいだろもう友達なんだしと言い笑った。

「ありがとう。颯馬くん、、。」

少し恥ずかしがりながら言った君の名前。入江くんは少し驚いた顔をしたあとすぐ立ち上がった。

「歌ってよいつもみたいに」

私も立ち上がりいつも通り歌を歌う。寒いのを理由にして少しだけ彼に近づき腕が当たる距離に立つ。

あぁ。きっと今私恋をしている。

少しだけ頬が赤いのも距離が近いのも全部冬のせいにしよう。

入江くんに届けと思いながら私はいつも聞いていたあの曲を歌った―――。

國龍・2023-12-17
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好き
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失恋後物語














「振られたけどやっぱ好きですわ」

上からの言葉

僕の悪い癖、弱味が見せられない

君の答えは前と変わらない

夏の微風が呼び起こす

『恋愛感情を抱いたことがない』の言ノ葉が春風に乗って復唱された

僕の心は空白を覚えた

いつ以来の状態だろうか

否いつかは分かっている

僕の声が蝉の合唱に

掻き消されるような夏の日以来だ

本当は期待していた

何も変わらず半年以上過ごせとったから

何も知らない日々の延長線で

思い出を紡げていたから

無知は可能性を秘めると云うが

今回ばかりは不可能を暗示していた

けど涙は無かった

泣いたらこの恋物語が終わって

生涯に無駄な日々と刻まれる気がしたから


「少し話そ」

『ええで』

さも当たり前のように話し出す

2人きりの立春過ぎたる公園

僕等だけの世界

普段は話しもしない話題ばかり

ポジティブ思考かネガティブ思考か

小学生の頃のクラス状況

同級生の人格変化の過程

人間関係の距離感

僕等の部活の仲間の話

将来の夢や高校の話

初めて知れたよ

君がネガティブ思考なこと

昔、先生が道徳で言っていた

心理テストが本当なことと一緒にね

それに君は現実思考で

将来の夢が自分に出来るか考えて

無理なところがあるとそれを夢にしないことも

僕の夢が世界を変えることって言ったら

『大きく出るな...俺はそう思わんけど』

って笑ってた

けど君が死にたくないって言ったのは

印象的だったや

しかも記憶を持ったまま

自分に生まれ変わりたいと言った

ネガティブ思考のくせに

自己肯定感が高すぎる

今の自分としてもう一度

生きることに不満がないなんて

僕は基本自分嫌いやし

死んでも後悔ない精神だから

真反対だなと思った

人は自分に無いものを持つ人に惹かれると云うが

その罠に僕が掛かるとは夢にも思わなかった


用事があると君は帰っていった

約束を守る君

ドSのくせに優しい君

きっと予定が無かったら

僕の気が済むまで話してくれたのだろう

「じゃあね」

『ほな、また明日』

"明日"、か

告白は今日で良かった

その言葉が無かったらきっと

僕は立ち直れていない


独りの帰り道

はしゃいで帰る幼い小学生を横目に

涙を堪えていた

否、堪えてはいない

躰が、脳が、涙を拒否した

流してはならない、そう呪った

泣かない失恋は一生残る

その言葉を本物にする為

嗚呼、明日は卒業式

少しでも話せたらええのに

会えるのが最後かもしれへんから

紫月花蘭・2023-03-14
鍵は君の手の中に
失恋
実話
告白
短編
短編小説
小説
MinoHiraの小説その他

『全部冬のせいにして』入江くん視点



入学当初から可愛いと有名な子がいた。橋口恵。黒髪の綺麗で長い髪の毛に切れ長の綺麗な目。肌は白くて華奢な体型をしている。

男子は可愛い可愛いと騒いでいた。俺も初めて君を見た時息が止まるほどあまりの可愛さに驚いた。

思えばその時にはもう君に――――――。



肌寒い季節になった。女の子たちに毎度の如く追われ疲れ果てた俺は休憩するために屋上に来た。

扉を開けようとするとなにやら歌声が聞こえてきた。

(あいみょんの裸の心だ、、)なんてことを思いながら扉を開ける。

するとそこには橋口恵がいた。長く綺麗な髪の毛を風になびかせながら歌っている。しかも歌声もとても綺麗で上手かった。

俺はしばらく聞き入った。あまりの上手さに感動していると橋口がこちらを見た。と思ったら驚いた顔をし持ってきていた弁当箱を手にし逃げようとした。

「待って!」

俺は咄嗟に引き止めた。それから橋口と話した。声まで可愛いのかなんて思っている俺に少し戸惑いながら橋口は困っている感じがしたので俺は早々とその場から離れることにした―――。




