#空の名残

冬から春
春から夏

暖かくなるにつれ
徐々に緩む身体の痛み

何故か今年は
一向に弱まらない

それどころか
少し強まっている気さえする

罪と罰
まだまだ赦されそうもない

もう大丈夫
独りで生きられるし
独りで死ねる

守り続ける筈だった
君の全てを

その小さな欠片すら
輝きに変えられずに

二人の刻はもう
閉じられてしまった

寄り添ってあげたい
そんな夜だってあるんだよ

想いのカタチは様々で
まさに十人十色千差万別

でも

行き着く先は皆一緒で
無に帰す穏やかな場所

新たな色をくれるのは
いったいどんな人だろう

夜の優しさと
夜の哀しさが
大好きです

分かってる
私が寄り掛かっているのは
走馬燈だ

想い出をより美化して
それに縋って生きる余生

それくらいで
良いのかもしれないな

縁があるなら
またきっと
出会える筈

そういうこと
なんだろう

それ以上でも
以下でもなくて

仕切り直ししても
それは変わらずに

本降りの真夜中に
随分と古い
君に慰められる

曇天…

この厚い雲の上で
変わらず太陽は燦々と照らす

それはいつかの君であり
やはりいつかの私でもあるの

接点…そう接点
あくまでも点

せっかく接点が出来ても
その点を線には出来ずに

ほんの少しの言葉を交わし
やがて遠ざかる

それがまさしく
縁がないと言うこと

何かを叫ぶ人がいて
曖昧な事を説く人がいて

おかまいなしにに雨は降る

モノトーンに沈む私がいて
延々と音楽だけ流すラジオ

おかまいなしに時は過ぎる

あなたの生きた証は
私が覚えているから

私の生きた証を
あなたが覚えていて