家に帰るとまだ五歳の妹が保育園での出来事を話してくれた。

「あのね!今日ね!いぶきくんがねなおのすいとう飲んだの!でもなお嫌な感じしなかった!なおもしかしたらいぶきくんのこと好きなのかも!」

今の子はそんなことするのかなんて思いながらも妹の初めての恋を応援してあげることにした。

その夜布団に入り今日の出来事を振り返った。俺はあの橋口と話したのかと思うと同時に自分の頬が赤くなったのを感じた。

まじかぁ。そっか。俺橋口のこと好きなんだ。

その日は橋口が歌っていた曲を聴きながら眠りについた―――。




翌朝。俺は橋口の家にいた。玄関を開けた橋口と目が合いよっと挨拶をした。

橋口は戸惑いと驚きの目をしていた。そんな表情までもが愛おしかった。

今日から屋上でご飯を食べることを伝えると橋口は困ったような戸惑っているような表情をし俺は返事を聞く前に学校へ向かった。

お昼。屋上にいると橋口は来てくれた。そして一緒にお弁当を食べる。

俺は自分のことを知って欲しくて橋口に家族の話などをした。

すると橋口も徐に自身の話をしてくれた。

その話はあまりにも悲しくでもとても強い話だった。

橋口のすごさを感じた俺はふいに少しだけ橋口が口をつむっているのが見えた。

もしかして泣くのを我慢しているのでは?と思った俺は泣いていいんだよってことを伝えた。

すると橋口はまるで子どもみたいに俺の腕の中で泣いた。それに少しどきどきしながら俺は橋口の頭を撫でてあげた―――。




どれほどの時間が経ったかはわからない。橋口が慌てた様子で腕から離れたのが少し面白くて笑ってしまった。

「泣いたり慌てたり忙しいやつだな恵は」

言ったあとに呼び捨てをしたことに気づきあっと思い橋口を見る。

すると橋口は照れたような恥ずかしいような顔をしていた。あまりの可愛さに俺も息を飲み友達だからいいだろと言った。

「ありがとう。颯馬くん、、。」

突然の名前呼びにびっくりしてしまった。照れたのを隠すため俺は急いで立ち上がる。

そうだ昨日の歌を聞こうと思い歌ってよと言った。

すると恵も立ち上がり俺の隣に来た。座っていた時よりも距離が近くドキドキしてしまう。

でもこの距離の近さも全て冬のせいだ。寒いから近いのだ。そう自分に言い聞かせる。

そして俺と君が一番好きな曲を歌ってくれた。

今俺恋をしているそう感じながら恵の歌を聞いた―――。

國龍・2023-12-17
短編小説
短編
恋愛
好きな人
好き

夕陽に照らされる海
なんて綺麗なのだろう

ただでさえ綺麗なのに
君と見ているから更に綺麗に映る

海のずっと先にある沈みかけの太陽をただぼーっと見つめる君

絵になる君の横顔に思わず私はシャッターを切った

君は私の方をじっと見つめ大きな目を細めて笑った

「なに撮ってんのー」

その表情に胸が高鳴るのが分かった

ああ
君は本当に綺麗だ
日が沈んでいく中キラキラと輝く海よりも
赤く染まる空よりも
どんなものよりも綺麗で、

今君の目に私はどう映っているのだろうか

君の視線を独り占め出来るこの時間
私はどんな表情をしているのだろうか

何も言わない私に不思議がった君は首を傾げながら私を見つめた

その様子をそっとカメラに収め
高鳴る胸を押さえつけ笑う


「君があまりにも綺麗だったから」

波音に負けないよう
声を出す

笑顔はぎこちなく無いだろうか
君に似合う私になれているのだろうか

君の様子を伺う間ずっとそんなことばかり考えていた

「ふふ、ありがとー」

君は驚くことも無く笑うとまた途方もない海を見つめた


君は本当に綺麗だ

その横顔をカメラに収めることはなく
私は君が見ている景色を同じように見つめる

綺麗な君が見ている景色はやはり綺麗で
思わず笑が零れる

「綺麗だね」

私はそう呟くとシャッターを切った

833-hasami-・2023-07-15
ポエム
小説
短編
百合
綺麗
カメラ

今日も独りぼっち
ずっと薄暗闇の部屋で独りぼっち
同年代の友達もいないし
なんなら友達というものがなんなのかすらも分からない
学校に行けている君達が羨ましいよ
僕はまたこの部屋で親の怒鳴り声をずっと聞き続けるんだ

もう…嫌だよ…

助けて…誰か…

🌸🌻🍁❄️・2022-11-14
フィクション
短編
ちょいホラー
↬11月



短編


「目に留まるのは」



























「先輩、好きです!」

「ずっと前から好きでした!」

「どうか僕と!」



絶えず響く声はあの人に、





齢16にして「高嶺の花」の呼び名を持つ





君に向けたものだった





ある時は花束を、


ある時は手紙を、


またある時はサプライズを、



しかし、君はいつも丁寧に断っていた





傷を付けないようにそっと





何故か優しくしていた。





僕は、そんな君を気になりはじめていた





きっかけはほんの些細な出来事の為





割愛しておこう






ただ、些細な出来事と 同じ学校というので





高校に入ってからはよく話すようになった





同じクラス効果、というやつだろう





向けられる嫉妬は痛い程感じていたが





いつも君から話しかけてくれていた為





いじめの類は起こらなかった。







思えば、恋心を抱くのは自然なことだと





今更思っていた。





高嶺の花の君が、





わざわざ話しかける意味を





話を終えた後にずっと考えていた





だけど解決するはずもなく





毎回、「ただの暇つぶしだろう」と





自己完結させていた






話だけじゃない。





不意に見せる笑顔も





あどけない所も





なにかあれば僕を呼んでいたことも





全てが恋をする口実とまで思えてきた





我ながら変な人だと実感してしまうが





また今日も、君と話していた











だけど、そんな片思いも終わりを告げた







君から始まったメールで





「1番に報告したい」なんて言われたら





淡い期待を抱いてしまうのも必然だろう





次のひとことで、悲しむことも知らずに





「あのね、彼氏ができたの!!!」





嬉しそうなスタンプと共に送られた





1件のメールを





何度見返したことだろうか





何度ドッキリかと考えたことか





誤送信でもドッキリでもなく





嬉しそうなスタンプが、事実を語っていた





決して初めての恋ではなかったし





違う人を想うことはあった





だけど君と会ってからは





君だけになっていた





仲も良かったはず、話していたはず





学校も同じだったのに





1番、僕が知っていると思っていたのに





そんな想いは乏しくて





心から言えたか分からなかったが





僕は、君の幸せを願った












1度でも、君の目に留まりたかった





でも、君の目には




アノヒト
彼氏しか写っていなかった

遥 またいつか・2023-03-23
泡沫の恋
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あの人よりも
目に留まらぬ存在なんて
失恋
独り言
君の隣
好きな人
彼氏
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今日、学校で告白した。なぜか公開告白になってしまった。流れに乗って勢いよくしてしまったが、相手には相手なりのいい人がいる。なのに自分のせいで恥をかかせてしまったのだ。

はぁ、明日から学校行きたくないなぁ…。行けるかなぁ…転校したいなぁ…。

ピロンっ

ん?その相手から連絡が来た。

「わたし、嘘をついちゃったんです」
「ほんとは、〇〇くんが好きなのに」
「ごめんなさい!公開告白でもし付き合ったら色々からかわれるかと思って、素直になれませんでした」
「メッセージ上ですみません、告白、OKします!」

嘘だと思った。だってみんなの前ではあんなに嫌がっていたのに。

『罰ゲームとかじゃ、ないですか?』
「ないですないです!まず、友達なんていませんから、恋愛相談出来る友達もいませんよ!」
「信じてもいいんですか?」
『はい!』

棚に上げて落とすのかもとヒヤヒヤしたが、案外付き合ってみるといい子だった。


そして二年後、あっち側の都合で別れることになった。楽しかったし、悔いはないから結果オーライ!って感じかな。


立ち直れると、いいけどね…。

🌸🌻🍁❄️・2022-11-19
失恋
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↬11月

確かにナイフを手にした瞬間、私の内にあった衝動は殺意だったのです。けれど、私はあの方を殺そうとは思っていなかったのです。行き場のない激情が私の思考を狂わせたのです。無意識に握ったものがナイフだった。それだけです。
そうでなければおかしいのです。

私があの方を手にかける筈がありません。
だから、これは何かの間違いなのです。

ベイクドもちょちょ・2024-03-17
砂の五線譜
後悔
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走り寄る。貴方が振り返る。傘を差し出す。大きくて重い深緑の傘。

持ち手のビニール。私はすぐ剥がしちゃうけど、貴方の傘には綺麗に付いてた。
油性ペンで名前が書いてあった。そういうところが好きだった。

貴方が傘を投げ置く。コンクリートに落ちた傘が音を立てる。乱暴ぶってるだけだ。

ヘラヘラしてるくせに本当は弱いんだ。弱いくせに人との間に壁を作るんだ。
私は知ってたよ。弱いところも、それを隠したいのも。

貴方が靴を取り出す。部活用のボロボロの靴。大きな靴に足を入れる。

「いつまでいんの?」貴方の声が好きだった。低くて色気があって、落ち着く声。
少し幼い声で笑うところも、冗談を言うときのからかったような声も。

腰を下ろす。貴方が隣で靴紐を結び始める。手慣れた動作。何回繰り返したのだろう。

「なんかあったん?」なんもないですよ、ほんとに。なんもないからさ。
お願いだから、そんなにまっすぐ見ないでください。

見つめ合う。数秒。時が止まる。花の散った金木犀の木が、風に揺らされる。

「なんもないですよ」嘘。なんもなくない。なんもなくないんですよ気づいてください。
「そう。じゃ俺、部活行くから。大会近いし」

貴方が立ち上がる。綺麗に完成された蝶々結びがこちらを見ている。喧騒が遠ざかっていく。


行かないで。

行かないでください。


そんなこと言える資格は私にはないですね。はい。知ってます。ご期待どおりの末路です。
貴方が選んだのは私じゃなかった。簡単なことでした。それだけのことでした。

耳は風にさらされる。指はかじかむ。足は震える。
目は貴方の粒を吐く。脳味噌は貴方に毒される。心は貴方への愛を叫ぶ。

柊晴・2022-11-12
独り言
散文
小説
小説風
短編
短編小説
結び目
理想の恋愛
好きな人
先輩
片思い






















コピペ同文(追記アリ)

5作目の小説です、短編小説は今回で最後となります、パクリなどはしてませんが角川つばさ文庫とか青い鳥文庫とか読むので少し似せることはあります。それでも良い人はスクロール

















































[捨て子達]


夜10時

僕「ふんふんふーん」
僕(もうこんな時間か、バイト終わるの遅かったからな、まぁ、家近いし良いか)
女の子「、、、うぅ、、グスっ」
僕(ん?こんな夜中に子供?泣いてるし)
女の子「、、、ひぐっ、、ううぅ」
僕(、、、、、)
僕「ねぇ、君、どうしたのかな?」
女の子「、、ふぇ?、、、クシュンっ、、、だぁれ?」
僕「僕は、お兄さんだよ、それより、君のママはどこかな?」
女の子「、、、、、うわあああああああああん」
僕「、、大丈夫だよ、、置いて行かれちゃった?」
女の子「、、、うううぅ、ひぐっ、、、うん、、、」
僕「そっか、僕も昔、親に置いて行かれちゃったんだ、仲間だね」
女の子「、、、、そうなの?」
僕「うん、寒いでしょ?良かったら、僕の家に来る?」
女の子「、、ぇ、、いーの?」
僕「良いよ、僕の家はここから5分位だし、どうする?」
女の子「、、、、、、行きたい」
僕「分かった、じゃあ、行こうか」
女の子「うん」
僕「、、、、おてて繋ごうか?」
女の子「、、、、うん!」

終わり

ここまで見てくれてありがとうございました!今回はどんな小説が読者にとって面白いか分からなかったので短編小説を5つ投稿していきました、その中で贈り物が多かった話の続きを書くかもしれません、同数だったら私が書きたい話をかきます、期限などは決めてませんが11月には続きを書くかもしれません、よろしくお願いします!

追記、動作不足の補足説明(別アプリの人には最初の1作品しか見せてないので私のここ分からないかな?という想像です)

「僕」は高校生です、「女の子」は3歳とかぐらいです、この小説はほんわか絶望系にしようと思ってます、私自体が病んでるので病み系が多いですね。

小説投稿終わったので最後に説明、私は小説書いたこと無いのに書くっていっちゃったので何の話が良いのか私が考えた小説5作の内言葉の贈り物が多かった1作か2作の続きを書こうと思っています、何もこなかったら小説は投稿しません、私とチャットしてる人から贈り物が来ても続きは書きません、それではよろしくお願いします

やめた元ミルラム・2023-10-15
小説
5作目
捨て子達
短編
短編小説投稿最後
スクロール

君は

「治ったら、2人で雪だるま作ろーね」

って、言ってたのに

帰る直前になって

「やっぱり、雪の天使になってそばに降りていくから」

って、言うから

こんな時によくそんなメルヘンなこと言えるなって思った

自分が部屋を出る直前

「天使ならいつでもどこからでも見守れるし」

その声はあまりにも小さすぎて

自分には聞こえなかった





























あの頃から

雪が降りてくる時はいつも

自分には天使が見えるんだ

美夢・2022-12-18
短編
クリスマス

『コーヒーの匂いで目が覚める』
『大好きな人が、朝ごはんを作ってくれる』
そんな毎日にずっと憧れを持っていた。
辺鄙な人間だと思われるかもしれないけれど。
大好きな人と一緒に住んで、大好きなカフェオレを作って
それが理想だって言ったら、笑うかな

「なんてね」
1人の部屋で虚しく呟く。
スマホの向こうの君にそれを言ったところで、叶えてくれるとは限らないし、長々と理想を語ってしまったから、むしろ幻滅されてるかもしれない。

「忘れて」と笑う前に君が『いいね、それ』と共感してくれたのが、凄く嬉しかった。



朝が来て、リビングに降りる。
コーヒーの匂いと、大好きな人の背中。
出来たよ、とカフェオレの入ったマグカップを手渡してくれる
一口飲んで、熱くて直ぐに口を離すと『猫舌だね』って君が笑う。

何回も喧嘩して、君が折れてくれたり。美味しいもので解決したり。時間が解決してくれたり。
たまに苦いカフェオレを飲んで、急いで角砂糖を薄茶の中に一粒落とす私を見て笑う君が居て。
歳を取ってどんなにシワシワになっても、こんな毎日が続くといいなって。

優しい味のカフェオレみたいな、私の生活が

ずっとこのまま、続きますように

って。

ね、君もそう思ってくれるかな

蓮叶。・2023-03-09
レンカ
ポエム
短編
カフェオレみたいな恋をしよう
5億年ぶりに書いたので許してください
上手く書けなくなったね


「花村香澄、貴女は

豊原湊を生涯、夫とし

病める時も健やかなる時も

夫を愛し、敬い、慰め、助け

その命のある限り心を尽くすことを

誓いますか」



私は今日、結婚する



「はい、誓います」





純白のドレスを身にまとい

小さなチャペルでの静かな結婚式



参列者は居ない



居るのは、牧師と私だけだ



隣に居るはずだった恋人の湊は

半年前に交通事故で

この世を去った



絶望と空虚、寂しさ、悲しみ

取り留めのない感情が押し寄せ

何度、彼に会いたいと

願っただろう



混沌とした日々が容赦なく私を襲う



人は皆、口々に言った


「もう忘れなさい」

「次の幸せを見つけなさい」



それらの言葉は

私の心に重くのしかかる



幸せって、なんだろう



私にとって

彼を忘れることは

幸せなんかじゃない



彼との思い出と共に生き

僅かに残るぬくもりに包まれ

彼を想うことが

私の幸せだ





「香澄」


一人、チャペルを出た私に

誰かが呼び掛ける



それは、母だった



目にいっぱいの涙を浮かべ

母は私の手を取る



「綺麗ね」



その言葉に目頭が熱くなった



「幸せになりなさい」

「うん」

「香澄が幸せだと思うなら

それが一番幸せなのだから」

「お母さん……」



きっと、孫の顔が見たかっただろう

最後まで

ここに来ることを

悩んだだろう



それでも私にとっての幸せを

認めてくれた母に

感謝の涙が溢れ出す



「香澄、決して親不孝だと

思わないで?」

「うん」

「湊くんをこれ程までに

愛せる香澄を

お母さんは誇らしく思う」

「うん……、うん」





水色の空が広がる冬の日

私は最愛の人と結婚した



隣に彼の姿はない



法的には認められることのない結婚



「湊……、許してね

私はまだ、あなたのそばに居たい」



姿は見えずとも

彼の存在は確かにそこに在って

今も私の心の支えとなっている



幸せの形は、一つではない



人の数だけ、幸せの形がある



幸せだと胸を張れる道を

歩んだその先に

光を見出せたなら

そこはもう闇の中ではないのだ



「湊、見ててね

笑って生き抜いてみせるから

あなたと一緒なら

私、笑えるよ」



空を見上げて

そっと呟く



そして、一歩を踏み出した



私にとっての幸せと、共に

Mari・2023-01-27
物語&小説/from:Mari
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